Groove Agent ONE でマイキットをつくろう

Komplete 7 を買ってドラム用ソフトウェア音源としては Battery 3 も手に入れたわけですが、普段使いのドラム VSTi としては Groove Agent ONE の方がお手軽だったりします。今日はそんな Groove Agent ONE を使うためのヒントをまとめます。 使用環境は Windows 版 Cubase 5.5 です。

マイキットをつくろう

プリセットを鳴らしていると、「ハイハットとスネアはいいけどバスドラはこっちのプリセットを使いたいなあ」みたいな欲求が出てくると思います。 複数インスタンスの Groove Agent ONE を起動するという手もありますが、管理面やリソースの消費を考えると一つのキットにまとめておきたくなります。

ところで、Groove Agent ONE では、パッドからパッドへのドラッグ&ドロップ操作では内容交換がされるだけでコピーをすることはできないし、ましてや複数インスタンスを起動したところで、他のキットからサンプルをドラッグ&ドロップすることもできません。 ではどうすればマイキットをつくれるかというと地道にサンプルをパッドに割り当てるのです。

Groove Agent ONE プリセットで使用されているサンプル

マイキットを作成するには、自分の欲しいサンプルを MediaBay に表示し、Groove Agent ONE のパッドへドラッグ&ドロップします。 OS のファイルシステム上では、Groove Agent ONE のプリセットで使用されているサンプルの実体は個別の .WAV ファイルではなく1つのファイルとしてアーカイブされている様ですが、MediaBay を通して参照する限りでは通常の .WAV ファイルと同様に扱うことができます。

以下の様に検索先を「VST Sound」-「Groove Agent ONE Content」として「オーディオファイル」を表示すれば、大量のサンプルが出てくるはずです。

各プリセットで使用されているサンプルファイルの名称は、以下の様に「Voice」ページの「Sample」で確認できます。

他のドラム VSTi のサンプルも使ってみよう

Cubase 5 を持っていて Komplete 7 を買ってしまった人はそれなりの数いるのではないかと思うのですが、Battery 3 や Kontakt 4 の Library のスネアやバスドラを使いたくなることもあると思います。 Battery 3 や Kontakt 4 の Library サンプルは .WAV ファイルとして存在しているので、これらの .WAV ファイルを MediaBay から Groove Agent ONE にドラッグ&ドロップすれば簡単にマイキットに組み入れることができます。

複数の種類の VSTi を起動して使うよりは全て Groove Agent ONE でサンプルを鳴らす方が管理面でもリソースの消費という点でも良いと思います。 特に Battery は「これでもか!」というぐらいの多レイヤーになっているのですが、私自身にとっては Groove Agent ONE で3層程度にした方が扱いやすそうです。

MediaBay の「ファイルシステム」でライブラリサンプルが存在するフォルダを選べばサンプルが表示されます。 私の PC では以下の場所です。

Battery 3:
C:\Users\Public\Documents\Battery 3 Library\ 以下
  「07 - ...」、「08 - ...」、「09 - ...」の配下各キットの「~Samples」フォルダ
Kontakt 4:
C:\Users\Public\Documents\Kontakt 4 Library\Band\Z - Samples\7 - Drum Kit Samples

ちなみに Komplete 7 の e-Voucher で購入した Maschine Drum Selection のサンプルの実体は .NKX という Native Instruments プロプライエタリフォーマットのファイルでした。 世の中には「NKS & NKX Kontakt Library Extractor」というものも存在するようですが、存在がグレーっぽいので試してません。 Battery と Kontakt で十分です。はい。

リバースシンバルをつくろう

ついでにリバースシンバルの作り方も書いておきます。 リバースシンバルと聞いてもピンと来ない人は下のサンプルフレーズを聞いてみてください。 最後に出てくるのがリバースシンバルですが、これはシンバルをひっくり返して再生しているのです。

作り方は簡単で、シンバルのサンプルを選んだ後、Voice ページで下図の様に「Mode = Rev」とし、必要に応じてスタートポイント (青線「s」) を調整するだけです。

操作覚書

最後に (ほとんど自分のための) 覚書です。

レイヤー追加
既にアサイン済みのパッドにドラッグ&ドロップ。 弱い音から強い音の順で。

アサイン済みパッドにレイヤー追加でなく置き換える時
Alt(Option) + ドラッグ&ドロップ

削除
ごみ箱へ。 パッド単位削除だけでなく、個別レイヤー削除も可能。

レイヤーのベロシティ分割値調整
「Layer インジケーター」(下図) の境界をドラッグ。

途中階層へのレイヤー追加
MediaBay から Layer インジケーターへドラッグ&ドロップ。

あと、Groove Agent ONE のウィンドウ右クリックで「常に前面に表示」はオフにしておくのが良いと思います。

Guitar RIG 4 Pro ってこんな感じです

私が Native Instruments 製 KOMPLETE 7 を買った理由の一つである Guitar RIG 4 Pro についてまとめます。 Guitar RIG 4 Pro はギタリスト/ベーシストのためのエフェクトプロセッサーのオールインワンパッケージです。 アンプシミュレーション機能がメインになるとは思いますが、単に「アンプシミュレーター」と呼ぶにはもったいないほど多彩な機能を持っています。

