Fedora で fit-PC2 の無線 LAN を使用する

概要

fit-PC2 を購入し Fedora 14 を入れましたが、インストール直後の状態では fit-PC2 の無線は使えませんでした。 そこで、Ralink のサイトよりドライバ (ソースコード) を入手してインストールしました。 てこずりましたが、やっと fit-PC2 で無線 LAN アダプタを使えるようになりましたので、設定をまとめておきます。 ちなみに無線通信の相手 (アクセスポイント) はバッファローの WLAE-AG300N/V です。 802.11g/b、WPA2 + AES に設定して使用しています。

私が慣れていないというのもあって NetworkManager ではうまく動かすことができず、慣れ親しんだ network サービスを使うことにしました。 更に iwconfig での設定がうまくいかなかったので、/sbin/if-local に iwpriv コマンドの羅列を書いて動かすようにしました。 (コンパイル時パラメータを変えながら試行錯誤したので、ひょっとすると今は iwconfig も使えるようになっているかも知れません)

ちなみに lspci してみると以下のように表示されます。

03:00.0 Network controller: RaLink RT3090 Wireless 802.11n 1T/1R PCIe

有線 LAN の方 (r8169 ドライバ) は Fedora インストール直後から使用できています。

ドライバのコンパイル

まずはRalink のサイトより RT3090PCIe の Linux 用ドライバソースコードをダウンロードします。 私が使用したバージョンは 2.4.0.4 (2010/12/17) です。 ダウンロードした ZIP ファイルを展開した後は、README_STA_pci を読んでおきましょう。 RT2860 が名前に含まれるファイルはあるけど RT3090 は無かったりするので、一瞬ダウンロードするファイルを間違えたかと思いましたが、展開したディレクトリ名に RT3090 が含まれていればそれは RT3090 用です。

続いてコンパイルに必要なパッケージをインストールします。 このドライバを使うにはカーネル全体を作り直す必要はなく、ドライバのコンパイルのみで済みました。 Fedora サイトの情報を参考にしましたが、yum で kernel-devel をインストールすると最新版がダウンロードされ、インストールされているカーネルとバージョンの差異が生じるため、マニュアルで rpm をダウンロード&インストールしました。 (バージョンを指定するやり方があるのかも知れませんが、yum 初心者なのでわかりません…。)

rpm -ihv kernel-devel-2.6.35.6-45.fc14.i686.rpm

次はいよいよコンパイルです。 Makefile は変更不要でしたが、os/linux/config.mk の HAS_NATIVE_WPA_SUPPLICANT_SUPPORT を n に変えました。 y のままコンパイルしたものはうまく動きませんでした。 ちなみに HAS_WPA_SUPPLICANT の方は y のままです。

HAS_NATIVE_WPA_SUPPLICANT_SUPPORT=n

後は一般ユーザで普通に make します。 make の最後で /tftpboot にモジュールをコピーしようとして、(多分) 失敗しますが、気にしなくて良いと思います。

make

続いて root 権限で make install しましょう。 /lib/modules/(uname -r)/kernel/drivers/net/wireless/ の下に rt3090sta.ko というドライバファイルがインストールされ、depmod -a も実行されます。

make install

ここまででドライバが準備できました。 このドライバが読み込まれると ra0 という無線 LAN 用インターフェイスが使用可能になります。

起動用ファイルの準備

起動時のネットワーク設定用ファイルを準備して行きます。 まず、ネットワーク用サービスを NetworkManager から network に切り替えます。

chkconfig NetworkManager off
chkconfig --level 2345 network on

続いて /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-ra0 を用意します。 こちらは一般的な内容ばかりです。

DEVICE=ra0
TYPE=Wireless
BOOTPROTO=none
IPADDR=192.168.0.1
PREFIX=24
IPV6INIT=no
ONBOOT=yes

最後に /sbin/ifup-local を作ります。 ifup-local とはインターフェイスの起動直後に呼び出されるスクリプトファイルです。 かなり強引な気がしますが、私のケースでは iwconfig による設定が今一つだったのでこうしてしまいました。

