Cubase 6 を買って2番目にすること

デモソングを聴こう!

「Cubase 6 を買ってまず最初にすべきこと」の続編です。 今回は何かというとデモプロジェクトの研究です。 デモプロジェクトはインストール用ディスクの以下のフォルダにあります。

\Cubase 6 for Windows\Addtional Content\Demo Projects

このフォルダにある「Cubase 6 – Live Forever」をハードディスクにコピーして「Live Forever Drums.cpr」を開きましょう。 Mac の場合はたぶん「Windows」を「Mac OS X」に変えたフォルダにあると思います。 まずは再生してビデオとサウンドを楽しみましょう。 この曲は Steinberg から YouTube 上でも公開されています。

プロジェクトの構造を把握する

このデモプロジェクトはオーディオトラックばかりなので MIDI データの打ち込み研究には使えません。 しかし、オーディオトラックに関してはかなりの部分を Cubase で音作りしているので細部を見るととても参考になります。

まず最初に見ておくべきはグループチャンネルトラックの使い方でしょう。 各トラックの出力先を把握して信号のルーティングを理解しましょう。 例えば「Bass Drum In」と「Bass Drum Out」は「Bass Drums」グループチャネルトラックに出力されています。 更に「Bass Drums」は「Drums」グループチャネルトラックに出力されています。 ドラムサウンドはこのように3段階でまとめられているので、どの段階でどのような EQ/エフェクト処理が行われているかを見ていくと面白いです。

ドラム関連

ドラムはマルチマイクで全部で 13本のマイクを使って録音されています。 バスドラとスネアについてはそれぞれにマイクを2本使っているので、人によってはこの部分だけでも楽しめますね。

音作りでは、EQ はもちろんですが、EnvelopeShaper の効果が面白いです。 私はこのエフェクトを使ったことがなかったのでとても参考になりました。

ギター/ベース関連

ギターは加工済みの音を録音しているトラックが多いですが、「Bass Guitar」と「Guitar Solo」は違います。 特に「Guitar Solo」はマルチテイクコンピング機能の使用例になっていますし、Cubase 6 の目玉である「VST Amp Rack」で歪み系から空間系までのエフェクトを使って音作りをしています。 これらをトラックプリセットとして保存すれば自分のプロジェクトで同じエフェクトを再現できますね。

ボーカル関連

ボーカルについてもバックグラウンドコーラスは加工済みトラックですが、リードボーカルについては EQ/コンプ/リバーブが Cubase の機能でかけられています。 これを聞いているとリバーブは RoomWorks で十分な気がしてきます。

更に遊ぶ

既に完成したミックスではあるのですが、自分なりにいろいろいじってみてマイミックスを作って楽しむと良いと思います。 ドラムはマルチトラックなので、スネアやバスドラの音を差し替えて遊ぶことが出来ます。 詳しくはチュートリアルビデオのチャプター8ですね。 シンセを重ねてみても面白いかも知れません。

というわけであまり巷で話題にならない Cubase 6 のデモプロジェクトを紹介してみました。 私の場合、曲そのものを結構気に入ってしまいましたが、ミュージシャンの名前がわからないのが残念です。