モデルとなっているアンプ

シミュレートされているアンプは以下の通りです。 (出典: 英語版 Wikipediaリットーミュージックの記事他。 私はギターアンプの各モデルについては詳しくないのでまとめ方が今一つかも知れません。)

アンプ Guitar RIG 内の名称
Marshall JCM800 Lead Lead 800
Marshall JCM800 Jump
Marshall 1959 SLP Plex
Marshall JMP-45 Hot Plex
Marshall Plexi Cool Plex
Fender Twin Reverb Twang Reverb
Fender Tweed Deluxe Tweed Delight
Fender Bassman Tweedman
Roland Jazz Chorus-120 Jazz Amp
Vox AC30 AC Box
Bogner Überschall Ultrasonic
Orange Overdrive OD120 Citrus
Hiwatt DR-103 High White
Mesa/Boogie Dual Rectifier Gratifier

ちなみに無償版の Guitar RIG 4 Player で使えるアンプは「Jump」のみです。

個々のアンプの再現具合をあれこれ言えるほど私はギタリストとしての経験がありません。 ただ言えるのは、私のようなリアルアンプ累積使用時間の少ないギタリストにとって、家であれこれアンプセッティングを試すことができるのは大きいです。 社会人アマチュア・バンドではスタジオの中でアンプの音作りを詰めていける程余裕はないわけで、家でスタジオ機材と同じパラメータをいじったり、メーカの異なるアンプをあれこれ切り替えてみたりとできるのはとても助かるのです。 練習スタジオで全く同じ音が出るとは限らないでしょうが、セッティングの方向性はつかめるはずです。

アンプを選んだらキャビネットをどうするかも考えねばなりません。 私などはデフォルトのキャビネット (Matched Cabinet) を使えば十分なのですが、やろうと思えばキャビネットを選択してマイクの種類と置き方を細かく選ぶこともできます (Cabinets & Mics) し、あるいは決められた配置の複数のマイク出力をミックスして音作りすることもできます (Control Room)。

英語版 Wikipedia ではアンプだけでなくマイクやエフェクターの実モデル名もリストアップされているので参考にすると良いと思います。 コンパクトエフェクターはラックの棚にコンパクトエフェクターが置かれているグラフィックの方が良いかとも思いましたが、きっと操作し辛くなりますね、はい。

ギターヒーロー目指して

結構驚いたのが Guitar RIG 4 Pro は単なるエフェクトの集まりというわけでなく、練習用の機能も充実していたことです。

変拍子でアクセントをどこに入れるか指定できるメトロノームをはじめ、MP3 等の練習用音源再生機能、録音機能もあり、再生についてはテンポチェンジ、トランスポーズ、チューニングが可能です。 区間指定リピート再生も可能で、EQ やフィルターと組み合わせれば耳コピ用再生機としても十分使えそうです。

音源録音・再生用の TAPEDECK は PRE と POST の2つがあります。 例えば PRE のデッキで練習用 MP3 音源を流し、それに合わせて演奏したものを POST のデッキで録音するという使い方ができます。

PRE と POST でできることが若干異なり、テンポチェンジやトランスポーズが可能なのは PRE の方のみなので、練習用音源再生はこちらで行います。 このとき、音源にエフェクトをかけないように「PLAY AT OUTPUT」に設定しておきましょう。

オーディオ信号のルーティング

Guitar RIG 4 Pro では「Split」や「Crossover Mix」というコンポーネントを使ってオーディオ信号を2系統に振り分けて個別に音作りすることができます。 前者は単純な振り分け (同一信号 or 入力チャンネル別)、後者は音声の高域と低域での振り分けです。 更にこれらはネストして複数配置することも可能です。

先のエントリでお気に入りとして紹介した「Big Monster」というパッチではこの Split を使って2系統の音作りを行いパンを振ってステレオ感を出しています。

Split で「STEREO INPUT L/R SPLIT」を有効化し、 L チャンネルにギター、 R チャンネルにボーカルマイクを接続すれば、それぞれ独立したエフェクトをかけた弾き語り演奏を録音するという様なことがこのソフトウェアのみで出来てしまいます。

まとめ

というわけで Guitar RIG 4 Pro の凄さがわかっていただけたでしょうか? 興味があればまずは無償版の Guitar RIG 4 Player をダウンロードするという手もあります。 KOMPLETE 7 はこれぐらいの内容のソフトが他にもゴロゴロ入っているようなのですが、少しずつ使いこなせる製品を広げていくのが吉かなと思う今日この頃です。

DAW: レイテンシーとレコーディング

DAW 関連で何かと話題となるレイテンシーについてまとめます。

「レイテンシー」とは?