#!/bin/sh
if [ "$1" = "ra0" ]; then
iwpriv ra0 set NetworkType=Infra
iwpriv ra0 set AuthMode=WPA2PSK
iwpriv ra0 set EncrypType=AES
iwpriv ra0 set SSID=your_ssid
iwpriv ra0 set WPAPSK=your_key
fi

ifup-local には実行属性をつけますが、大事な内容が含まれるので読めるのは root だけにしておきましょう。

chmod 700 /sbin/ifup-local

ここまでで準備は整いました。 fit-PC2 をリブートすれば無線 LAN が使えるようになると思います。

その他・おまけ

ifconfig で ra0 を見ると RX(TX) packets は 0のままカウントアップされません。 通信は出来ているのでそういうものなのでしょう。 RX(TX) bytes の方はきちんと増えています。

有線 LAN の方の話ですが、/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0 を整理していたら、「Device eth0 does not seem to be present」というエラーが出るようになってしまいました。 MAC アドレス指定 (HWADDR) の行を消したのがまずかったようでこれを戻したところ無事使用できるようになりました。

My Tweets (2011/02/13 – 2011/02/18)

  • ブログ更新:「ブリッジタイプの無線 LAN アクセスポイント WLAE-AG300N/V2 を購入」 https://hetarena.com/archives/473
    02/18 (Fri) 00:46:16
  • @digisax1 何はともあれ、オヤジがやる気出すには若い女性が一番ということです!
    02/16 (Wed) 08:41:36
  • @ik_stork まだ無線でハマっているのですが、これを機に古いアクセスポイントを置き換えてしまえ、とか話が広がっているのでもう少し時間がかかりそうです。
    02/16 (Wed) 01:10:21
  • @digisax1 実はFチョッパーKOGAのDVDは既に持っていたりします。何というか、テンションが高くて良い感じです。
    02/16 (Wed) 01:02:00
  • うーむ。メーカーサイトより入手した無線 LAN のドライバなんだけど、コンパイルはすんなり通ったし、きちんとロードも出来ているのだけど、アクセスポイントに対して一瞬リンクアップしたらすぐにリンクダウンしてしまう。今日はここまでか。
    02/14 (Mon) 23:31:18
  • オーメダルセット買って来たまではいいけど、課題がまだクリアできていないからという理由で1枚もメダルを手にできていない息子。 カミさんの目もあるので、クリアできても1枚ずつしかあげられないのだよ。
    02/13 (Sun) 23:24:11
  • ブログ更新:「Fedora と Cygwin の X端末」 https://hetarena.com/archives/472
    02/13 (Sun) 23:17:33

ブリッジタイプの無線 LAN アクセスポイント WLAE-AG300N/V2 を購入

自宅の無線環境整備のために Buffalo の WLAE-AG300N/V2 を購入しました。 大きな声では言えないのですが、今時 802.11b + WEP という構成を続けるのはさすがにどうかと思い、重い腰を上げたのでした。

ところでこの機器について Amazon のレビューを見るとどちらかというと設定に苦戦するケースの方が多いようで、購入するには不安になるようなレビューが並んでいます。 実際やってみると確かにセットアップガイドだけではわかりづらく、作業手順にコツが必要なものの、最終的にはセットアップは問題なくできました。 今回はこの WLAE-AG300N/V2 のセットアップについて書きたいと思います。

1. 製品ラインナップ

まず最初にわからなかったのはその製品ラインアップです。 WLAE-AG300N/V2 は WLAE-AG300N/V の 2台セットなのですが、WLAE-AG300N/V と WLAE-AG300N のパッケージの違いがわかりませんでした。 この2つは一緒に入っている LAN ケーブルの数が違うのだそうです。 一応パソコン関連用途とデジタル家電用途という違いもあるそうですが、あまり意味があるように思えません。 というわけでパソコン用途でも 2台使用するならば割安な WLAE-AG300N/V2 で良いと思います。

2. とりあえず使うには

この 2台の間で通信ができればよいという方は、「らくらく!セットアップシート」に従って片方ずつ電源を入れるだけで使えるので、そのまま使えばよいです。 電源投入時は LAN ケーブルがつながっていなくても問題ありませんでした。 下手に AOSS ボタンやリセットボタンを押したり、管理画面で設定しようとするとかえってハマってしまいがちなので、そのまま使うのがお勧めです。

初回電源投入後は以下のようになります。

  • 一方が親機 (先に電源を入れた方?)、他方が子機
  • SSID は親機の MAC アドレス
  • IP アドレスは DHCP
  • 802.11a/n

初期設定では管理画面のパスワードが設定されていない状態ですが無線は暗号化されており、セキュリティーキー (機器ごとに固有に初期設定された 13文字) がわからなければ、無線で管理画面にアクセスされることはないので、それはそれでアリだと思います。 (管理画面へのアクセスは HTTP なので盗聴される恐れがあるような状況ではパスワードを設定してもほとんど意味がありません)

