iOS版 GarageBand と組み合わせる周辺機器

前回は GarageBand を初心者&作曲用途にお勧めする記事を書いたのですが、続編として目的別に周辺機器は何を買えばよいかまとめてみました。 私は iPad 2 を使用していますが、Camera Connection Kit 以外は iPhone でも使用できます。

エレキギター演奏や歌を録音したい

エレキギターの演奏や外部マイクで歌等を録音をするにはエレキギター/マイク用インターフェイスが必要ですが、これには2つのタイプがあります。

1. ヘッドホンジャックに接続するもの

iPad/iPhone のヘッドホンジャックは出力と入力の両方に使うことができる構造になっています。 1つめはここに接続してオーディオ入力に用いるタイプです。 比較的安価なので手軽に購入することができますが、クロストーク (ギター/マイクの音に再生音も混じってしまう) が発生することもあったりで音質的には 2. のタイプよりも劣ります。

このタイプには iRigiXZAmpKit LiNK 等があります。

2. Dockコネクタに接続するもの

2つめのタイプは、自身が A/D コンバータを持ち Dock コネクタに接続するタイプのものです。 こちらの方が音質は良いのですが構造上高価になってしまいます。 また、バッテリー駆動とならざるを得ず、バッテリーの残量を気にする必要があります。 アプリとの相性もあるようです。

このタイプには Mobile InApogee JAM 等があります。

で、私は何を使っているかと言うと iXZ を購入しました。 所詮、整備済製品の iPad 2 で使うのだからと割り切り、音質よりも価格を取りました。 また、ギターピックアップとマイクでは出力インピーダンスが異なるので、マイク使用を考えているならば製品がマイク対応を明確にうたっている方が安心なのですが、この点 iXZ は問題なしです。 iXZ をマイクに接続する場合、XLR 端子を使用することになりますが、既にケーブルを持っていたので躊躇することはありませんでした。

実際のところ、iXZ を使ってみるとクロストークは気にならず、十分な音質です。 最初は iXZ のプラグがきちんとヘッドホンジャックの奥まで挿し込まれておらず、内蔵マイクの音も拾ってしまう状態で「アレ?」と思ったのですが、きちんと挿せば内蔵マイクは無効化され、パッシブタイプのピックアップでも十分な音量となります。 きちんと挿入されれば入力設定画面で「入力レベル」スライダーが表示されるようになりますので、それとわかります。 (使用バージョンは GarageBand for iOS 1.2)
Input

Web 検索を実行すると 1. タイプのインターフェイスの音質への不満が多く見つかりますが、きちんとプラグを挿していないからではないかと思えてしまうぐらいの音質です。 それと、着信などで録音が中断されるのが困るというコメントもどこかで見かけましたが、録音時は機内モードを ON にすればいいわけで…。

物理的な鍵盤 (MIDI キーボード) を弾きたい

続いて鍵盤系の話に行きましょう。 GarageBand では Keyboard の他にも Drums/Smart Bass/Smart Guitar/Smart Strings と一通りの音色を外部鍵盤で鳴らすことができます。

まず、iPad とミニ鍵盤を組み合わせるのであれば Camera Connection Kit + Keystation Mini 32 をお勧めします。 Keystation Mini 32 とよく比較される KORG microKEY は iPad で使おうとすると電源供給可能な USB ハブと組み合わせなければならない (新製品の 25鍵モデルを除く) ので、手軽に接続して使うというわけにいきません。

既にシンセ等を持っている場合は ヤマハ i-MX1 を使いましょう。 シンセの MIDI 端子に iPad/iPhone を接続して使うことができます (Camera Connection Kit 不要)。

ヘッドフォンも重要

それと初心者の場合はヘッドフォンも新しく用意する場合が多いと思います。 とりあえず買うのであれば 5千円ぐらいまでのカナルタイプ (例えば MDR-EX300SL ) が手ごろですが、きちんとしたモニター用ヘッドホンを 1つ持っていても損はないと思います。 オーディオインターフェイスよりもこちらの方が重要です。

自分は何を使っているかというと iXZ、i-MX1、Keystation Mini 32 が手元にある状況です。 鍵盤物はこのところ PC + Keystation Mini 32 という組み合わせを使うことが多かったのですが、今後は iPad + シンセという大きい鍵盤で弾くスタイルもありなのかなと思っています。 気軽に使えるのが iPad の良さだと思うので周辺機器が重くならないようにしたいものです。