「レイテンシー」と一言で言いますが、その実体は主に以下の2つの処理によって発生する遅延です。

  • オーディオ信号転送時のバッファリング
  • オーディオ信号の計算処理

それぞれについて見て行きましょう。 なお、このエントリでは VST 環境 (Cubase) を想定していますが、その他の環境でも理屈は一緒です。

オーディオ信号転送時のバッファリング

バッファリングとは、届いた信号 (データ) を一時的に貯める処理です。 貯めることが可能な量 (バッファサイズ) は通常オーディオインターフェイスドライバのパラメータで設定されます。 ここで決めたサイズからデータが溢れる前にそれを取り出して処理をしなければなりません。 でないとノイズが発生してしまいます。

バッファサイズを減らせばその分レイテンシーは小さくなりますが、データが溢れないようにするためにはそれを処理するプロセッサもせわしなく働かねばなりません。 ある程度まとめてから処理するのと、都度処理するのでは、同じデータ量でも忙しさは変わるのです。 (人間の仕事もそうですよね?)

信号の流れとしては「オーディオインターフェイス → パソコン (入力時)」と「パソコン → オーディオインターフェイス (出力時)」の両方でバッファリングがされ、パソコンとオーディオインターフェイス双方の性能により、この部分のレイテンシーをどこまで小さくできるかが決まってきます。 良いインターフェイスを買ってもそれに見合うパソコンがなければ宝の持ち腐れとなってしまいますし、逆もまたしかりです。

先に書いたように、バッファサイズは通常オーディオインターフェイスのドライバで変更することができます。 以下はオーディオインターフェイス UA-101 の設定画面です。

これを Cubase から見ると下の図のように表示されます。 UA-101 のドライバの設定項目としては一つでしたが、入力時と出力時のそれぞれにレイテンシーが発生することに注意しましょう。

以降の説明では、この部分のレイテンシーを「インターフェイス入力 (出力) レイテンシー」と呼ぶことにします。

オーディオ信号の計算処理

オーディオ信号の計算処理は使用する VST エフェクト/インストゥルメントによって負荷が決まります。 例えば残響を計算する処理 (リバーブ) は単純に音を遅延させる処理 (ディレイ) よりもずっと負荷の高い処理になります。 この計算処理で発生するレイテンシーはパソコンの性能、ソフトの種類と出来によって変わります。

ソフトウェアについては、最近の有名どころのものであれば問題となる程のレイテンシーが発生することはないのではないかと思います。 パソコンはもちろん高性能であればある程良いですね。

以降の説明では、この部分のレイテンシーを「オーディオ信号計算時間」と呼ぶことにします。

レイテンシーの実際

例えば、MIDI キーボードで VSTi を鳴らしたときは以下のようになります。

オーディオ信号計算時間 + インターフェイス出力レイテンシー

「MIDI キーボードから DAW ソフトが MIDI 信号を受けるまでの時間は?」と思うかも知れませんが、MIDI の処理はオーディオ信号処理に比べてずっと軽いので無視することができます。 下図はサンプルプレーヤー KONTAKT 4 でのレイテンシー表示例です。

オーディオインターフェイスにエレキギターを挿してソフトウェアでディストーションのエフェクトをかける場合は以下のようになります。

インターフェイス入力レイテンシー + オーディオ信号計算時間 + インターフェイス出力レイテンシー

出力時に加えて入力時にもレイテンシーが発生することに注意しましょう。 下図はギター/ベース用プロセッサー Guitar RIG 4 でのレイテンシー表示例です。

ダイレクトモニタリング

レイテンシーが大きいと録音時のモニタリングが困難になり、演奏に支障を来たします。 そのような場合のために「ダイレクトモニタリング」という機能があります。

これは入力された信号をそのままモニタリングするための機能です。 例えばボーカルの場合、マイクから拾った音をそのまま返してくれるので、モニターリバーブがかからず恥ずかしいというのはありますが、遅れてくる自分の声を聴きながら歌うのに比べたらずっとましになります。

DAW ソフトから見ると歌ってからソフトウェアに音声信号が渡されるまでにレイテンシーは発生しているのですが、DAW ソフトがこれを自動的に計算して遅れた分を補正するので、(自分がはずさない限り、そしてソフトがタコでない限り) 再生時にタイミングが狂うことはありません。

この様に一部のケースではダイレクトモニタリングは有効ですが、エフェクト音をモニターしながら録音することはできませんし、VSTi を使った録音には何の意味もありません。 やっぱりボーカルのレコーディングにはモニターリバーブをかけたいですし、エレキギターにはディストーションが必要なわけで、ちょっとレコーディングに力を入れてみようという人にはレイテンシーの小さい環境が必須だと思います。

レイテンシーはいくつなら許容できる?