3. 設定して使うには

設定して使うにはまず「エアステーション設定ツール」を PC にインストールします。 これを使って WLAE-AG300N/V を見つけるには、以下のいずれかである必要があります。

  • 設定に使用する PC と WLAE-AG300N/V が LAN ケーブルで接続されている
  • 設定に使用する PC に SSID とセキュリティキーを設定して WLAE-AG300N/V と無線通信が可能な状態となっている

このどちらかでないと設定ツールを起動しても「無線親機が見つかりませんでした。」というエラーとなってしまいます。 ただし、いずれの場合も見つける段階では PC と WLAE-AG300N/V の IP アドレスはどうでも良く、L2 レベルで接続していればオッケーです。

無線経由で設定しようとした場合に問題となるのが 802.11b や 802.11g (2.4GHz) を使う PC です。 2. で書いたように初回電源投入後の WLAE-AG300N/V は 802.11n/a (5GHz) を使っている状態でそのままでは WLAE-AG300N/V を見つけることができません。 ということもあって設定は PC - WLAE-AG300N/V 間を LAN ケーブルで接続して行うのがお勧めです。

続いて設定画面をブラウザで表示することになるわけですが、この段階では IP 通信ができなければならず、PC と WLAE-AG300N/V のアドレスを適切に設定しなければなりません。 初回電源投入後は WLAE-AG300N/V の DHCP クライアントが有効になっており、サーバーがないと Microsoft の APIPA (169.254.*.* のアドレス) が割り当てられるのですが、設定変更を実施すると WLAE-AG300N/V が再起動し別のアドレスに変わったりします。

というわけで DHCP サーバの無い環境では、まず WLAE-AG300N/V に固定 IP アドレスを設定します。 IP 通信が可能な状態となれば後はブラウザを用いて HTTP で WLAE-AG300N/V にアクセスし、設定変更を行うだけです。

ポイントとなる設定項目のみ簡単に。 802.11b/g の PC を使用するのであれば「無線チャンネル」を「自動[11n/g/b のみ]」と設定します。 セキュリティの設定は mixed mode なんて言わずに WPA2 + AES と指定しておいた方が良いと思います。 子機の方は「エアステーション間接続」で「子機」に設定した後は「11n/a/g/b」の「無線機能」を使用しないようにしてもかまいません。 その他の設定はキリがないので割愛します。

4. リセットボタン

リセットボタンを押すと以下の設定となります。

  • IP アドレスは 192.168.11.100
  • SSID はそれぞれの機器の MAC アドレス

つまり初回電源投入後の状態とリセットボタンを押した後の状態は異なるということです。 「はじめにお読みください」の出荷時設定は後者の内容を指しているので注意が必要です。 リセット直後は 2台の間で通信ができないため、続いて AOSS ボタンによる自動設定かマニュアル設定を行わなければなりません。 AOSS による設定がうまく行けば初回電源投入後の状態と同じになるようです。

5. まとめ

AOSS という設定自動化の仕組みを持っているということもあって、セットアップガイドの内容も簡単になっていますが、その結果それを読んだだけでは機器の動作がよくわからず、細かく手動設定を行いたい場合は試行錯誤が必要、という状況になっている気がします。 ただ、設定画面を使えるようにさえなれば製品自体は使いやすいブリッジタイプの無線機器だと思います。 この記事がハマっている/これからハマる方々の参考になればと思います。

Fedora と Cygwin の X端末

先のエントリを書いた段階では fit-PC2 に Fedora 14 をインストールした後 inittab を書き換えて X サーバを起動しないようにしました。 ですが、その後最近の Linux の GUI にも慣れておかねばと思い直しました。 普段は fit-PC2 にはディスプレイをつなげないので、X端末の出番です。 普段使っている Windows 上で X端末を動作させます。

Windows 側の X 設定

Windows 用 X端末ソフトはいくつか選択肢がありますが、私は Cygwin/X を使用しています。 インストール方法は Cygwin/X のホームページで説明されている通り、Cygwin のインストーラ setup.exe で xinit パッケージを選択するだけで簡単です。

インストール終了後、次のようなコマンドのショートカットを用意し起動に使います。 fit-pc2 は Fedora インストール済みサーバのホスト名 (または IP アドレス) です。

