Solaris 10 と Cygwin/X

さて、ビデオカードの無い Sun 280R なのですが、Cygwin/X と組み合わせて使うことにしました。Windows の上で Cygwin/X を動かし、この Windows が動いている PC をいわゆる X端末として使うのです。


まず、Sun 280R 側の設定をします。フォントサーバ (xfs) とディスプレイマネージャ (xdm) を動かしますが、インストールした直後だと日本語フォントの設定が抜けているので、/usr/openwin/lib/X11/fontserver.cfg を編集します。


具体的には ‘catalogue = ‘ の部分に以下のパスを追加します。


/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TT/
/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TTbitmaps/
/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/75dpi/
/usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/UTF8/


この修正を行ってから xfs 、xdm を動かします。xfs の方は Solaris 10 から SMF (Service Management Facility) で管理され、また Upgrade インストール後は自動起動するようになっていました。なので、”svcadm refresh xfs” とすれば設定ファイルを読み直してくれるはずです。 (私の場合、安易に OS 再起動してしまいました…) xdm の方は root になってコマンドラインから引数なしで実行します。


Solaris 側の準備はこんなところで、次はWindows の方ですが Cygwin/X をインストールしてから、以下のようなバッチファイルを作ります。この内容は Cygwin/X に含まれる startxwin.bat を参考にしています。
SET CYGWIN_ROOT=\cygwin
SET PATH=.;%CYGWIN_ROOT%\bin;%CYGWIN_ROOT%\usr\X11R6\bin;%PATH%
start XWin -clipboard -emulate3buttons -fullscreen -query solarishost -fp tcp/solarishost:7100


ここで solarishost は Solaris サーバのホスト名(あるいは IP アドレス)です。このバッチファイルを起動すると Windows 上に Solaris のログイン画面が表示されるようになります。


本来設定はここまですれば良いのですが、この先ちょっとした問題にハマりました。


この環境をつくってからしばらくは CDE を使いログインしていたのですが、せっかくなので Java Desktop System (JDS) を使いたくなりました。JDS をインストールし、ログイン画面のオプションでセッションを JDS としてログインします。


すると、次のようなエラーが出て、キーボードが効きません。
XKB 構成をアクティブ化しているときにエラーが発生しました。
おそらく、libxklavier または gnome-settings-daemon の内部的な問題であると思われます。
(中略)
この状況をバグとして報告する場合は、次の結果も報告してください。:
– xprop -root | grep XKB の結果
– gconftool-2 -R /desktop/gnome/peripherals/keyboard/xkb の結果


「Java と言っても gnome なんだよな。ここら辺の知識はないし、日本語環境ってこともあるからなんか難しそうだ…」と思いながら、あちこちを検索してみました。


心配したものの解決策は思いの他簡単で SunSolveからパッチ 119542-01 を入手して当てるとエラーはそのまま出力されるもののキー入力はできるようになりました。このパッチの情報に “Problem Description: 6239595 keyboard does not work when remote logged in from linux to sparc” とあります。ただし、このパッチは SPARC 版用で “This patch available for x86 as 119543” だそうです。


XKB のエラーはそのままですが、どこか(すみません。場所はなくしてしまいました。英語の掲示板と Sun のドキュメントの両方で見たような記憶があるのですが…)にこのエラーは気にしなくて良いというようなことを書いてあったので気にしていません。


教訓としては、「きちんとパッチを当てよう」ということですね。

Interop で1番印象に残ったもの

Interopに行ってきました。何が一番印象に残ったかというと、



このリーディングジョッキーネオとの遭遇はこんな感じでした。


フラフラ会場を歩いていると、何だかゲームのパンフレットのようなものを持って説明員が近づいてきました。競馬で資産運用をするためのソフトだと言います。


「株の資産運用が競馬になったと思っていただければ…」


うーむ。頭の中にはハテナマークがいっぱいですが、とりあえずデモを見てみます。


デモの印象ではそれなりに丁寧につくってあるように見えました。ただし、私は競馬に詳しくないので細かい突っ込みはできません。これを使うとどのように馬券を買えば手堅く儲けがでるかを計算してくれてそのままオンラインで馬券を買うこともできるようです。リスクを少なくし手堅くお金を増やす買い方を指示してくれているようで、出てくる指示をみるとそれなりに馬券の購入資金が必要そうです。


ソフトの価格は聞いてビックリ約 80万円程するとのこと。会社で買わないだろうし、個人でそんなにお金を出す人いるのかな?