先ほど説明したようにギターのエフェクト音をモニターする場合は、入力と出力両方でレイテンシーが発生するので、できればそれぞれを数ms とし、全体で 10ms 程度のレイテンシーとしたいところです。

私の場合、レコーディングするときはこれまで紹介した図の設定 (UA-101 ドライバで左から 2番目) でやっています。 使用パソコンは VAIO の type L ですが、普通に起動してこのバッファサイズにするとノイズが多発するので、余分なものを止めて使っています (参考記事:「Cubase でノイズ・音切れを避けるための Windows 設定」)。

ノイズ対策をして起動すれば、ピアノサンプルを使って演奏しても思い出した様にノイズが発生する程度で少なくとも練習には問題ないです。 オーディオトラック録音時にノイズが発生すると困るのですが、まだ録音を数多くこなしていないというのもあって今のところ何とかなっています。

ただ、設定し直して再起動するのが面倒なので、できれば専用の PC が欲しいというのはあります。

エフェクトかけ録り

エレキギターの例で行くと、ディストーションをかける時は外部エフェクトを使ってダイレクトモニタリングしながら録音する、という人も多いかも知れません。 しかし、VST エフェクトを用いるメリットというのは確かにあります。 それは、生音のみ録音して後からエフェクトを曲想に応じて変える、ということができることです。

具体的に言うと、ディストーションのかかった音をモニターしながら、オーディオトラックにはエフェクトバイパス音を録音します。 こうすればミックスに近い工程になってから、一番マッチする Guitar RIG 4 のアンプ&キャビネットを選ぶ、ということができるのです。 生音を録るからといってリードギターをエフェクトなしで演奏するのは厳しいと思うのですが、レイテンシーの低い環境であればこのようなやり方も可能になるのです。

Cubase でエフェクト音をモニターして生音を録音するための設定についてはそのうち記事にしたいと思います。

まとめ

というわけで、プレイヤー系の人は頑張ってレイテンシー「数ms」の環境を何とか構築しましょう。 打ち込み系の人はバッファを多めにとってノイズレスを目指せば良いと思います。

KOMPLETE 7 を買ってしまいました

話題の KOMPLETE 7 を買ってしまいました。 KOMPLETE 7 は Native Instruments 社製の DAW (DTM) に使用するソフトウェア音源、エフェクトをたくさんバンドルしたお買い得パッケージです。

どこで買うか

Cubase に続き個人輸入も考えたのですが、結局石橋楽器で買いました。 58,800円からパルコカードキャンペーンの 5% OFF + オヤジ向け 4% ポイント還元です。

輸入検討についてはこんな感じです。

米アマゾン: 送料は安いけど輸出不可!
audiomidi.com: 円高の分だけ送料があがっているなあ…
Native Instruments オンラインショップ: 無料配送サービスだとトラッキングできないし、8~9営業日って約2週間だよね…

加えて Cubase で経験した通り、輸入時に消費税 (恐らく 1,500円程度) がかかるはずです。 先述の割引もあり、これぐらいの価格差だったら配送がすんなり行かないリスクや配達されるまでの期間を考えて、「国内で買ってしまえ」と思ったのでした。 目の前に現物があるというのは大きいです。 Cubase の価格差に比べたら NI の代理店は頑張っていると思いますし。

インストール

私の場合、以下が目当てです。

  • Guitar RIG 4 Pro (紹介記事)
  • Rhodes の音 (「Scrabee Mark Ⅰ」
  • Hammond Organ の音 (「Vintage Organs」)
  • ついでにピアノ音源各種

後は余裕があれば追々使って行けばよいと思い、インストール対象を絞り込み、必要ディスク容量を 100GB から 24GB まで減らしました。 KONTAKT 4 のライブラリも入れなかったのです。

24 製品のバンドルですが、これだけの量があると趣味の人が全部をいじり倒すのは厳しいのではないかと心配してしまいます (少なくとも私には無理です)。 まずは興味を持ったものを使いこなして、少しずつ使えるものを増やしてゆけば良いし、結局全部を使い切れなかったとしても、気に入ったソフトを2、3使いこなせば充分元が取れる価格設定ではないでしょうか。 いくら数多くの良いソフトウェアがあったところで、それだけで良い作品が生まれるわけではないです (自戒を込めて)。

これからインストールする人に1つアドバイスがあります。

インストール時にライブラリフォルダを指定しますが、デフォルトより1階層増やすのが良いです。 私の場合、「C:\Users\Public\Documents\」がデフォルトで入っていましたが、そのままインストールを続けると「パブリックのドキュメント」配下に「Abbey Road 60s Drums Library」、「Acoustic Refractions Library」、「 Berlin Concert Grand Library」…、と多くのフォルダができてしまいます。

なので、ライブラリインストール先は「C:\Users\Public\Documents\Native Instruments\」の様にしておくのが良いです。

使ってみました

いくつか触りましたが、今日は Hammond 音源 (「Vintage Organs」) について書きます。 手持ちの UC-33e をドローバーコントローラーとして使い、初のドローバーオルガンプレイに挑戦です。

UC-33e はちょうど9本のスライダーがあり、ドローバーモードに切り替えれば一番下の位置でコントロールチェンジ 127 を送ります。 付属の NI オルガン用オーバレイ (どこにあるか探さなければ!) をかぶせてデフォルトプリセットの2番を選べばもう UC-33e 側は準備オッケーです。