C:\cygwin\bin\run.exe /usr/bin/XWin.exe -fullscreen -query fit-pc2

Fedora の設定

前回変えた /etc/inittab は元に戻しておきます。

id:5:initdefault:

/etc/gdm/custom.conf に以下の行を追加します。 管理用 GUI でやる方が良いかも知れませんが、私はつい直接編集してしまいました。

[xdmcp]
Enable=true

ところで以前のバージョンでは以下のように書けばローカルの Xサーバを起動せず使えたのですが、Fedora 14 の gdm 2.32 ではこのオプションは使えないようです。 確かにドキュメントにも関連する記述がありません。

[servers]
0=inactive

そういうわけで、今は fit-PC2 上でも無駄に Xサーバが動いているのですが、気にしないことにします。

起動

ここまでで、設定は完了したので、必要に応じてサービスを再起動します。 Windows のショートカットからの起動が成功すれば Fedora のログイン画面が表示されるはずです。 X に関してサーバとなるのは Windows 側なので、Windows 側のファイアーウォールで X関連通信の許可が必要になるかも知れません。


2011.5.23 追記 (ファイアーウォール設定等)
Fedora 側で 177/UDP (XDMCP) を受け付けられるようにする必要があります。 また、Windows 側は 6000/TCP (X ディスプレイ番号 0番) を受け付けられるようにする必要があります。 custom.conf 編集後は Fedora をリブートしておきましょう。

My Tweets (2011/02/08 – 2011/02/12)

  • ブログ更新:「女もすなる料理といふもの (料理教室のススメ)」 https://hetarena.com/archives/470
    02/12 (Sat) 22:14:44
  • 息子と彷徨うオーメダル探しの旅:東武百貨店にオーメダルセット01と02が売っていたのでどちらか悩んだ末に01を購入。 他の商品の状況から見ても、量販店はともかくデパートはそれなりに入手しやすくなったのではなかろうか。
    02/12 (Sat) 15:27:01
  • 「レリーズ」は release だったのか…。
    02/12 (Sat) 08:41:08
  • 7歳と3歳の子供が両方いっぺんに初めての自転車を買った。 7歳の方もすぐにはすんなり漕げないようだ。
    02/12 (Sat) 00:00:08
  • ブログ更新:「自宅で証明写真を撮影する」 https://hetarena.com/archives/469
    02/11 (Fri) 23:58:01
  • 何年も前にカラオケで歌った歌が心に残っているのだと友達に言われると、やはり音楽の力はすごいなと思う。 半分以上は曲の持っている力だけど、いつか自分もそんな作品をつくりたいとは思う。
    02/11 (Fri) 01:05:53
  • Cubase 6 のマニュアルはとっくに公開されているので、下手な解説を見るよりはこちらを読んだ方が良い。 英語だけど… ftp://ftp.steinberg.net/Download/Cubase_6/6.0.0.228/
    02/09 (Wed) 20:33:26
  • さすがにオフィスのビルに入っているコンビニには、夕方でもまだ十六茶があった。オマケにつられてついつい買ってしまったけど、子供用ね。
    02/08 (Tue) 20:49:03

女もすなる料理といふもの (男性向け料理教室のススメ)

NHK「てっぱん」の初音さんの調理シーンに刺激を受けて、今回は料理について書いてみたいと思います。 もう 10年近く前になってしまいますが、私は過去に料理教室に通ったことがあります。 結婚後でしたが、家の料理のレパートリーを増やす&質を上げるため、妻と手分けして別々のコースに通いました。 1年12回のコースを ×2年、これを 2人で手分けして 4コース分こなしました。

今日び、料理を全くしたことがない男性はいないと思いますが、料理教室に通った経験がある男性はまだまだ少数派だと思います。 自分の経験を踏まえ、男性も料理教室に通ってみることを勧めたいと思います。

料理教室で得られた一番大きいことは、きちんとした手間をかければおいしい料理ができるのがわかったということです。 レシピにしたがって正しく調味料を計って丁寧に作れば結果はおのずとついてくるのです。 鰹節から出汁をとって作ったみそ汁や、生姜・にんにくを炒めるところから始めた麻婆豆腐はやはりおいしいのです。 自分の作ったものが CookDo で作ったものよりも高級レストランで出てくるものの方に近い味がするというのは新鮮な驚きでした。

もちろん、実生活では時間の制約があるので、いつも同じように作るのは難しいでしょうが、いざという時に他人に出しても恥ずかしくない料理を作れるというのはポイント高いと思います。 また、単純に週末に料理に没頭することは気晴らしにもなるような気がしました。

