EOS Digital でワイヤレスストロボ撮影

ちょっと (かなり?) 前にも書きましたが、最近の EOS とスピードライトであれば簡単にワイヤレスストロボ撮影ができます。 例えば昨日の記事の写真もワイヤレスストロボ撮影による作例です。 ただ、私の場合すぐに操作を忘れてしまうので、備忘録として設定をまとめておきます。 EOS 60D と 430EX II の組み合わせですが、恐らく他のモデルでもほぼ一緒の操作体系になっているのではないかと推測します。

スピードライト (430EX II) 側の設定

  1. 「ZOOM」ボタンを 2秒以上押します。
  2. チャンネル番号をボディ側と合わせます。 恐らく初期値のまま 1ch で使えると思いますが、必要に応じて「ZOOM」、「+」、「-」、「SET/SEL」ボタンを使って設定します。

430EX II はスレーブ機能しか持っていませんが、600EX-RT などではマスター機能も持つため、マスター/スレーブの選択が必要になると思います。

ボディ (EOS 60D) 側の設定

  1. 内蔵ストロボを上げます。
  2. メニューで「ストロボ制御」-「内蔵ストロボ機能設定」を選びます。(ここがいつもわからなくなって苦労します!)
  3. 発行モードを「E-TTL II」にします。
  4. ワイヤレス機能でスレーブの発光 flash を選びます。
  5. 必要に応じチャンネルを設定し、スレーブ側とチャンネル番号を合わせておきます。

あとはストロボの配置を考えてシャッターを切るだけです。 細かくやると内蔵ストロボも一緒に発光してそのときの光量比を設定したりもできますが、その辺はマニュアル参照ということで。

ちなみに最近ストロボ撮影時のボディの設定はマニュアル露出モードでやっています。

Canon EOS 60D と 64ビット版 Windows

2011年末よりメインのパソコンが 64ビット版の Windows になったのですが、「ちょっとアテが外れたなあ」と思っていたのがカメラ用 Codec の EOS 60D 対応です。 この Codec (コーデック) があると RAW で撮影した .CR2 ファイルもエクスプローラー上のアイコン表示で写真のサムネイル画像が表示されるようになるのですが、Canon から提供されている「Canon RAW Codec」は 32ビット版のみ提供するという状態が今も続いています。

メーカーから個別提供されていない場合も、Microsoft から Camera Codec Pack なるものが提供されていていくつかのモデルはこれで救われていたのですが、残念ながら最近まで 60D には対応していませんでした。 しかし、それも昔の話となり、8月に登場した 16.4.1620.0719 でやっと Microsoft Camera Codec Pack が 60D に対応してくれました。 これでエクスプローラーから写真を探すのが簡単になります。

ファイル名が一瞬わかりにくいかも知れませんが、「amd64」と付いている方が 64ビット版用です。

金冠日食を撮影してみました

先日、金冠日食に向けての準備の話を書いたのでやはり結果も載せねばならないだろうと思い、書き綴ってみます。

減光フィルターとして ND400 × 2枚をつけていたのですが、7時をちょっと過ぎたあたりでは雲が薄くて順調だったのです (下の写真)。 この時点では余裕がありました。

しかし、7時20分あたりから雲が厚くなってしまったのです。 ここで「それでも雲が薄くなる瞬間があるだろう」と思ってしまったのが失敗でした。 結局金冠となった瞬間も雲が厚いままでした。 どうにか撮ったのが下の写真です。

後から開き直ってフィルターを 1枚外して露出上げめで撮ったのが下の写真。 金冠のときに同じようにして雲とリングを撮れればよかったと思いましたが、後の祭りです。

組み合わせとして減光率の低い ND8 か ND16 も用意しておけば、というのもあるのですが、そこまで準備できませんでした。 自然相手ではやはり思い通りに行きません。 でも、天体撮影が身近になったのは確かです。 6/6 の金星の太陽面経過も余裕があればチャレンジしてみたいです。

金冠日食に向けて

5/21 の金冠日食を撮影しようと考え、当日と同じ 7時半に太陽を撮影するリハーサルを何度かやりました。 撮影場所は自宅の窓からで天体系の撮影は今回が初めてです。