「Vintage Organs」側は「Settings」のところで以下の設定をします。

  • 「Controller Preset」を「NI B4D」にする
  • 「Mute Inactive Drawbars」を OFF にする

「Mute Inactive Drawbars」が ON のままだと、ロングトーンでキーオンの時に 0 の位置だったバーを後から引き出しても音が出ないのです。 最初はこの設定がわからず、このクラスのソフトウェアが間違っている可能性は低いのでドローバーとはそんなものなのか、と思ってしまいました。 レガートだとパーカッションが鳴らないっていうのもありますし。

でも、そんなはずはなく、設定の問題だとわかり一安心です。

やってみるとドローバーとレスリーの操作はやはり楽しく、先の「大高清美のやっぱり Organ!」のフレーズをこなしたら教則本でも買ってみようかと思っています。

その他 Rhodes も良いですし、Guitar RIG はまだ少ししか触ってませんが、「Big Monster」というプログラムが気に入りました。 オヤジ臭いですが、「いい時代だなあ」と思います。はい。

さて 60$ e-Voucher で何を買おう…

フロッピーに入った Cubase & これまでのまとめ

私が Cubase を使い始めたのはかなり昔です。 探したらこんなフロッピーが出てきました。

Version 1.12.00 と書かれていますが、Windows 用の初期のもの (しかも PC-9800 シリーズ用!) ですね。 私にとっては Cubase は MIDI シーケンサーであり、VST は後から来たもので、Cubase VST 5 の頃もオーディオ機能はさほど使っていませんでした。 そもそも MIDI データをいじくり回すより演奏の練習をしている方が好きなため、Cubase 自体をそれほど使っていなかった気がします。

そんな状況で SX シリーズが発売になったのですが、Studio モジュール (MIDI 音源の音色を管理するためのモジュール) に相当する機能が無かったこともありその後はバージョンアップをしませんでした。 今回 VST 5 から Cubase 5 へ本当に久しぶりにバージョンアップすることになったのですが、これはほとんど別物なので新しいことを覚えていかねばなりません。

せっかく覚えた新しいことを次に起動したときも使えるように (子持ちの会社員だと Cubase の相手ばかりするわけにはいかないので次に触るのは1週間後、なんていうのは良くあることです) ブログの記事にしてきたのですがそれなりの量にまとまったので、ここまでの記事リストを作ってみました。 マニュアルを読めばすぐわかるようなことは記事にしていないので、結構ニッチな内容が多いですが、それでも人によっては役に立つのではないかと思います (希望的願望)。

Cubase 5 は気に入っているし、使いこなすのはまだまだこれからなので、今後も新しい記事を書くことになると思います。 これからはオーディオトラックやスコア機能についての記事が増えるのではないかと予想しています。

(以下分類ごとの記事リスト。複数の分類に属すると判断した記事は複数回記載されています。)

付属プラグインの活用・音作りのヒント

外部インストゥルメント/エフェクト関連

VST 5 から Cubase 5 へ

GM 関連

リモートコントロール関連

記事では所有している UC-33e を使ってます。

購入編

サウンドインターフェイス関連

3rd パーティ製プラグイン

その他

Yamaha CP-80/CP-70 のサウンドを得るためのソフト

Yamaha CP-80/CP-70 の音を再現する VST インストゥルメントとして使えそうな製品を調べてみました。 値段もマチマチで、どれがいいかわかりませんが。

アコピのみですが、元 Kurzweil のエンジニアの作った Ivory Grand Pianos も気になるところ。 トライアルバージョンが用意されているものも多いです。

ちなみに Cubase 付属の HALionOne には「CP 2006」というプリセットがあります。 これは低域~中域は良いのですが、高域がイメージと違います。 記憶の中の音と比べているので不正確かも知れませんが、もっと減衰が速かったと思います。

まあ、お金があればやはり CP-1 ですよね!


追記
結局、PCP-80 を購入しました

外部 MIDI デバイスのパネルをつくってみる

Cubase 5 の機能である、外部インストゥルメント、MIDI デバイスパネルあたりを使って手持ちの MIDI 音源を Cubase 環境に統合する方法についてまとめます。 結構マニアックな話ですが、このあたりはマニュアルを見ても良く分からない部分が多いので、外部音源をお持ちの方には参考になるかと思います。

1. やること

手持ちの Kurzweil (Young Chang) の MP-1 というピアノ音源を Cubase 環境で使うために設定します。 ただ鳴らすだけでなくデバイスパネルを作成し、以下のコントロールが Cubase 上から簡単にできるようにします。

  • エフェクトの切換え (コントロールチェンジ 83番)
  • リバーブ (またはコーラス) の Wet/Dry バランス設定 (コントロールチェンジ 91、93番)

MP-1 ではコントロールチェンジを使うことでこれらのパラメータを切り替えることができます。 これを Cubase 上から簡単に扱えるようパネルを作成しようということです。