「既に 5,000本程売れてます。」


へー、と感心しつつ、最大の疑問を聞いてみました。何で Interop に出展なの?


「いやあ、今、力を入れていろいろな展示会に出しているんですよねー。」


数打ちゃ当たると思ったということか。


「…でも今回はシステムとかネットワークとかの人ばっかりで説明し辛くって…」


そりゃあ、そうですよね。Interop でこんなものに巡り合えるとは思いませんでした。

「スケッチ」なんだよなあ

最近目にした中で最も腑に落ちた言葉:



「私が好んだやりかたは、紙の前ではなく、コンピュータの前に座ってプログラミングすることだった。もっと悪いことに、辛抱強く全てのプログラムを書き上げて正しいことを確認するなんてことはせずに、私はめちゃくちゃなコードをおっぴろげて、それを次第に形にしてゆくのだった。
(中略)
他のものを創る人々、画家や建築家がどうやっているかを見れば、私は自分のやっていることにちゃんと名前がついていると気づいていただろう。スケッチだ。」


の「スケッチだ」という表現。


そう、「スケッチ」なんですよ。言ってることわかります。新しいソフトウェアはこういうやり方でないと生まれないと思います。多分このやり方と最も遠いところにあるのがオフショア開発でしょう。きっちりした設計書を書いて人件費の安い所でコーディングを行おうとするオフショア開発からは面白いものは絶対に生まれないでしょう。


もちろん面白いこととビジネスとして成り立つかは別でしょうし、オフショア開発で新しいものや面白いものを創ろうとしているわけでもないのでしょうが、いつまでも「ものを創る」感覚は失いたくないものです。私自身については、最近かなり怪しいですが…
関係ないですが「腑に落ちる」は誤用と感じる人が多そうですね。個人的にはオッケーなのですが。

最近の息子

来月で2歳になるうちの息子ですが、最近は片言ながらしゃべります。ただし、まだまだ解読して理解してあげなければなりません。


鼻が出てる時は「なー」、魚も「なー」。黄色も赤も青も「ちいろ」。電池は「でんち」、電気も「でんち」。父親も母親も「ちゃーちゃん」、ばあちゃんは「ば(あ)たん」。


バスは「ばす」だけど、電車は「しゃ」。新幹線も踏み切りも「かんかん」。等々…
歌もよく歌いますが、やはり語尾だけ抜きだして歌います。


そんな息子が最近しゃべった文章らしい文章は、


「ちんちん無い!」


不覚にも親がウケてしまったら、この文章を気に入ったらしく何度も何度も絶叫していました。何てことだ…

フォトブック (CANON iMAGE GATEWAY)

EOS Kiss Digital N を買ったときに CANON iMAGE GATEWAY のフォトブック1冊無料クーポン券がついてきました。横長タイプ12ページのフォトブックが送料含め1冊分無料というものです。子供の写真でフォトブックを作ってみました。


さて感想。


・普段家のプリンタ (EPSON PM-970C) で印刷しているものと比べると、落ち着いた色調。悪く言えば
 鮮やかさ無し。普段と比べて若干露出がアンダーめ。ちなみに普段は純正写真用紙に色補正なしで
 印刷しています。


・思ったよりサイズが小さかった、というか思ったより印刷が不鮮明だったというか、1ページに写真
 を4枚ぐらい載せるとなるときちんとトリミングして顔を大きくしないと辛いものがあります。冷静
 に見ると印刷の質はこんなもので、期待値が高すぎたのだと思います。


という感じですが、やはり1回作ってみないとどのように出来てくるかがわからないと思います。今回はお試しキャンペーンで無料だったのですが、まっとうに買おうとすると価格が \3,150 + 送料 \420 かかります。この値段だとちょっと手軽につくるのは難しいですね。送料込みで \2,500 程度になると良いのですが。