まず、機材ですが、EOS 60DEF70-300mm F4-5.6 IS USM の組み合わせで三脚、NDフィルター、リモートレリーズ (RS-60E3) を使います。 NDフィルターは今回のために ND400 を 2枚購入しました。 ND100000 だと太陽しか撮れないでしょうが、ND400 ならば後々使うこともあるだろうと考えての選択です。

撮影はバリアングル液晶モニターを使ったライブビュー撮影でマニュアルフォーカスで行います。 テレ端の 35mm換算 480mm でもピントを合わせる時は拡大表示にしないとなりません。

通常は解像度のちょっと低い M RAW (1,010万画素) を使うことが多いのですが、今回はトリミングすることも考えて RAW (1,790万画素) で撮影します。 実際に撮影してみると意外に太陽の動きは早く、数分でフレーミングし直しという感じです。 露出の設定については悩みどころで、Kenko のサイトでは通常時と日食とで露出を変えるようになっているのですが、富士フィルムのサイトの説明 (「5. 本番前に試し撮り/確認をしましょう 」の部分) では月に隠れても露出数値の変更は不要となっています。 結局はやってみるしかないですが、ND16 あたりも用意しておいた方がよいような気もしています。

というわけでリハーサル用に撮影してトリミングした画像が以下のものです。 当日は晴れると良いなあ。


F8 1/1250 ISO200 ND400フィルター×2

Tamron AF18-200mm を買って旅に出ました

Okinawa 1

夏休みシーズンの終わりに家族で旅行に行ってきました。 2泊3日で、私にとっては初の沖縄です。

直前までどのレンズを持っていくか悩んでいたのですが、何気なく Amazon を見ると Tamron AF18-200mm F/3.5-6.3 XR Di II (A14) が大分安くなっています。 もう通販では配送してもらう時間が無いからと、さっさと仕事を切り上げ、ビックカメラに行って買ってしまいました。 15,800円也 (ポイント 10%)。 出発前日のことです。

既に高倍率ズームは 18-270mm で手ブレ補正機構付きが販売されていて、A14 はすっかり旧世代になっています。 それにしたってこの値段なら買いでしょ。 「高倍率ズームは欲しいけど、この位の値段のものしか買えない」と言うのが正しいですけど。 試し撮りもろくにせず、箱から出したばかりの A14 に加えて Sigma 30mm F1.4 EX DC HSM をチョイスして飛行機に乗りましたとさ。(ボディは EOS 60D)

使ってみるとやはり高倍率ズームは楽です。 子供を写すのにレンズ交換などしていられないですから。 まあ、確かに AF は遅いと言えば遅いし、キヤノン純正とはズームリングが逆回転ですが、この値段ならとあきらめがつきます。

主観で物言いますが、200mm までならば手ブレ補正機能がなくても使えると思います。 300mm (35mm 換算で 480mm) はちょっとキツい。

Okinawa 2

記事中の写真はいずれも旅行中に A14 で撮ったものです。 「レンズってやっぱり高いよー」という人で、高倍率ズームを持っていない場合はもちろん、最初の一本としてもアリのような気がします。

ところで初沖縄では予め作っておいたGoogle Maps のマイマップがとても役に立ちました。 初めての場所を旅行するときは、スマホ上でマイマップを確認するのがお勧めです。

バウンス撮影だけじゃまだまだ-外部ストロボを使いこなす

ちゃんとわかってなかったのですが、最近のボディ EOS 7D/60D/Kiss X5 はワイヤレスストロボ撮影のマスターになれるのです。更に最近のスピードライトは 580EX II ~ 270EX II (270EX は除く) までワイヤレススレーブ機能を持っています。 昔はボディがマスター機能を持っていなかったので、ワイヤレスストロボ撮影には 580EX II やスピードライトトランスミッターなるものをマスターに使わねばならずハードルが高かったのですが (私の知識はここで止まっていた)、今はお手軽にワイヤレスストロボ撮影ができちゃいますね。

手持ちの EOS 60Dスピードライト 430EX II でのストロボ撮影のスキルアップのために「楽しもう!ストロボ撮影」を購入したのですが、まず大きな発見は先の「うちのシステムでもワイヤレスできるじゃん!」ということでした。 この「楽しもう!ストロボ撮影」はストロボの話だけで一冊の本になっています。 私が書くとはキヤノン製品の話だけになってしまいますが、この本は各メーカーのストロボシステムを扱っています。