なお、私の環境は Cubase 5.5 です。

2. 新規 MIDI デバイスの作成

設定手順を順番に説明して行きます。

  1. 「MIDI デバイスマネージャー」ウィンドウで「デバイスのインストール」を選択します。
  2. いくつかのモデルが表示されますが、MP-1 はありませんので、スクラッチから作成します。 リストから「新規定義…」選択して、「OK」を押します。
  3. 表示されるウィンドウ上で名前を入力後、以下の設定をして「OK」を押します。
    • 必須というわけではないのですが、チャンネル設定で MP-1 が受信可能な「ボリューム」、「モジュレーション」、「サスティン」を選択しておきます。
    • MIDI チャンネルは 1に固定して使用するので、識別チャンネルの「1」のみ選択します。
    • プログラムチェンジで音色を切り替えるので「参照のプリセット」を選択します。

  4. 左画面で「MP-1」のノードを選択してから右画面で「パラメーターを追加」をクリックします。
  5. MP-1 のエフェクト選択用パラメータを作ります。 MP-1 はコントロールチェンジ 83番を使ってエフェクトを切り替えることができます。 有効な値は 0~17 なので以下の通り設定し、「OK」を押します。

    • 名前を「エフェクト」とします。
    • 値の最小値を「0」、最大値を「17」とします。またここではデフォルトを「17」にしています。
    • 送信のリストよりコントロールチェンジの 83番 (「一般 8(83)」)を選びます。

  6. 同様にコントロールチェンジの 91番、93番用のパラメータを追加します。 これらの値の有効範囲は 0~127 なのでその通りに設定します。

ここまででエフェクトコントロールに必要なパラメータの設定が終わりました。

続いてパネルを作成します。

3. 必要なパネルの作成

次はコントロールするためのパネルを作成します。 ちなみにパネル機能は外部機器だけでなく VST インストゥルメントにも使用できます。

  1. 左画面で「MP-1」ノードを選択してから右画面で「パネルを追加」をクリックします。
  2. 「パネルを追加」ウィンドウが表示されます。 ここで注意すべきは最初に追加したパネルが「デバイスパネルを開く」ボタンを押した時に開くパネルとなることです(後から作ったパネルにアサインし直す方法はわかりませんでした)。 ですので、最初に作るパネルは「一般サイズ」で作るべきです。
  3. パネル編集画面となりますので、「対象」から背景やノブを選び配置してゆきます。 「ラスターを使用」をチェックしておくと配置の最小間隔が入力されている数値に設定されるので、配置しやすくなると思います。 配置後整列するためのコマンドも揃っています。
  4. ノブ等のコントローラーを配置すると「コントロールパラメーターの割り当て」画面が表示されます。 左の「パラメーター」リストでそのノブでコントロールしたいパラメータを選択します。 この画面で新規パラメータを追加することもできます。
  5. ノブを一度作成した後にコントロールするパラメータを変更したいときは、ノブと左上ツリー表示内のパラメーターを選択後、「パラメーターを割り当て」ボタンを押します。

    わかりにくいですが、2つのボタンは以下の様に動作します。

    • 「パラメーターを選択」: そのオブジェクト (ノブ等) に紐づいたパラメータを選ぶ
    • 「パラメーターの割り当て」: そのオブジェクトを現在左画面で選択されているパラメータと紐づける
  6. オブジェクトのコピーが可能なので、一般サイズからコピーしてインスペクター用とチャネルストリップ用のパネルも作成します。 コピーしたときにノブが背景の後ろに隠れることがあるので、おかしいと思った時は背景を「背面に送る」処理をしてみましょう。

このあたりの操作はオブジェクトへのパラメータ割り当ての方法がわかれば何とかなると思います。

音色リストの作成

後は音色リストを作成すれば完成です。

  1. 「パッチバンク」を選択します。
  2. 「編集可能」をチェックしてコマンドで「複数のプリセットを追加」を選びます。
  3. MP-1 のプリセットはプログラムチェンジの番号で (0 でなく) 1~32 なので、「範囲」を「1-32」として「OK」を押します。
  4. 「オフ」は不要なので消し、それぞれのプリセット名を入力します(図参照)。

まあ、音色リストについてはただ入力すれば良いので難しいところはないです。

4. まとめ・補足

というわけで以下の様に MP-1 のエフェクトを Cubase 上でコントロールできるようになりました。 見ていただくとわかるようにチャンネルストリップやインスペクターの中に表示することができます。

MP-1 は 3桁の LED のディスプレイしかないのですが、Cubase 上では見ての通り音色名でパッチを選ぶことができます。

エフェクトの切換え、Wet/Dry 設定も簡単になりました。 エフェクトの選択はパネル状にエフェクト名一覧を書いておいたので、マニュアル参照不要です。 便利になりましたが、VSTi っぽくなってしまったような気もします。

