「コレクション用」万年筆は受け入れられるか?

書店で見つけて思わず買ってしまいそうになった雑誌があります。 アシェット・コレクションズ・ジャパン「万年筆コレクション」です。 様々な地域の名前を冠した万年筆が付録となるようで、創刊号 (特別価格 790円) は「パリ」という名の万年筆がついています。

Web で調べてみると、地域を限ってのテスト販売だそうで、アシェット・コレクションズのホームページにも紹介がありません。 今のところ (発売日前? 追記: 6/10 頃発売のようです) 都内でも置いてある書店は限られているようですが、飯田橋の RAMLA で見かけました。

でも、結局買いませんでした。 注意書きに「コレクション用で長時間使用に向かない」旨の記述を見つけたからです。

万年筆を日常使用している自分ですが、仮に万年筆を集めるとしたら、まず筆記用具としての機能を満たすことを大前提にします。 だからこそ愛着がわくと思うし、集めたくなるのだと思うのです。

そもそも万年筆コレクターって、安価だから手を出すというわけではないような気がします。 どちらかというと蒔絵物や限定品など高価なものにお金を出し、というイメージがあります。

というようなことを考えると、この「コレクション用万年筆 (定価 1,990円)」という企画は微妙だと思います。 テスト販売のみで終了 -> 幻の万年筆としてプレミアムがつく、みたいな話になったりして...


参考記事
アシェットの万年筆付きパートワーク創刊号に色彩雫~山栗~な日 (風神雷神のお茶会@Cocopelli)


2009.8.10 追記
やはり、テスト販売は思わしくなかったようで4号までで打ち切りとなったようです。 興味ある方はググってみてください

パイロット カスタム74 (SF) 購入

論文試験勉強のモチベーション向上を理由にしてカスタム74 を買ってしまいました。 あまり多く試してもわけがわからなくなるので、SF と SFM に絞って試し書きしてみたところ、書き味は SFM の方が良かったのですが、試験用にはやや太いように思えたので結局 SF を購入しました。

物は高田馬場 CHIKUHO で購入しました。 もともと2割引だったのですが、カミさんからもらった (奪った?) スタンプカードで \2,100 分更に引いてもらったので \6,300 で購入できました。特に値引き交渉したわけでもないので国産万年筆は普段から2割引なのでしょう。 (以前は売り場に値引き表示があったような記憶がありますが、購入時は定価のみの表示でした)

さて、使ってみての感想です。

まず、一番良かったのは、このクラスだとしばらく筆を休めていても掠れがさほど気にならないことです。 Cavalier の場合は神経質にキャップを閉めていたような気がしますが、カスタム74 の場合キャップをはずしてしばらく放っておいても多少の掠れで済みます。

またペン種 SF ですが、比べてみれば SF は軟らかいのでしょうが、ずっと使っているとこれが標準になってしまいます。 Cavalier に比べるとやはりサラサラといった感じで書けます。 その他、

  1. 軸はプラスチックなので持った感じはちゃちいかも
  2. キャップはスクリュー式で簡単にははずれない/はずせない
  3. 手帳のペンホルダーに差すにはちと太いか

という感じですが、安く手に入れたこともありとても満足しています。

カヴァリエの シャープペンシルを購入

既に万年筆は使用していましたが、パイロットのカヴァリエ (Cavalier) のシャープペンシル (ブラック&ブルー) を購入しました。 マークシートを使う某試験 (こればっかり) を受験するのが購入のきっかけでした。 安い (多くは自分で購入していない) シャーペンばかり使っているとすぐ失くすし、失くしても痛みがほとんどない、 だからやはりちゃんと自分で所有していると実感のある筆記用具を使った方が良いのでは? という思いもありました。

万年筆と同じシリーズの同じカラーに合わせたわけですが、持ってみると万年筆よりも細身です。 万年筆の時は特に感じなかったのですが、持った感じが少し安っぽいように思いました。 これは重さとか剛性とかそういったものから来るのだと思いますが、かなり主観的なものです。 まあ値段相応と考えています。

pilot cavalier

もちろん基本性能に不足はないですし、 このように万年筆と合わせて持ち歩くとちゃんとした筆記用具を使っているのだという実感が湧きます。デザインも気に入っています。

ただ、もう一回買いなおすならば同じような雰囲気のグランセシリーズも選択肢にいれると思います。 持って見ないと何とも言えないところはありますが、ゴールドよりシルバーの方が落ち着くので。このシリーズは万年筆を買った時は気づきませんでした。

Web 上の情報でカヴァリエとグランセの比較をしているうちに パイロットのシャーペンの芯把握方法、ノック方法について解説したページを見つけました。何でメーカーのページで説明がないのだろう?

カヴァリエ使用感など - 入門用に良いと思う

先日のエントリは万年筆に対して negative な感じになってしまいましたが、カヴァリエは気に入っています。まあ、比較対象が二十年ぐらい前の雑誌の付録なのでアレですが、手持ちのどの万年筆よりも掠れにくいです。システム手帳と共に持ち歩きますが、Fのペン先は手帳に書き込むのに丁度よいです。カートリッジがきちんと隙間無く差し込まれたか確認しやすい構造で、持ち歩いていても今のところトラブルはありません。

手ごろな価格と細身のスタイルは初めての万年筆として適しているように思います。太いものより持ち歩きやすいですし、ボールペン等から切り替えても太さの違和感はないでしょう。万年筆コレクターは見向きもしないでしょうが、実用品として良いと思います。

ただ、これはカヴァリエに限らないのですが、万年筆を使っていて気になることはあります。一つめはペン先に埃がつきやすく、そうなるとインクを吸った埃が紙を汚し線が乱れることです。二つめはしばらく筆を休めているとすぐ書き出しが掠れてしまうことです。私はこれを避けようしてせわしなくキャップをつけたりはずしたりを繰り返してしまいます。

それでも万年筆で書くのは好きですけどね。「ホコリがつかないペン先」って開発できないものですかね?