個人的に特に役に立ったと思うのは以下のあたり。

  • 調光補正と露出補正の関係: 人物は調光補正、背景は露出補正だそうです。なるほど。
  • ワイヤレスストロボ撮影: せっかくできる機材が揃っているのでやってみたいですね。
  • 発光量を小さくして被写体を止める: 発光量を小さくするという発想はなかった。

その他にも、TTL オートの仕組みから始まって、バウンスやディフューザーについてもいろいろ書いてあり、後方含む様々な向きにバウンスさせた作例が紹介されたりしています。 外部ストロボを買った人は一読してみると良いと思います。

ところで、EOS シリーズの Avモードでストロボを使って意図せずスローシャッターにしてしまった、という失敗をした人もそれなりにいるのではないかと思いますが、カスタム機能で「Avモード時のストロボ同調速度」という項目があるのでこれを調整すると良いです。

また、内蔵ストロボだとどんなに速くてもシャッタースピードが 1/250 (60D の場合) なので、日中に Avモードで絞りを開け過ぎてストロボを焚くと真っ白な写真になってしまうという別の失敗もあります。 これが外部ストロボだと「ハイスピードシンクロ」という機能のおかげで 1/250 よりも速いシャッタースピードを使うことができます。 そんなこんなで Pモードに比べるとやはり Avモードは慣れが必要ですが、「楽しもう!ストロボ撮影」を読むと、だったらマニュアルモードでいいんじゃね、という気がし始めています。 このあたりは私もまだまだ試行錯誤が必要です。

自宅で証明写真を撮影する

先日、某試験用に顔写真が必要となりました。 ふと考えてみると機材は揃っているので、やろうと思えば自宅撮影ができることに気づきました。 我が家の場合、妻の機械操作はあてにならないので、それまでは無意識に自宅撮影の可能性を無視していたのかも知れませんが、今度新しく買った EOS 60D はバリアングルモニターなのです。 これなら自分撮りでいけるような気がしました。

で、やってみると実際にうまく行き、妻も結果を見て感心していました。 自分の機材特有の話になってしまう部分もあるのですが、参考までに証明写真ができるまでの手順をまとめてみます。 私が作成した証明写真は 縦40mm×横30mm のものですが、もちろん他のサイズも同様の手順で作成できます。

使用したもの

手順

  1. 家の中で背景に使える壁を探します。 色はやはり白でしょう。 幅は 90cm (半間) 程度あると楽です。
  2. 椅子と三脚をセットします。 RS-60E3 のケーブル長は 60cm です。 手を伸ばしてこれがぎりぎり操作できる距離 (1m 超) に三脚をおいて撮影しました。 カメラとはできるだけ離れた方が綺麗に撮れます。 壁と自分は 40cm 程度でしたが、撮影結果で影は気になりませんでした。
  3. レンズは 18-55mm のズームを使用しました。 トリミングするのでとりあえず上半身が写ればオッケーです。 参考までに私の場合は、撮った画像の Exif データで見ると焦点距離は 38mm になっていました。
  4. レンズの位置が顔の高さと同じになるよう三脚の高さを調整します。
  5. 顔認識するライブビュー撮影モード (顔優先ライブモード) にします。 バリアングルモニターを自分の方に向けて見えるようします。 また、ドライブモードは 10秒のタイマー撮影にします。
  6. ストロボは天井にバウンスさせます。 (追記: 首の下が暗くならないように膝の上に白い紙等を置くと良いです) 私は外部ストロボを持っていたのでこのようにしましたが、バウンスできない内臓ストロボを使うぐらいならば蛍光灯の光や (時間の制約がありますが) 太陽光を使った方が良いと思います。
  7. 顔の角度、肩の高さ、襟の位置、眼鏡の傾きなどをモニターでチェックします。 とは言ってもモニターは離れると細かく見れないので、鏡もあった方が良いかも知れません。 (私は面倒だったのでそこまでしませんでしたが)
  8. 撮影します。 タイマー撮影ではレリーズボタンを押したタイミングでピント合わせが行われているので、そこから前後に動かないように注意します。 私は 10秒タイマー撮影でしたが、好みで他のドライブモードを使うというのもアリな気がします。
  9. 撮影した画像を Photoshop Elements で読み込み「切り抜きツール」で 40x30mm に切り抜きます。 これ以降解像度は 300pixel/inch を使用しました。
  10. 1枚 1画像ではもったいないので、更に新規作成で L版サイズの新規画像を用意し、そこへ先程切り抜いた画像を複数貼り付けます。 L版であれば 40x30mm の画像を 6つ入れることができます。
  11. 用紙はもちろん写真印刷用を使用します。 プリンタの画質、用紙を適切に選択し、フチなし印刷で「はみ出し量」を最小にして印刷します。 はみ出し量を最小にすればほぼ 40x30mm のプリント出力となります。
  12. 後はプリントをカットするだけです。