レイアウト用ボード作成

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鉄道模型(Nゲージ)のレイアウト(ジオラマ)用に2月に買っていた木材をやっと組み立てました。購入時にカットしてもらっていたので本当に組み立てるだけで良かったのですが、延び延びになっていました。木材は東急ハンズで加工料込みで \1,905 でした。


サイズ 700mm × 250mm を2枚作りました。このサイズは家のコレクションボード(飾り棚)のサイズに合わせました。1枚できれば良かったのですが、このサイズを切り出そうとすると合板の元のサイズが 910mm × 600mm になってしまうので、せっかくなので2枚分の部材を切り出しました。店舗でカットしてもらうとカットが正確でお手軽です。


写真の通り穴も開けておきました。コレクションボードに置くときは1枚ずつでも列車を走らせる時は接続できるようにするためのものです。


さて、これでタイトル通りのエントリが増えるかどうか。こんなんで4ヶ月もかかっているからなあ…

ハーバライフ

今年の東レの会場で申し込んだハーバライフ「トライアルセット プレゼント」の商品が届きました。東レは2月だったので、ずいぶんと時間がたっている気がします。一緒に行ったカミさんの分と合わせて2セット届き、それぞれフォーミュラ1が1つずつ入っていました。フォーミュラ1というのは定価で 5,000円程度するようです。


Web 検索してみるとハーバライフについてはいろいろな情報が…
まあ、このプレゼントはディストリビューターでなくハーバライフ社がやっているから面倒は多分ないと思いますが。


ちなみに東レは浅越×シャラポアが行われた日に行きました。

Sun シリアル接続用 UTP クロスケーブル

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今回も仕事の話です。


仕事で Sun のサーバを使いました。何故か同じ機種でなく、280R、V100、V120 をそれぞれ1台ずつ、しかもケチってビデオカードなし、というような構成であるプロジェクトで使われていました。(きっと運用のことを考えなかったのでしょう。)


それらが理由あって余剰品となったので、280R をゲットして使ったのですが、シリアル端末を使うのにはまりました。


Sun のサーバ付属品として写真のようなシリアル接続用のアダプター& UTP ストレートケーブルが手にはいりました。(写真右=アダプターA、写真左=アダプターBと呼ぷことにします。) これらを使って、
280R Serial A ポート (Dsub25) – [アダプターA] – 付属 UTP ストレートケーブル – [アダプターB] – パソコン (Dsub9)


とつないで、ターミナルエミュレータソフト (TeraTerm) を起動したのですが、反応がなく使えません。


マニュアルを良く読むとアダプターA、Bは 280R の RSC のコンソール用 RJ-45 ポートや V100、V120 のコンソール用 RJ-45 ポートに付属 UTP ケーブルを挿した時、反対側のもう一端に挿して使うようです。


「ということはストレート結線じゃあ、まずいんじゃない?」


結局、そういうことでした。クロスケーブルを作って挿すと動作しました。ただし、LAN 用クロスケーブルとは結線が違うので、注意が必要です。RJ-45 ポートのピンアサインは次の通りです。


Pin 1 RTS
Pin 2 DTR
Pin 3 TXD
Pin 4 GND
Pin 5 GND
Pin 6 RXD
Pin 7 DSR
Pin 8 CTS


以下のように 1 ~ 8 を逆に結線するようケーブルを作ります。


Pin 1 Pin 8
Pin 2 Pin 7
Pin 3 Pin 6
Pin 4 Pin 5
Pin 5 Pin 4
Pin 6 Pin 3
Pin 7 Pin 2
Pin 8 Pin 1


これで無事にシリアル端末が使えました。シリアルコンソールを使うことは少ないかも知れませんが、参考情報ということで。


今日は休日出勤の代休を取っています。けして会社から書いているのではありません。

関連記事
Sun SPARC サーバの RSC、ALOM 用ポートをシリアルコンソールとして使う

FireWall-1 と RADIUS サーバ

FireWall-1のクライアント認証 (Client Authentication) に RADIUS サーバを使うための設定を行いました。製品付属のマニュアルだけではわかりづらいところがあり、Web 上に情報を探しても日本語情報はあまりないようなので顛末を書いておきます。…趣味というより仕事の話だけど、まあいいかな。