料理教室というとどんなところか普通の男性には想像がつかないと思うので簡単に実習の様子を説明します。 私が通ったのはベターホームですが、他も似たり寄ったりでしょう。 (ただし、私が通った頃とシステムが変わっている可能性もあります)

  • 調理実習は 4~5 人のグループで行われます。 基本的に毎回同じ班で調理しますが、振替でメンバーが入れ替わるのはよくあることです。 また、半期 (6カ月) 単位で人の出入り (コースの修了、開始) があります。
  • 先生の説明とデモを見てから自分達でつくります。 必ずしもグループ全員が全く同じことをできるわけではないですが、重要な部分は皆でちょっとずつ食材を切ったり、各自自分の分を作ったりして進むように工夫されています。
  • 出来上がった料理を皆で食べて、そのあとは後片付けをします。 この辺りは各グループごとに時間がバラバラになります。 レッスン時間は 2時間15分ですが、料理の内容やグループメンバーによって解散が早くなったり遅くなったりします。

という感じでグループで進むのですが、男だからと言って「俺が仕切る」と妙に肩肘張ったり、逆に女性に任せっきりになってしまったりせず、自然に手分けして実習を進められると良いと思います。 最近は男性クラスも増えているようですが、私は通常のクラスの方が良いと思います。 想像ですが、周りが男ばかりだと調理スキルの基準が甘くなってしまうのではないでしょうか。 「男なんだからこの程度の包丁さばきでオッケー」みたいな。

また、女性に囲まれて元気になる、という効果も確かにあると思います。 ただし、それを目的にしてしまうと顰蹙を買います。 あくまでも料理の腕を磨くために通いましょう。 きちんと料理の腕が上がればそれはきっとあなたの魅力になるはずなので、別の機会にその魅力を存分に発揮してください。

というわけでもし興味をもったらまずは体験教室や単発のレッスンに出向いてみてはいかがでしょうか?

自宅で証明写真を撮影する

先日、某試験用に顔写真が必要となりました。 ふと考えてみると機材は揃っているので、やろうと思えば自宅撮影ができることに気づきました。 我が家の場合、妻の機械操作はあてにならないので、それまでは無意識に自宅撮影の可能性を無視していたのかも知れませんが、今度新しく買った EOS 60D はバリアングルモニターなのです。 これなら自分撮りでいけるような気がしました。

で、やってみると実際にうまく行き、妻も結果を見て感心していました。 自分の機材特有の話になってしまう部分もあるのですが、参考までに証明写真ができるまでの手順をまとめてみます。 私が作成した証明写真は 縦40mm×横30mm のものですが、もちろん他のサイズも同様の手順で作成できます。

使用したもの

手順

  1. 家の中で背景に使える壁を探します。 色はやはり白でしょう。 幅は 90cm (半間) 程度あると楽です。
  2. 椅子と三脚をセットします。 RS-60E3 のケーブル長は 60cm です。 手を伸ばしてこれがぎりぎり操作できる距離 (1m 超) に三脚をおいて撮影しました。 カメラとはできるだけ離れた方が綺麗に撮れます。 壁と自分は 40cm 程度でしたが、撮影結果で影は気になりませんでした。
  3. レンズは 18-55mm のズームを使用しました。 トリミングするのでとりあえず上半身が写ればオッケーです。 参考までに私の場合は、撮った画像の Exif データで見ると焦点距離は 38mm になっていました。
  4. レンズの位置が顔の高さと同じになるよう三脚の高さを調整します。
  5. 顔認識するライブビュー撮影モード (顔優先ライブモード) にします。 バリアングルモニターを自分の方に向けて見えるようします。 また、ドライブモードは 10秒のタイマー撮影にします。
  6. ストロボは天井にバウンスさせます。 (追記: 首の下が暗くならないように膝の上に白い紙等を置くと良いです) 私は外部ストロボを持っていたのでこのようにしましたが、バウンスできない内臓ストロボを使うぐらいならば蛍光灯の光や (時間の制約がありますが) 太陽光を使った方が良いと思います。
  7. 顔の角度、肩の高さ、襟の位置、眼鏡の傾きなどをモニターでチェックします。 とは言ってもモニターは離れると細かく見れないので、鏡もあった方が良いかも知れません。 (私は面倒だったのでそこまでしませんでしたが)
  8. 撮影します。 タイマー撮影ではレリーズボタンを押したタイミングでピント合わせが行われているので、そこから前後に動かないように注意します。 私は 10秒タイマー撮影でしたが、好みで他のドライブモードを使うというのもアリな気がします。
  9. 撮影した画像を Photoshop Elements で読み込み「切り抜きツール」で 40x30mm に切り抜きます。 これ以降解像度は 300pixel/inch を使用しました。
  10. 1枚 1画像ではもったいないので、更に新規作成で L版サイズの新規画像を用意し、そこへ先程切り抜いた画像を複数貼り付けます。 L版であれば 40x30mm の画像を 6つ入れることができます。
  11. 用紙はもちろん写真印刷用を使用します。 プリンタの画質、用紙を適切に選択し、フチなし印刷で「はみ出し量」を最小にして印刷します。 はみ出し量を最小にすればほぼ 40x30mm のプリント出力となります。
  12. 後はプリントをカットするだけです。