自宅で撮影するメリットは、安く仕上がるというだけでなく、納得できるまで何度も撮りなおせるという点にもあります。 私は自分撮りでしたが、家族に撮影者として信頼できる人がいれば、姿のチェックとレリーズを任せるだけでもかなり楽になります。

EOS 60D をしばらく使ってみて

まだまだ使い込みが足りないのですが、前回の記事を書いた後に EOS 60D を使っていて気づいたところを少しまとめてみたいと思います。 私の場合、主な被写体は子供で、使用レンズはこんな感じです。

ISO 感度オート常用とはいかないみたい

ISO 感度オートをしばらく試した (撮影モードは Av が多い) のですが、シャッター速度が期待より遅く設定されがちでした。 例えば焦点距離 30mm のレンズを使うと ISO 感度上限までに余裕があってもシャッター速度は 1/50 あたりに設定されます。 恐らく (1/焦点距離) 近辺をシャッター速度を設定するのでしょうが、1/50 だと子供を撮るにはちょっと遅いです。

やはりシャッター速度、絞り、ISO 感度の3つのうちの2つを 60D 任せにして思い通りに動くと期待する方が間違いなのでしょう。 M モードのときに ISO 感度オートというのはアリのような気がします。 世の中には ISO 感度オート時の動作をもう少し細かく設定できるカメラが存在するようですが、60D では ISO 感度の上限値設定のみです。

ちなみに Mモード+ ISO 感度オートの組み合わせでは露出補正はできません。 露出補正するぐらいなら、ちゃんと ISO 感度を決めて撮影しなさい、ということですね。

ライブビューのオートフォーカスはやっぱり遅い

バリアングルモニターと相まって、ライブビューを使ってこれまでと違ったアングルから子供を撮ることができるのは楽しいです。

ただし、評判通りライブビューのオートフォーカスは遅く、遊んでいる子供を撮るのは厳しい感じです。 ちなみに顔認識モードにすると顔認識のスピードはそれなりに動作します。

クイックモードに切り替えるとファインダー撮影時と同じ AF 方式となりますが、ミラーが下がったときに液晶が暗くなるし、音がバタバタするので微妙な感じです。 それでも、これに慣れれば何とかなるのかも知れないので、ちょっと試してみようと思います。

周辺機器・ソフトウェアの使いまわし

私は画像加工には Photoshop Elements 5 を使用しているのですが、60D の RAW ファイルを扱うには最新の Photoshop Elements 9 にアップグレードしなければなりません。 Photoshop の必要な年賀状作成は終わったばかりなので、タイミングを見てアップグレードしようと思います。 60D に買い替える (あるいは買い足しする) ことによってソフトウェアのアップグレードが必要となることは多いと思うので注意が必要です。

逆に良かったのはリモートスイッチが 10D 系のもの (RS-80N3) でなく、Kiss 系のもの (RS-60E3) が採用されたことです。 私は既に RS-60E3 を持っていたので買い直しが不要でした。

今年もボチボチとブログ記事を書いていこうと思います。 「つぶやき」記事より書き下ろし記事の方を多くするのが目標です。

5年間の進化 + 格の違い (EOS 60D ファーストインプレッション)

「EOS Kiss Digital N ダブルズームキット」は私が初めて買った一眼レフカメラでした。 以降 5年間、Kiss Digital N 使ってきたのですが、今回思い切って EOS 60D買ってしまいました。 まだ 60D を手に入れてから間もないのですが、使ってみての感想などを書いてみようと思います。

まあ、Kiss Digital N と比べると「全部良い (そもそも比べるな!)」って話になっちゃうのですが、私にとってインパクトがあったところと恐らく 60D の購入を検討している方々にとって興味があるところを中心に書いてみます。 見出しの下線は 50D と比べて進化/劣化 (?) している部分です。