FireWall-1 のバージョンは NG with AI (R55) です。RADIUS サーバは GNU RADIUS 1.3を利用しました。


最初に、GNU RADIUS を Solaris 9 上でコンパイルし、テスト用ユーザアカウントを作った以外はほぼデフォルト状態で動かしました。続いてFireWall-1 側の設定をします。以下メニュー項目は SmartDashboard のものです。


まず、RADIUS サーバを登録します。”Servers and OPSEC Application” – “Servers” – “New” – “RADIUS” で作成します。


次に、”Users and Administrators” – “External User Profiles” – “New External User Profile” – “Match all users” を選び “Authentication Scheme” に “RADIUS” を選択します。


ここまでの設定で、ユーザが FireWall-1 の内部データベースや LDAP サーバ上に見つからなかった時は RADIUS を用いて認証されるようになります。つまり、ユーザの登録・削除・変更時に FireWall-1 のポリシーをインストールし直したりする必要はなくなります。


動作確認をするために FireWall-1 が動いているマシンの 900 番ポートに HTTP アクセスし、テスト用 ID で認証してみます。ところが、”RADIUS servers not responding” のメッセージが出てエラーとなってしまいます。ここまでの手順で不足はないと思うのですがうまくいきません。RADIUS サーバ側のログを見てもそれらしいログは記録されていません。radiusd プロセスは動いていてポートも開いているので問題はないように見えます。


しばらく悩んで FireWall-1 の通信ログを見てみることにしました。”Global Properties” – “FireWall-1” で “Log Implied Rules” にチェックを入れると Firewall-1 マシン – RADIUS サーバ間のマシンもログとして記録されます。するときちんと認証用の通信はログに記録されました。でも良く見ると、Service が「RADIUS (1645)」となっています。あれ?、さっき Solaris 上で確認したポート番号と違うような…


そうなのです。GNU RADIUS の方は 1812 で待ち受け、FireWall-1 の方は 1645 で認証のリクエストしていたのです。どっちが正しいのだろうと思い、調べると RFC 2138に以下の記述がありました。


The early deployment of RADIUS was done using the erroneously chosen port
number 1645, which conflicts with the “datametrics” service. The
officially assigned port number for RADIUS is 1812.

ということは GNU RADIUS の 1812 の方が正しいのですね。FireWall-1 の登録済みサービスを調べると “NEW-RADIUS” というのがあったので、これを先に登録した RADIUS サーバオブジェクトの “Service” の項目に設定します。そして、ファイアーウォールポリシーをインストールし直すと…


無事にテスト用 ID で認証できました!


ちなみに昔のバージョンの FireWall-1 では “External User Profile” – “Match all users” というメニューはなくて “generic*” というユーザを作って対処していたようです。

関連記事
FireWall-1 で RADIUS の Class attribute を使ってユーザをグループ化する

肘が抜ける

先月、息子の左手が抜けてしまうことが2回ほどありました。正確には肘内症(ちゅうないしょう)と言うそうで肘が抜けてしまうのです。1回目はおばあちゃんが、2回目は保育士さんが、行きたくないと駄々こねる息子の手をちょっと強引に引いたら抜けてしまいました。私は現場にいなかったのですが、かなり本人は痛がっていたようです。


1回目は整形外科医が2回目は保育園の看護師さんが直してくれました。直すのは簡単ですぐ元に戻ります。ただし、直し方を知らない人が適当にやるのはまずいと思います。5歳ぐらいまでは抜けやすいそうで注意が必要とのこと。本人が力を抜いているときに、強く引っ張るとまずいそうです。


ぶらさがって遊んだりしている分にはこれまで何も起きなかったのですが、きっとそれは力のかかり方が違うのでしょう。2回目以降はみんな気をつけているので今のところ再発はしていません。


こういうのは知ってないとアセりますね。実際1回目のおばあちゃんはかなりアセって、慌てて整形外科に駆け込んだみたいです。