自宅で撮影するメリットは、安く仕上がるというだけでなく、納得できるまで何度も撮りなおせるという点にもあります。 私は自分撮りでしたが、家族に撮影者として信頼できる人がいれば、姿のチェックとレリーズを任せるだけでもかなり楽になります。

My Tweets (2011/01/31 – 2011/02/05)

  • うちのブログトップページの AdSense には「居合道」とか「遍路道」などというよくわからない広告リンクが出てくる。 名前から関連付けているのだろうけれど、内容には全然関係ないから。
    02/05 (Sat) 15:17:55
  • ブログ更新:「自宅用省電力サーバ (fit-PC2) を構築する」 https://hetarena.com/archives/466
    02/05 (Sat) 15:07:56
  • fit-PC2 という小さい PC に Fedora 14 をインストール中。 我が家のサーバマシンになる予定。
    02/03 (Thu) 00:27:01
  • タモリ倶楽部のミキシングの回見ていない人は、こちらから -> http://ozashikitechno.blog33.fc2.com/blog-entry-407.html 必見かどうかは微妙だけどおもしろい。 本当はステレオで聴きたいところだけど。
    02/01 (Tue) 21:08:22
  • テレマガ3月号、ジュンク堂全店で売り切れ。出版社も在庫なし。 オーメダル人気恐るべし。 子供向け雑誌にいい大人が群がるのは異常だと思うけど、それも今の日本の姿。
    02/01 (Tue) 20:06:50
  • ブログ更新:「Word で見出しにつける段落番号について整理してみる (Word 2007版)」 https://hetarena.com/archives/465
    02/01 (Tue) 00:18:28
  • そうか、小学校には学級閉鎖というものがあるんだった。 「みんなに手洗い&うがいを徹底させて何としてもクラスの閉鎖を避けるんだ!」などと無理難題を息子に言ってみる。 でも閉鎖になったら冗談でなく困る。
    01/31 (Mon) 20:58:02
  • みたに たくみ、はいだ しょうこ、つのだ りょうこ。 「うたのおねえさん」はフルネームで言えても、おにいさんの名前が出てこない。 それがオヤジクオリティ…。
    01/31 (Mon) 19:48:43

自宅用省電力サーバ (fit-PC2) を構築する

24時間稼働サーバの置き換え

私の家には以前より 24時間稼働のサーバがあります。 これが ThinkPad 535 (120MHz Pentium、40MB メモリー) という骨董品のようなノートパソコンに、これまた古い Vine Linux 3.2 を入れたものです。 それでも 1日に 1回ブログアクセスのデータを Google Analytics から取得して FC2 ブログにアップロードしたりするような処理には十分でした。

とは言っても、スペックがスペックなので、例えば cpan コマンドを使って Perl のモジュールをインストールしようにも笑えるほど時間がかかっていました。 更に最近ではディスクの音がやばそうな感じですし、購入時期を考えると本体もいつ壊れてもおかしくないように思います。

というわけで新規サーバを導入することにしたのですが、ハードウェアには fit-PC2 を選びました。 小さくて低消費電力というのが選択理由です。 fit-PC2 には Intel Atom という組み込みシステム用途の CPU が搭載されていて、メモリも 1GB と今となっては少なめですが、それでも ThinkPad 535 に比べたら桁違いのパフォーマンス向上になるはずです。

fit-PC2 を作っているのは CompuLab というイスラエルのメーカーです。 ホームページで直販していて、国内代理店を通すよりも割安です。 実際にメーカー直販を利用している事例を見つけることもできます。 ただし、私の場合はリードタイム (「4 weeks」だった) や配送日数、トラブル時の対応等もろもろを考えて秋葉原の東映テクノハウス (店舗) で買って来てしまいました。 購入価格は 44,800円です。 ちなみに米アマゾンでも売っていますが、日本への発送はできません。