年賀状と万年筆

このところずっとプリンタで印刷していたのですが、今年の年賀状の宛名は手書きにしました。文面の方は以前より印刷+手書きコメント(省略あり)というスタイルを続けていたのですが、枚数も 50枚程度でそれ程多くないし手書きの場面が少なくなっているので今年は宛名も手書きにしてみようと思い立ったのでした。昨年は万年筆を久しぶりに使い始めたのでそれで書いてみたいというのもあります。

最初は太めのペン先 (サイズわからず) で書こうとしたのですが、結局カヴァリエ (ペン種 F) を使いました。縦書きだと字が汚れてしまうので横書きで書くのですが、すると細めの文字の方がしっくりくるのです。

また、文面のコメントも万年筆で書こうと思ったのですが、インクジェットプリンタ用年賀葉書の文面に万年筆で書こうとするとインクが滲んでうまくありません。結局こちらはボールペンで書きました。

  • 太めのペン先って自分にとってはやっぱり用途ないかも
  • はがきの文面に使えない万年筆ってやっぱり嗜好品かも

2007.12.29 追記
平成20年の年賀状印刷面にプリンタ印刷後万年筆を使ってコメントを入れましたが、今回は滲みが気になりませんでした。前回同様 (写真用でない) インクジェット紙の葉書です。葉書が改善されたのか神経質だったのか…

万年筆の洗浄用具

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万年筆の洗浄方法にコンバータを使って水を出し入れするやり方がありますが、こちらの Web を参考にして代用品を作ってみました。作るといっても使い終わったカートリッジをカットしてピペット用ゴムをつけるだけの簡単な作業です。


写真のようにセーラー、プラチナ、パイロット用の3つが出来ました。ゴムは 1ml 用のもので水の出し入れに十分です。参考にした Web と同様に東急ハンズで購入しました。


特に実家から持ってきた万年筆はきちんした洗浄が必要でした。水への漬けおき洗いもして今は良く書けるようになっています。逆に昔は洗浄など全然しなかったので、その頃よりも書きやすくなっているかも知れません。

昔の万年筆

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海の日の3連休に実家に帰ったので家捜ししてみたら昔使っていた万年筆が出てきました。正確に言うと3本の万年筆と1本のデスクペンです。デスクペンはバイト先でもらったもの(ロゴ入り)ですが、ペン先がブツブツになってキャップもどこかに行ってしまっていました。でも、万年筆の方はインクを入れっ放しだったもののペン先が綺麗でした。ペン先を水に浸して紙に書いてみると何とかなりそうだったので家に持って来ました。


きちんと洗浄をしてインクを買ってきて取り替えると…
…やっぱり、しっかり使えるではないですか!


20年近くインク入れっ放しで放置していたのにしっかり使えるとはさすが万年筆と言うだけのことはありますね。しかも、2本は雑誌購読申し込みの景品だったはず。残りの1本は何かの拍子に父が使っていた物をもらったもので、太めのペン先が今ひとつと思っていたのですが、改めて書いてみるとそれはそれで用途がありそうな気がしてきます。この前買ったのと合わせて安物の万年筆ばかり4本そろいました。(父からもらった物も安物のような気がします)


写真は、1番上がこの前買った「カヴァリエ」、2番目が父にもらったもの、下の2本は景品です。

万年筆を買いました

ペンを使わなければならない某論文試験の受験を想定して万年筆を購入しました。万年筆を使うのはずいぶん久しぶりです。


私が最初に万年筆を使ったのは小学校中~高学年の頃でした。当時、旺文社「中一時代」や学研「中一コース」の年間購読を申し込むと万年筆をもらえました。私自身はそれらの雑誌を定期購読したことはないのですが、祖父の知り合いに書店主がいたらしく、それらの景品を手に入れてきて私にくれました。まだ水性ボールペン等無い時代なので、万年筆の書き味はボールペンより数段上で、しかも何となく大人になったような気分にさせてもくれました。よくカートリッジを替えた記憶があるので、それなりに使っていたのでしょう。


あの、景品の万年筆はどこに行ったのかな?


その後、父からもらった万年筆があったのですが、書いた線が太く気に入りませんでした。今にして思うと私はペン先が細く、カリカリした書き味が好きなようです。世間一般では太いペン先の滑らかな書き味というのが万年筆の醍醐味のようですが、最初に使った景品の万年筆が刷り込まれてしまったのでしょうか。そんなこんなしているうちに万年筆など使わなくなってしまいました。


久しぶり(10数年ぶり?)に使ってみると私はやはり万年筆が好きなようです。ちなみに購入したのはパイロットのカヴァリエ(ブラック&ブルー、ペン種F)です。百貨店で安価なものをいくつか試した中で重めでしっくりくるものを選んだらこれでした。ペン先は合金なのですが、とても気に入っております。


私の中では、万年筆はまだまだ嗜好品ではなく実用品のようです。