四本足二段のキーボードスタンドのベストバイは?

キーボードと言っても、コンピュータの入力装置でなく楽器の方のお話です。

いつかは壊れる機材たち

Roland の足鍵盤 Roland PK-7A (主に息子が使用) をヤマハ PF70 という FM 音源ピアノ (笑) と組み合わせて使っていたのですが、PF70 の方はさすがに年代もの (25年物!) の機材で先日お亡くなりになってしまいました。 そこで、PK-7A はシンセと組み合わせて使用することにしたのですが、PF70 の専用スタンドの他は一本足の ULTIMATE AX-48 しかありません。 足鍵盤を使うにはやはり四本足だろうということで、2段で使える現行のモデルを調べてみました。

四本足のキーボードスタンド

一昔前 (何年前?) で四本足と言えばヤマハの LG-100 をオプションの LGA-100 と組み合わせて 2段にするのが標準的だったと思います。 ところが、残念ながら LG-100 は生産終了しており、ヤマハの現行品で 2段にできるものは無いようです。 2段、3段にシンセを積んだキーボーディストがいるようなバンドはいまどき流行らないようなので仕方ないのでしょう。

KIKUTANI の KS-101 + AD-25 という組み合わせを見つけましたが、カスタマーレビューと AD-25 の写真を見るとアダプターの取り付け部が不安です。 結局、K&M の 18950 + 18952 にすることにしました。 そして、セッティング後がタイトルバックの写真です。 (全体がわからなくてすみません。周囲をお見せできる状況でなく…)

幅や高さ、上のキーボードの角度調整など十分納得できるレベルで、剛性も問題なさそうです。 足の先端は角度が自由につけられ、またネジで長さの微調整もできるのできちんとセットすればガタつくことはありません。 スタンドを補強するバーのアダプター用として使わない側の穴はキャップでふさぐことになりますが、これを入れるには結構力が必要なので、ハンマーで (できれば木などを当てて) 軽くたたいて入れます。

一つだけ注意点があって、前後があるので間違えずに組み立てる必要があります。 メーカーステッカーが貼ってある方が前かと思っていたらそうではなく、18952 を止めるためのネジ穴が後ろになるようにしなければなりません。 私はこれを間違ったため、穴塞ぎキャップを取るのに手こずりました。 18952 と組み合わせたことによって、どうせ 2つは不要になるので、ドリルで穴を開けてペンチで引き出しています。

参考までに四本足以外のタイプについてコメントしておくと、X型はやはり一本足同様足鍵盤との組み合わせは厳しいでしょう。 HERCULES KS410B は良さ気でしたが幅が足りませんでした。

オールドスタイルなのでしょうが、自分の買った 18950 + 18952 の組み合わせにはとても満足しています。

オルガン、オルガン、オルガン!

最近バンドではキーボードプレイヤーに戻ったのですが、何か新しいことをしようと思い「オルガン縛り」をかけています。 どの曲もメインのバッキングパートはオルガンで弾くというルールを自分に課しているのです。

私は元々ピアノ系+シンセサウンドというスタイルでやってきました。 多分ヤマハ CP-70 (昔はどこのスタジオにでも置いてあったような) の上に DX-7II を置いて弾くというセッティングが一番多かったと思います。 その頃が忘れられず PCP-80 を買っちゃったりしているわけですね。

で、バッキングはピアノがメインなので、昔はダンパーペダルは使ってもエクスプレッションペダルを使うことはほとんどなかったのです。 今回はその様なスタイルを壊して新しいことをするために、縛りをかけてオルガンをきちんと弾けるようになろうと思ったわけです。 NI の Vintage Organs を手に入れたこともよいきっかけになりました。 ただし、バンドで弾くときは KORG Wavestation を使って、ドローバーの代わりにジョイスティックで音を変えています。 音源は Wavestation のものです。

そんなわけで、今回はオルガンを練習するために使っている教材を紹介しておきます。 2つありますが、どちらも譜例ごとにドローバーセッティングが記載されており、また構造やモデル等含め包括的にオルガンを理解できるように構成されています。

一つ目は今売っているキーボードマガジン (2010 Autumn 号) です。 キーボードマガジンはしばらく買っておらず、季刊化されたのも知らなかったのですが、オルガンが特集されているのを書店で見つけ購入しました。

CD 連動の特集記事はかなり力が入っています。 オルガンという楽器自体の仕組みから始まって、「Rock/Pops」、「Jazz」、「Funk/Soul」という3つのスタイルの譜例がふんだんにあり、それぞれボリュームのある課題曲まで掲載されています。 一通り弾けるようになった暁には「オルガン・プレーヤー」と名乗って恥ずかしくないだけの力がついていると思います。

もう一つの教材は以前の記事にも出てきた「Hammond Organ Complete」です。 翻訳された「Berklee ハモンドオルガンコンプリートメソッド」もありますが、英語がそれほど苦でなければ日本のアマゾンで原書を買うのが財布に優しいと思います。

こちらもオルガンの仕組み、種類から始まって多くの譜例が載っています。 キーボードマガジンの方は「曲の一部を切り取った」という感じの譜例もありますが、こちらは一つ一つの譜例が短い練習曲として完結しています。 ただし、譜例は基本的にバッキングパターンで、ソロっぽいフレーズはほとんど無いです。 CD にはマイナスワントラックも含まれているので練習には良いと思います。 (キーボードマガジンも課題曲についてはマイナスワントラックがあります)

どちらか一つということであれば、まずはキーボードマガジンをお勧めします。 オルガン特集の内容はけして負けてない上にその他の記事も読めますから。 その上でバッキングの幅を広げたいときは Hammond Organ Complete を追加すれば良いと思います。

関連して Vintage Organs のドローバーを物理コントローラーでコントロールする際の Tips を以前書いていますので、関心があればどうぞ。