いくつか補足しておきます。

  • 実際にインストゥルメントとして使うためには「VST コネクション」の「外部インストゥルメント」のタブで追加しなければなりませんが、この時「MIDI デバイス」として作成した「MP-1」を忘れずに選択しましょう。
  • 外部 MIDI デバイスを扱うときは柔軟性を考えてインストゥルメントトラックよりも MIDI トラックを用いるのが良いと思います。 1つの MIDI インターフェイスの中でチャンネル 1 はシンセ A、2 はシンセ B というような使い方をしようとすると、MIDI トラックでないとうまく行かないでしょう。
  • MIDI チャンネルは 1固定を想定しています。 もしも、他のチャンネルに変えたいときは MIDI トラックのチャンネルを変えるだけでは不十分で、「デバイス」画面内の変数「(channel)」の値を変えておかなければなりません。
  • パネルの設定は単独の XML ファイルに保存されている他、「MIDI デバイスマネージャー」で読み書きする設定ファイルにも (バイナリデータとして?) 含まれている様です。 「MIDI デバイスマネージャー」で「設定の読み込み」を実施するとアプリケーションフォルダにあるパネル設定 XML ファイルが上書きされてしまいます。 パネル作成用の UI はこなれていませんが、だからと言って XML ファイルを編集して簡単に何とかなるというわけではなさそうな感じです。

というわけで長めの記事となりましたが、一通り解説しました。 パラメータとしてコントロールチェンジだけでなくエクスクルーシブメッセージを扱うこともできるので、頑張れば外部シンセの音色エディター画面をつくることも出来そうです。 ただ、このあたりの作業はけして音楽的とは言えないのでほどほどにしておくのが良いでしょう。 「自分のお気に入りのハードシンセを Cubase 5 で使いたい!」という人だけが頑張れば良いと思います。

Cubase 5: 外部 GM 音源の活用とスタンダード MIDI ファイル

先のエントリで書いたように HALionOne はプログラムチェンジに反応しません。 ですので、GM 音色を持つ標準 VSTi が HALionOne しかない Cubase では、スタンダード MIDI ファイルを読み込む動作の初期設定は、 MIDI ファイル内の (最初の) プログラムチェンジ値に応じた HALionOne のプリセットをアサインしたトラックを Cuase が作成するという動作になっています。

今回のエントリはその読み込み動作では満足せず、スタンダード MIDI ファイルを Cubase で再生するときは手持ちの外部音源を使いたい、そのために必要なマルチイン/マルチアウトのオーディオインターフェイスも持っている、という (奇特な?) 人向けの設定手順です。 Cubase 5 では外部音源も必要な設定を行えば VST インストゥルメントと全く同様に扱うことができます。

読み込み前の設定

このあたりはマニュアルを読めばわかると思うので簡単に済ませます。 (オペレーションマニュアルの「VSTの接続:入出力バスの設定」の章の「外部インストゥルメント/エフェクト」と「MIDI デバイス」の章あたりです)

  1. 「MIDI デバイスマネージャー」で MIDI デバイスを追加します。 手持ちの MIDI 音源の型番が見当たらなくても「GM Device」があるので問題ないでしょう。 GS がなくて「XG Device」があるのはやはりヤマハ子会社の Steinberg という感じですが、よく見ると「SC-88 Pro」等があったりします。
  2. 「VST コネクション」で 1. の MIDI デバイスと関連付けした外部インストゥルメントを追加します。 2チャンネル分のオーディオ入力を外部 MIDI 音源のために使うことになります。 オーディオ録音をしない人は 2イン/2アウトのオーディオインターフェイスを使うというのもありかも知れませんが、外部インストゥルメント/エフェクトを使い始めるとやはりマルチイン/マルチアウトのものが欲しくなりますね。
  3. 「環境設定」の「MIDI」-「MIDI ファイル」で「インストゥルメントトラックに読み込む」のチェックをはずします。 これで MIDI ファイルを読み込んだ時は HALionOne のインストゥルメントトラックではなく、MIDI トラックとして読み込まれるようになります。

MIDI ファイルの読み込み

  1. 再生したいスタンダード MIDI ファイルを読み込みます。 MIDI ファイルを読み込む際に「新規プロジェクトを作成しますか?」と聞かれた場合は「作成」と答えます。 新規プロジェクトとして読み込まないとテンポ (と他にもあるかも) が反映されません。
  2. 「VST インストゥルメント」ウィンドウを操作して先程作成した外部インストゥルメントを追加します。 簡単に言えば VSTi のラックに表示させるということです。
  3. 読み込んだ各 MIDI トラックの出力先を MIDI デバイスマネージャーで設定した MIDI デバイスにします。 このように複数のトラックの MIDI 出力先に同じデバイスを設定することが可能です。 ここで Tips ですが、読み込んだ全ての MIDI トラックを選択して、Shift + Alt (Mac は Option らしい) を押しながら出力先を切り替えると複数の出力先を一度に変更することができます。

まあ、別に GM 対応の VSTi を持っていてそれで間に合うのであれば全然かまわないし、そもそも「今更 GM やら MIDI ファイル再生が必要か?」という話もあるかも知れません。 ただ「GM 音源として」というのは使い道の一つでしかなくて、Cubase 5 使いで自分の使ってきたハードウェアシンセの音に愛着がある人はマルチイン/マルチアウトのインターフェイスを手に入れると幸せになれるのではないかと思います。

