この頃、DAW の練習として自分の好きな古い歌のコピーをしています。 スコアを買ってきたとしても結構いい加減なものが多いので、コード進行を参考にする程度でひたすら耳コピをすることになるですが、今日はその手順を簡単に紹介します。
コピー元 CD からのインポート
新規プロジェクトを作成した後、「ファイル」-「読み込み」-「オーディオ CD」を選んで、コピー元の曲を読み込んだオーディオトラックを作成します。 CD 以外の音源を使う場合は「読み込み」-「オーディオファイル」ですね。
テンポトラックをつくる
編集をやりやすくするために、小節位置を先に読み込んだ CD 音源に合わせておきます。 具体的には、タップテンポ機能を使用してテンポトラックを作成します。
それとトラック毎にミュージカルタイムベース/ リニアタイムベースの設定は使い分けます。
これはもろもろの処理に音楽的な小節を基準にするか絶対的な時間を基準にするかの切換えです。
打ち込み用トラックはミュージカルタイムベースになるでしょうが、特にテンポの変化する曲では手弾きのオーディオトラックをリニアタイムベースとした方が扱いやすいかも知れません。
CD 音源再生用オーディオトラックやタップ用の MIDI トラックはリニアタイムベースにしておかねばなりません。
再生用ツールの準備
耳コピで重要なのは CD 音源の再生方法だと思います。
テンポを落としたり、フィルターをかけたりできる再生ツールを使うのが効率的ですが、最近私はこの用途に Guitar RIG 4 Pro を使っています。
Cubase のエフェクトトラックとして Guitar RIG 4 を立ち上げ、先ほどのインポート時に作られた .WAV ファイルを TAPEDECK に読み込みます。エフェクトトラックにアサインすることで、Cubase の出力ルーティングの中に取り込むことができ、作成しているトラックと同じ環境で TAPEDECK の再生をモニタリングすることができます。
TAPEDECK はピッチを変えずにスピードを遅くして再生することができます。 トラックの再生と同期するわけではなく、独立した再生ツールとして使ってその出力が Cubase に取り込まれるという使い方になります。
更に特定の帯域をとりだすために Pro-Filter コンポーネントを Guitar RIG のラックに入れ、場合によっては左右の片チャンネルのみ再生するために Split コンポーネントを使います。 これらは無償版の Guitar RIG 4 Player でも使用可能なコンポーネントばかりなので、耳コピ用の再生ツールがない方は一度試してみると良いと思います。
ひたすらコピー
後はひたすらコピーしていくだけです。 自分の演奏や打ち込みデータを CD 音源トラックと同時に再生して、気持ち悪いところがないかを確認していきます。 パンを振って左右で違いがないか確認するのも良いでしょう。
コピー譜をつくる
私にとってまだこれからの課題なのですが、スコア機能を使って譜面をきちんとつくっておきたいと思っています。 スコア作成には再生用トラックとは別に譜面用の MIDI トラックを作って管理して行くことになりそうです。
まとめ
多分耳コピは慣れだと思うのでまずはやってみることです。 「Cubase 買ったけど何したら良いかわかんね」というような人は好きな曲のコピーから始めてみてはいかがでしょう? スコアを買ってきたとしてもそれを鵜呑みにせず、自分の耳でエフェクト等含めて完コピを目指すのがポイントです。
きちんとコピーできると気持ちよいし、各パートの構成やエフェクトなど色々勉強になります。