弁理士試験1年のまとめシリーズの最終回です。 今回は初学者へのヒント (になるのか?) と自分の今後の予定です。
試験に合格するためにまずは条文の構造がわかってこないと話にならないですが、これが大変です。 多くの条文は他の条文を参照したり準用したりしていますが、後ろの条文が前の条文を参照するだけでなく、 前が後ろを参照したり、他の法令の条文を参照したりで、最初はスパゲッティのようにぐちゃぐちゃに思えます。 それでも理解が進んでくると何故その条文がその位置にあるのかや他の条文との関係も少しずつわかってくるようになります。 条文の番号 (=条名) もだんだん覚えていきます。 最初の1回では無理でしょうから、あきらめず何度も繰り返し読み返すしかないでしょう。
また、準用の部分はどうしても読み飛ばしたくなってしまうのですが、 読み替え含め丁寧に読まないとなかなか理解が深まりません。 早い段階からきちんと読むクセをつけておいた方が良いでしょう。
次は国語の問題なのですが、 微妙な言葉の差も最初から意識して読み取れるようにしておくと良いと思います。 以下は例に過ぎませんが、見落としてしまいそうなこの程度の差でも意味が大きく変わることを最初から知っておくべきです。
- 「出願の日前」 : 「出願前」
- 「必要な図面」 : 「図面」
- 「その商品」 : 「商品」
- 「ことができる」 : 「しなければならない」 : 「みなされる」
私の場合ですが、特許法から勉強を始めて最初のうちは特許法の趣旨やら出願手続きやらで頭に入って来やすかったですが、 審判あたりから「何じゃこりゃ?」となってしまい、審判、再審、訴訟の手続きがごっちゃになってしまいました。 まずは出願からの大きな流れをこれらも含めてきちんと理解することが必要ですね。
さて、自分の今後ですが答案提出期限があるので、6月一杯は LEC の論文基礎答錬を行い論文試験のための勉強をする予定です。 その後については、まずは来年の短答突破を目標としてやっていこうと思います。 今回の短答試験の特実意商では「問題文の意味はわかるし、何がポイントかもわかるけど、実際の条文ってどうだったっけ?」 というような問題がそれなりの数あったので、これを減らさなければなりません。 後は未習として残ってしまったところを淡々と進めることですね。もちろん論文対策もしますが、どこまで仕上げられるかは現段階で何とも言えません。 弁理士試験ネタの blog エントリもぽつぽつと増えていくのではないかと思っています。