動画撮影

まず一番の大きな変化と言えば、動画撮影機能がついたことではないでしょうか。 ただ、実際に使ってみるとデジ一での動画撮影に慣れるまでには多少時間が必要ですし、カメラの機能自体もまだまだ進化の余地があると感じます。

とりあえず使ってみて。 AF だと露出やフォーカスが急に変化する可能性があり、動作音が録音されたりもするので、MF 中心に撮ることになると思います。 手ブレ補正についてはシャッターボタン半押しでなくても常時オンとなりますが、こちらも音が気になるので外部マイクが欲しくなるかも。

ライブビュー撮影&バリアングル液晶モニター

やはり背面液晶モニタを使って撮影したくなる場面はある (例えば静物小物) ので、ライブビュー撮影可のボディになったのは素直に嬉しいですし、バリアングルになったのも意義があると感じています。 (なんてったって、「自分撮り」ができます。ってしないか…)

それと単純なことですが、サイズがかなり大きくなったので感動しています。 下の写真は 60D (左: ワイド 3.0型) と Kiss Digital N (1.8型) のモニターサイズの比較です。 笑っちゃうほど違いますよね。

DIGIC 4

Kiss Digital N の DIGIC II から DIGIC 4 と変わり、画素数は約 800万画素 -> 約 1800万画素と大きく変わっています。 正直 1800万画素も要らない気がするので、M-RAW での撮影が自分の標準になりそうです。

画素数よりもインパクトがあったのが ISO感度 100~6400 なった点と感度自動設定が可能になったところです。 Kiss Digital N の ISO 800 ぐらいの感覚で 60D の ISO 3200 や 6400 が使えます。 加えて ISO オートでの撮影はお気楽です。

センサークリーニング機構

「EOSインテグレイテッドクリーニングシステム」が登場して 4年経ちますが、我が家もやっとセルフクリーニング機能つきカメラになりました。 これでセンサークリーニングのためにわざわざサービスセンターまで出向く必要がなくなるのでしょう。 そう言えばいつの間にかセンサークリーニングは有料化されていたのですね

全点クロスの 9点測距

Kiss Digital N では唯一のクロスセンサーである真ん中の AFフレーム (測距点) を選択して使うことが多かったのですが、特に AIサーボ使用時は AFフレーム自動選択でないと辛いものがありました。 60D では測距点数も増えたのでまずは AFフレーム自動選択中心に使ってみようと思っています。

ファインダーが大きくなった

Kiss Digital N に比べるとファインダーが大きくなり、とても見やすくなりました。 Kiss Digital N では MF で撮る気にはなりませんでしたが、60D ならば MF も可能な気がしています。 フルタイムマニュアルフォーカス可能な SIGMA 30mm F1.4 EX DC HSM を付けたときは親指 AF も試してみようと思います。

電子水準器

無いよりはあった方が良いとは思いますが、どうせなら縦位置でも使えるようにして欲しいところです。 あまり使わないような予感がします。

シャッター音

今のところ、60D で唯一気に入らないのがシャッター音です。 「パタン」という感じで Kiss Digital N に比べて鋭さがなく、力が抜けてしまうような気がします。

と思って Web を検索すると結構好評のようなので、この部分は主観によるということですね。

操作系の変更

10D系を使ってこなかったので全く気になりません。 今のところ使いにくいとも思いません。

プラボディに変更

50D からスペックダウンと見る向きが多いですが、私は軽くなって手を出しやすくなったと思いました。 それとカラーが Kiss Digital N のシルバーからブラックに変わったので見た目にも脱初心者っぽくって良いです。 Kiss と比べちゃいけないのでしょうが、グリップは持ちやすくなっていい感じです。

連続撮影速度

EOS Kiss Digital N の最高約 3コマ/秒から増えて喜んでいるのですが、50D の約 6.3コマ/秒からは減って約 5.3コマ/秒になった 60D です。 1800万画素×5.3≒1510万画素×6.3 なのでバスを流れるデータのスループットは同程度で画素数が上がった分コマ数が減ったということなのでしょう。 この差がどれだけ意味があるかは人によって違うと思いますが、連写する場面は子供の運動会ぐらいしか思いつかない私には 5.3コマ/秒で十分です。 とはいえ 6.3コマ/秒のカメラが既に手元にあったらやはり気にしちゃうでしょうね。