組み立て

私が購入したのは fit-PC2 Diskless (Intel Atom 1.6GHz, 1GB RAM, WiFi) です。 ハードディスクは別途厚さ 9.5mm のものを購入する必要があります。 こちらは WesternDigital WD7500BPVT という 5,400 RPM のものを選びました。 価格 (6,770円也) もありますが、7,200 RPM よりも 5,400 RPM の方が発熱量は少ないだろうという判断です。

ハードディスクのとりつけ自体は、外付けハードディスクボックスにディスクを組み入れるようなイメージで簡単です。 最初についているスペーサーは取り外した後は使わないので、適当な工具がなければラジオペンチで挟んで回してしまって良いと思います。

なお、パッケージには HDMI -> DVI 変換ケーブルが付属しているので、すぐに DVI 対応モニターを使用できます。 別途 HDMI ケーブルを購入すれば、そのまま TV に表示することも可能です (音声は別接続が必要)。

Linux インストール

最近では Ubuntu が最初の選択肢となるようですが、私は Fedora 14 を選びました。 インストールは起動可能な USB メモリを作成して行います。 これにはインストール用 ISO イメージといわゆる USB Creator が必要です。 USB Creator は複数の種類が存在し、 LinuxLive USB Creator のように複数のディストリビューションに対応しているものもありますが、私は Windows版の Fedora Live USB creator を使用しました。

使用方法は簡単でダウンロードしたインストール用 ISO イメージファイルと書き出し先 USB メモリドライブを指定してから「Create Live USB」ボタンを押すだけです。 「Persistent Storage」とはファイル/ディレクトリの変更を保管しておく場所ですが、今回はインストールのためのものなので 0MB のままで良いでしょう。

作成した USB メモリを挿して fit-PC2 を起動します。 BIOS 設定画面の呼び出しは F2 ボタンですが、初期設定のままでもハードディスクより USB メモリが優先されて起動しました。 起動に成功すると X が起動し GUI 画面が表示されますが、「Install to Hard Drive」というショートカットが存在するので、これを選択するとインストールが開始されます。

Fedora のインストールの詳細は省略しますが、簡単にできました。

サーバとしての設定

以下もろもろの設定メモです。 sudo でなく su を使って作業していますので、ご了承ください。 最近の流儀を知らないので、個々の設定はもっとスマートなやり方があるかも知れません。

sshd の有効化

以下のコマンドを打って sshd が自動起動するようにしました。

# chkconfig --level 345 sshd on

更に /etc/sysconfig/iptables に以下の行を足しています。

-A INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 22 -j ACCEPT

別のルールで state が ESTABLISH のものは ACCEPT されているので、ここでは NEW のみに限定しています。 system-config-firewall を使った GUI からの設定も試みたのですが、よくわからなかった (ssh が許可されているように見えるけどそうなっていなかった) のでファイルを直接編集してしまいました。

ハードディスクの APM 無効化

インストール直後の状態では 1分に 1回程度の頻度でハードディスクから「パチン」というような音が出て、S.M.A.R.T. 193番 (C1) の Load/Unload Cycle Count が増えていました。 100万回程度まで増えても大丈夫ではあるようですが、100万分≒約 2年なので、このまま増え続けるとよろしくありません。また、音も気になります。

これを避けるために以下のコマンドを /etc/rc.d/rc.local に追加しました。

hdparm -B 255 /dev/sda
X 無効化

/etc/inittab を以下のように編集して X サーバが自動起動しないようにしました。

id:3:initdefault:

今後に向けて&おまけ

ネットワーク関連ですが、Ethernet インターフェイスの方は何もせずに利用できています。 使われているのは r8169 ドライバです。 Wireless の方は「RaLink RT3090 Wireless 802.11n 1T/1R PCIe」というモジュールなのですが、まだ使えるようになっていません。 メーカーからドライバのソースコードが提供されていますが、こちらは時間がかかりそうです。 USB ポートを使用して Linux で動作実績の多い USB 用無線アダプタを購入した方が早いかも知れません。

