MD 環境を卒業したいと長く思っていたのですが、とうとう PCM レコーダーを買ってしまいました。 Roland R-09、R-09HR や Zoom H2、H4 等も候補だったのですが、結局 Sony の PCM-D50 を購入してしまいました。 普通に購入すると価格がかなり違いますが、諸般の事情 (Sony Style で使えるそれなりの金額の割引クーポンがあったとかそういう話です) により、今回は価格差は問題となりませんでした。 (2009.11.23 追記:バンドプレイヤーでリニア PCM レコーダーをお探しの方は TASCAM 製が良いかも。 詳しくは「コピーバンドのステップアップ - ヘタレな趣味の道」をご覧ください。更に追記:Sony からは PCM-M10 というモデルも発売されましたね。)
音質について文句はありません。
これまでの機材 (MZ-R55 + ECM-909) を基準に音質を語ってもしょうがないでしょうし、同レベルの比較対象機種を使って同じ条件で録ってみないと、ただただ「良い音」としか言いようがない、というレベルです。 他人に聞かせるのではなく、自分達が演奏の確認をするための録音なので十分過ぎます。 マイクの向きやスタジオ機材のセッティングによるところが大きいですが、思ったよりずっと良く録れています。
音質もそうですが、使い勝手が大きく向上しました。具体的なところを何点か挙げてみます。
持ち込む録音機材が PCM-D50 一つで済むようになった。
これまでは MD レコーダー (MZ-R55)、ブランクディスク数枚、マイク (ECM-909)、AC アダプターが必要でした。
これが PCM-D50 一つで済みます。
バッテリーの持ちも良いので AC アダプターなしでも安心して使えます。
練習の最中に録音メディアの入れ替えが不要
うちのバンドでは通常1回2時間の練習なのですが、MD の記録時間が限られているためどうしても途中で入れ替えなければなりませんでした。
それが録音しっ放しでおけるので気が楽です。
曲の切り出し (分割&不要部分のカット) を PC の画面上で行うことができるようになった
これまで MZ-R55 を使ってちまちまやっていましたが、PCM-D50 付属の SonicStage Mastering Studio を使って PC のディスプレイ上で波形を確認しながら切り出しができます。「分割候補点の位置編集」画面で細かく分割位置を調整できて使いやすいです。
MP3 エンコード処理が実時間でなくなった
これまでは MD → MP3 の処理は実時間がかかっていたのですが、それがなくなりました。
練習1回分が 16ビット 44.1KHz で 1Gバイト前後のファイルサイズになるので、それを SonicStage Mastering Studio に読み込むのに若干時間がかかりますが、それ以外はストレスがありません。
スタジオに行くときは PCM-D50 を機材バッグにケーブル類と一緒くたに放り込むことになるので、オプションとしてキャリングケース CKL-PCMD50 を一緒に購入しています。 このケースについては三脚用ネジ穴の1点でケースを止めるので、何かの弾みで回転して止めネジが緩んでしまうのと、電池の入れ替えが若干やりにくくなるところが気になりますが、こんなものでしょう。
PCM レコーダーについて他機種含めて購入検討中の方には、こちらのシリーズのレビューが参考になると思います。
ところで、SonicStage Mastering Studio は、PCM-D50 を購入する以前から VAIO にプレインストールされていたのですが、これが結構すごいソフトです。次回はこのソフトウェアについて書いてみたいと思います。