連続撮影枚数も私は RAW の約 16枚で足りちゃいます。

記録メディアの変更

記録メディアが CF カードから SD カードに変更となりましたが、実際のところ動画撮影が可能となった時点でメディアの追加購入が必要となる場合が多いのではないでしょうか? 私も手持ちカードの最大は 2GB で、例え CF のスロットがあったとしても買い直しだったと思います。 どうせ買い直すなら CF より安価な SD の方が嬉しいですね。

ちなみに動画は Class 6 以上のカードを使用するようマニュアルに記載されています。 Class 10 にも対応しているので、どうせ買うならと思い Class 10 の 8GB カードを購入して使っています。

AF マイクロアジャストメント機能がない

もちろん調整できるにこしたことはないですが、本来は調整不要な精度の AF であれば済む話なので、この機能を外したメーカーの意図を聞いてみたいところではあります。 「個別に調整するなんて面倒くさい」と思ってしまう私にとってはあまり気にならない部分です。

シンクロ端子がない

これも (恐らく将来に渡って) 使う機会がないのでどうでも良いです。

全般

というわけで 60D は私のような「Kiss で買い換えるのはどうかと思うけど、これまでの 10D系に手を出すほどには気合が入っていない」という層にピッタリです。 そのセグメントにどれだけのボリュームがあるのかはわかりませんが、メーカーの狙いもそういうことでしょう。

ハイエンドアマチュア (およびそこを目指す人) は素直に 7D に行くのが良いと思います。 今回の 50D から 60D へのモデルチェンジでそれは明確になっていると感じます。

発売開始直後の実売価格が 7D 並みかそれ以上となっていた点については理解に苦しみますが、現状の 60D の価格はそんな位置づけにふさわしくなっています。 ボディが6万円台であれば Kiss からの買い替えだけでなく、最初の 1台としても十分検討の対象になると思います。 というかメカ好き男性ならば Kiss よりも 60D から入る方をお勧めしたいです。 女性にはプラボディと言えど重いかも知れません。

キャンペーンについて

現在「プレミアムボックスプレゼント」キャンペーンが実施されています。 今月初めは Amazon ではプレミアムボックスは「取り扱いできません」の状態だったのですが、また在庫が入ったようです。 既にカメラバッグを持っている人にはどうでも良いかも知れませんが、スマイルフォトバッグIIIのつくりは景品の割には良いです。 また、ついつい自分の買ったカメラの記事は読みたくなってしまうので、ガイドブックがついてくるというのも嬉しいです。 私の場合は日本カメラの「キヤノン EOS 60D マニュアル」が入っていたのですが、製品マニュアルを読めばわかる部分についてはともかく、作例やレンズ関連記事は参考になります。

どちらも一眼レフを初めて購入する層にとって最も価値があるように思いますが、2台目購入時でもそれなりに嬉しいので、同じ価格帯で買うならばプレミアムボックスつきの店で買うのが良いと思います。 (Amazon では精算時にタダになります)

その他

EOS 60D を注文してしまった

「写真が趣味です」と言いきれるかというと微妙ですが、子供の姿はできるだけ残しておこうと思うわけでそれなりにレンズを揃えてしまいました。 ボディは Canon EOS Kiss Digital N をずっと使ってきたのですが、最新 Kiss系で買い換えたくなるかというと微妙だし、かと言って2桁D系列 (50D、40D、…) を買う程は力は入っていないし、という感じだったわけです。

それでも、Kiss Digital N を買って早5年。 5年の進化というのは確かにあるわけで…

何てことを理屈として考えたわけですが、結局は出てさほど間もない2桁D系列が6万円台で売っていて、しかもバッグ+解説本がついてくるキャンペーン中というのが決め手だったような気がします。 7D が出てラインアップの位置づけが変わったことで手を出しやすくなったのだと思います。 プラボディに変わって軽くなったのは私にとってはプラス評価です。

Amazon で購入したのですが、「EOS 60D ボディ」「Canon EOS 60D プレミアムボックス」を合わせて注文すると、会計の際にプレミアムボックス分の金額が引かれて精算されます。

しばらく使ったら感想等書いてみようと思います。