とりあえず自分の使っているUA-101をお勧めしておきます。 IEEE 1394 版の FA-101 とか、足りるならば6イン/6アウトの FA-66 等も良いと思います。

Cubase でゲートリバーブ

VSTi レイヤーの件に続き、Cubase 5 の標準プラグインを工夫して使ってみようという話です。 といっても先の話と比べたらこちらはほとんど一発ネタなのですが、Cubase 5 でゲートリバーブの音を得るための設定手順です。 ゲートリバーブと言えばスネア用の (昔の?) 定番エフェクトで、私が持っているアウトボードのリバーブにはかならずゲートリバーブのモードがあるのですが、Cubase 付属のリバーブにはそんなモードは無かったりします。

というわけで、Cubase ではリバーブ+ゲートという2つのエフェクトの組み合わせでゲートリバーブの音を出します。 Cubase 5 ではリバーブは3種類ありますが、どうせぶった切るので一番負荷の少ない Roomworks SE を使用するのが良いでしょう。

以下設定手順です。

  1. FX チャンネルトラックを追加します。 エフェクトとして「Roomworks SE」 を選びます。
  2. 1. で作成した FX チャンネルトラックのチャンネル設定ウィンドウを開き、Roomworks SE の次に「Gate」を入れます。 (ここでは FX チャンネルトラックの名前を「GatedReverb」に変更しています)
  3. 最終的にプリセットは好みのものを選べば良いと思いますが、私が試した中でソレっぽかったのは、 Roomworks SE が「Bright Plate Reverb」、Gate が「Drum Room Only」の組み合わせなのでまずはこれを使ってみてください。 (もちろんプリセットに頼らず一から設定しても良いですが、そんな人にこんな記事は不要でしょう)
  4. Roomworks SE の Mix を 100 にします。
  5. これで FX チャンネルトラックの準備はできたので、エフェクトをかけたいチャンネルのセンド (Sends) にこの FX チャンネルトラックを設定します。
  6. エフェクトのかかり具合を聴きながら、Gate の Threshold と Release を調整します。 Threshold の値を高くしたり、Release を小さくすればリバーブ音は短くなります。 Gate は「リバーブ音量が Threshold まで減ったら Release 時間後0になる」という動作をします。 (プリセット「Drum Room Only」では Hold= 0 なのでこうなります)

いくつか補足です。

  • 「MIDI Gate」プラグインを使って、MIDI のノートオン/オフによりゲートをかける方法もあると思いますが、打ち込みのドラム用に使う場合はベロシティを揃えることができるので、普通のゲートでやった方がお手軽な気がします。
  • せっかく作ったゲートリバーブは他のプロジェクトでも使えるようにトラックプリセットにして…、と書こうとしたのですが、FX チャンネルトラックはプリセット保存できないのですね。 個別のエフェクト設定で保存するしかない、ということのようです。
    せっかく作ったゲートリバーブは他のプロジェクトでも使えるように「インサートプリセット」として保存しましょう。 下図のようにプリセット管理メニューを出して「プリセットの保存」を選びます。
  • スネアのみにかけたい時は、VSTi からパラアウトさせる必要がでてきますね。 そんな時にはこちらの記事をどうぞ。

VST5 のソングを Cubase 5 へ移行する

さて、私の様に Cubase VST 5 から Cubase 5 に移行した場合、一つ困ることがあります。 それは VST5 で作ったソングファイルを Cubase 5 で直接読み込むことができないことです。 (VST5 の時代はプロジェクトファイルでなく、ソングファイルという呼び名でした)

それではどうするかというと、一旦 Cubase SX3 で VST5 のソングを読み込み、SX3 のプロジェクトとして保存し、それを更に Cubase 5 で開くことになります。 更に私の様に Cubase SX3 を持っていない場合はどうすればよいかというと、こちらのサポートサイトの記事にあるように FTP サーバよりダウンロードすることができます。 記事は Cubase 4 についてですが、Cubase 5 のライセンスキーでもこの SX3 を動作させることができます。 また、一つの PC 上に Cubase 5 と SX3、VST5 の3つのバージョンを共存させることも可能です

Cubase Studio の場合は SL3 を、Essential の場合は SE3 を用いれば良いようです。 私は試せませんが。

関連して3つほど補足です。

  • ソングファイルをインポートすること自体は説明した様にすればできますが、実際は使っていたプラグインが動かなかったり、新しいプラグインに移行したくなったりで結構手間がかかると思います。
  • ダウンロードした SX3 インストール用ファイルですが、私の場合自動実行がうまく動かず、Setup_CubaseSX.exe を手動実行することになりました。
  • VST5 のパラレルポートドングルですが、今後も使う予定があればライセンスを USB キーに移動することができます。 詳細は以前書いた記事を参照ください。
  • Cubase SX3 には Cubase 5 に付いていない Waldorf 社製の A1 という VST インストゥルメントが付いています。 Vstplugin フォルダにコピーすれば Cubase 5 でも使用することができますので、Waldorf と聞いて気になる人は要チェックです。