ScanSnap は楽2ライブラリセットを買うべきか?

話題としては少し遅いかも知れませんが、比較的安価な ScanSnap S1100 が発売され、これから ScanSnap の購入を検討する方も多いと思います。 モデルの選定もそうですが、数千円の追加で楽2ライブラリパーソナルがバンドルされるセットも販売されており、このソフトをセット購入すべきかどうかも悩むポイントだと思います。 (楽2ライブラリパーソナルを単品購入するのは割高なので購入するとすれば絶対バンドルセットが良いです)

私は ScanSnap S1500 と楽2ライブラリパーソナル V5.0 を使用していますが、今回はこの楽2ライブラリパーソナル V5.0 (以下、楽2ライブラリ) について思うところを書いてみようと思います。 季節柄、年賀状関連の項目が多くなっています。

セット購入か否か - 結論としては?

最初に結論から入ってしまいますが、「自炊」用途のみの購入であれば、楽2ライブラリは不要です。 ではどのような用途に役立つかというと、我が家の場合の例ですが、以下ような用途では重宝します。

  • 保育園や小学校から配られるプリントを電子化して整理・保管する
  • 年賀状を電子化して整理・保管する。

簡単に言えば、今現在バインダーを使用して紙をまとめているようなものは、楽2ライブラリを使ってそれを電子化できるということです。 ただし、そこは日系企業のソフトウェア、操作が独特なところがあって使いこなしに慣れは必要です。 それでもセット購入であれば数千円の差なので、このような用途にも ScanSnap を用いる可能性がある場合は楽2ライブラリとのセット購入をお勧めします。

楽2パーソナルのイケてるところ

楽2パーソナルは以下の点が良いと思います。

バインダーにまとめるという概念はわかりやすい
スキャンした原稿を PC 上で「バインダーにまとめてそれをパラパラめくる」というインターフェイスになっているので、とっつきやすいと思います。
年賀はがきのお年玉番号の当選確認が楽
お年玉番号は位置がわかっているので高確率で自動認識されます。 このあたりの使い勝手については YouTube にビデオがあがっているので参考にすると良いと思います。

次に注意が必要な点を挙げて行きます。

単位は紙の裏表

取り込んだ情報の順序を整理しようとすると、情報の並べ替えは原稿 (表裏の2ページ) 単位で行うことになります。 ページ単位ではなく、実生活のバインダーと同じように紙の表裏単位で移動を行うことになるので、そこは慣れが必要かも知れません。

年賀状も基本は2ページ単位

年賀状バインダも通常のバインダと同様、年賀状の移動を表裏の2ページ単位で行うことになます。 賀状1枚分が1ページなので、できれば1ページ単位で移動して並べ替えたいところですが、それは簡単にできません。 無理やり1ページ単位で移動しようとすると「コピー」+「削除」と2手間が必要になります。 しかもこの操作をすると何故か空白ページができるときがあります。

年賀状の差出人自動認識は使えない -> 住所録データとの連携は厳しい

お年玉番号は場所が固定だから良いのですが、差出人はあちらこちらに書かれているため認識率がグッと下がって、きちんと認識されるのは 1/3 以下です。

差出人をキーにして CSV ファイルより「フリガナ」や「分類」を取り込むことができますが、当然差出人が正確であることが必要です。 自動認識が厳しいので手入力で差出人情報を整備しなければこの機能は使えません。

年賀状データをまとめて編集できない

例えば「分類」という項目に家族の誰宛に届いたものかを入力しようと思ったとします。 すると「複数の葉書を選択してまとめて編集」等ということはできないため、1枚1枚入力が必要です。 また、「年度」は取り込んだ年度が自動設定されるため、過去の年賀葉書を取り込んだ場合、やはり1枚1枚手修正する必要があります。

我が家での年賀状の扱い例

というわけで我が家での使い方は以下のようになっています。

  • 年度別にバインダを作成する。
  • 順序は誰宛に来たかで分ける。 スキャンして後から整理するのは手間がかかるので、スキャンするときから順序を考慮して取り込む。
  • 「差出人」、「フリガナ」、「分類」、「年度」については気にしない/使わない。「お年玉番号」のみ活用する。

つまり、お年玉番号を除けば、これまで実際の年賀状バインダでやっていたことを PC 上でやっているだけです。

まとめ

楽2ライブラリはあくまでも紙のバインダでやっていたことを PC 上でやるためのソフトです。 情報に様々な属性をつけてデータベース化、というようなことをやるためのソフトウェアではないので注意が必要です。

ちなみにスキャナについてはやはり ScanSnap S1500 をお勧めします。 量をさばくにはやはり S1500 だと思います。 逆にそこまで必要でないならば複合プリンタで十分なように思います。 YouTube で各モデルの動画が公開されているので参考にすると良いと思います。

ついでに我が家は子供が小さいので自炊用カッターは、カール事務器 DC-210N を使っています。