また、筺体上部は結構熱くなります。 海外では専用ヒートシンクが売られていますが、国内には入ってきていなそうです。 適当なヒートシンクを探してみようと思います。

Linux については浦島太郎状態なのですが、以下以前と変わっていて驚いた・感心したことを挙げておきます。 やはりたまにはシステム更新をしなければダメですね。

  • ファイアーウォール (iptables) がデフォルトで有効になっている。
  • 「Command not found」だと自動的にパッケージを探しに行く。(そのうち無効化することになるでしょう)
  • Web で紹介される root 権限での作業実行例がみんな sudo を使っている。
  • デフォルトでは、もう telnet はクライアントすらインストールされない。
  • Fedora のバージョンが 2桁になって「Core」が付かなくなっている。

2011. 2.13 追記
Wake on LAN も使えたはずだ、…と思ったらそれは fit-PC2i のみの機能でした。 機能はこちらのページでよくチェックしましょう。 まあ、いずれ電源はつけっぱなしにするので良いのですけど。

Word で見出しにつける段落番号について整理してみる (Word 2007版)

既に「2010」があるので最新バージョンではなくなっていますが、最近ようやく Office 2007 のメニュー体系に慣れてきました。 Word 2003 を使用していた頃に書いた段落番号の記事は結構アクセスがあるのですが、Word 2007 では若干操作が異なります。

というわけで思い通りに段落番号が振られないときのチェックポイント Word 2007 バージョンをまとめてみました。

同じ段落番号書式が選択されているか?

Word 2007 からは「リストライブラリ」として段落番号書式が管理されます。 まずはじめに各見出しで「ホーム」タブ、「段落」の「アウトライン」メニューを表示して、リストライブラリの中の同じ書式が選択されていることを確認します。

アウトラインレベルと見出しスタイルの対応

番号が思い通りに振られていなかったり、スタイルが合っていない場合は、「アウトライン」メニューの「新しいアウトラインの定義」を選択します。

以下の「新しいアウトラインの定義」ダイアログボックスを表示されるので内容を確認します。 「オプション」も表示してみましょう。 このダイアログボックスは「変更するレベル」を選択してから各項目を設定するという使い方です。 「変更するレベル」を変えるということは設定対象のレベルを選ぶという意味で、文章の今の位置のレベルを設定しているわけではありません。

見出しのスタイルがおかしい場合は、各レベルに適切な「見出しスタイル」が設定されているかを確認します。

ちなみに現在位置のレベル変更は「インデント増 (減)」ボタンの他に Tab (Shift + Tab) でできますね。 ここまで来て今更ですが、アウトライン表示にしてレベルが正しく設定されていることも確認しておきましょう。

番号のリセット条件

上の図の様な並びとするには、レベル1が変わったらレベル2の番号がリセットされるようになっていなければなりません。 このような採番は先の「新しいアウトラインの定義」ダイアログボックスで「リストを開始するレベルを指定する」をチェックして、選択したレベルより一つ上のレベルを選択することで可能になるので、うまくいっていない場合はここを確認します。 先の例では「変更するレベルをクリックしてください」=「2」で、「リストを開始するレベルを指定する」=「レベル1」となっていれば OK です。

スタイルとして使用しよう

ところで、「アウトライン」メニューには「新しいアウトラインの定義」の他に「新しいリストスタイルの定義」というメニューがあります。 これらの違いは、前者は使い捨てなのに対して、後者はスタイルとして登録することができるという点です。 登録したスタイルを修正すれば、そのスタイルを適用している全ての箇所に修正が反映されるので、通常はこの「新しいリストスタイルの定義」を使うのがよいでしょう。

「新しいリストスタイルの定義」を選択して出てくるのは「新しいリストスタイルの定義」ダイアログボックスですが、そこから「書式」-「箇条書きと段落番号」を選べば、先程からレベル設定確認で使用しているのと同じ「アウトラインの修正」ダイアログボックスが表示されます。

作成したスタイルはリストライブラリの下に「リストのスタイル」として登録されます。 変更する場合は、ここで右クリックして表示するコンテキストメニューから行うことができます。

また、「新しいアウトラインの定義」を用いた場合はそのままでは使い捨てなのですが、同じようにコンテキストメニューを表示し、「リストライブラリに保存」することができるので、そのような使い方もアリだと思います。

というわけでアップデート版をやっと書き上げて胸のつかえがおりたような気がするのですが、検索結果で古い記事が優先されてしまうとなかなか新しい記事は読んでもらえないのですよね...。