実力がないと言ってはそれまでなのですが、短答試験の見直しをしていると何故この枝を選んでしまったのだろう、
と後悔してしまう問題がいくつもあります。更にそんな問題の正答率が8割超だったりすると悲しくなります。
頑張らねば。
さて、弁理士試験1年のまとめシリーズ3回目である今回は自分の用いた教材について簡単にコメントしてみたいと思います。
ただし、私は勉強を始めてやっと1年経ったばかりでまだ短答試験すら合格しておらず論文試験以降の対策は手付かずということをご理解の上お読みください。
工業所有権法逐条解説 (通称「青本」)
特許庁の担当者が各条文ごとに解説をしたものです。結局1年目はこの「青本」を読み込むことはできなかったのですが、必要に応じて何度か参照しました。
必須の基本書とされています。
改正本 (平成14年~18年)
青本で足りればよいのですが、悲しいことに青本は平成13年に第16版が出されてから改訂されていないのです。
そこで改正があるたび (=1年毎!) に出される「改正本」を読んで改正された部分を理解しなければならないのです。
そろそろ出し直してもよい頃だろうに…
なお、改正本の内容は特許庁ホームページより PDF でダウンロードできますが、私は紙媒体で手許に置きたかったので印刷の手間を考え書籍を購入しました。
知的財産権法文集
当然ながら条文集も必須です。私は PATECH 企画より出されているものを使いました。
手ごろな大きさで、関連条約はもちろん民法や民訴法なども関連する条文が抄録されているので基本的にこれがあれば足ります。
平成18年度版 (このときまでは「工業所有権法文集」という名前) と平成19年度版の2冊を購入することになりました。
産業財産権四法対照法文集
特許法、実用新案法、意匠法、商標法の四法を比較できるよう並べて書いた法文集です。
昨年はさっぱり使いませんでしたが、短答の勉強に入り「そう言えばこんなのも買ったっけ」と思って開いたところとても役に立ちました。
平成18年度版 (このときまでは「工業所有権四法対照法文集」) のみ購入しましたが、このような使い方ならば 19年度版の方を買うべきだったと悔やんでおります。これ一つで条文集を済ませるのでなく、あくまで四法の比較用という使い方が良いと思います。
弁理士試験 BASIC
LEC より出ている入門用の参考書です。受講した講座の申し込み時のキャンペーンで1、2、3巻をもらいました。
ただし、私は入門講座のテキストの方を中心に学習したので、BASIC はあまり活用しませんでした。
独学する場合の入門用には良いと思います。
短答アドヴァンステキスト
LEC より出ている短答試験対策の参考書です。
短答基礎力完成講座のテキストにも使われているのですが、短答試験対策にはこれが一番役に立ちました。
条文ごと過去問や練習問題がならび、昨年の短答問題もきちんと収録されています。
これをもう少し時間をかけて勉強していれば、という思いがあります。
特許判例百選
特許関連の重要な判例集です。
最初は読んでも眠くなるだけでしたが、学習が進むと少しずつ面白さがわかるようになってきました。
参考書に出てくるような判例はまずこれに載っているので、出てきたものから読んでいくのが良いと思います。
これもそろそろ改訂版を出して欲しいですね。
法令用語の常識
「A ないし C」が「A or C」でなく「from A to C (= A, B, C)」の意味ということを知り、
これは法令用語を覚えなければと買ったのがこの本です。
法令で用いられる様々な言葉の解説がありその法令の理解が深まります。
しかし弁理士試験でこの本の内容全てが必要かというとそうでもない気がします。
条文の繊細さを理解するためには良い本だと思います。
ちなみに「ないし」はこの本には出ておらず、国語辞典に載っているレベルの話でしたね…
法律学小事典
法律の初心者だと「罪刑法定主義」って何?「譲渡担保」って? ということになってしまうのですが、
そのような時に引くのがこの事典です。
同種の事典はいくつかあると思いますが、今のところこれで不満はありません。
弁理士受験新報
弁理士試験用にも雑誌が出ているのですね。
短答前の4月分 (No. 28) と5月分 (No. 29) のみ買いましたが、連載ものが多いのでできれば続けて買った方が良いのでしょうね。
今の私だと積読になってしまいそうです…
弁理士短答式問題と解説 平成18年度
弁理士短答式年度別問題集 平成12~17年度
安価なので購入しましたが、解説がビミョーなところがチラホラ。更に解説だけにとどまらず問題にも脱字があるし。
(「被請求人」が「請求人」になってはまずいでしょう…)
残念ながら正誤表見当たらず。安価だから仕方なし、か?
先の「短答アドヴァンステキスト」があったから良かったのですが、これだけだとまずかったと思います。
2008. 8. 6 追記
2008.6 に青本の改訂版が出ています。その他にも重要な本が出ているので記事にまとめました。
2010.10.14 追記
最近出版されたものを追記です。
他に重要なものがあればコメントで教えていただければと思います。