個人的に今回の Cubase 7 の新機能で一番気になっているのはコードトラックです。 前回の MixConsole に続いて、今回はこのコードトラックについての新機能チュートリアルビデオ視聴メモです。 Chapter 10 ですね。 (追記: 執筆時点では英語を聞き取るしかなかったのですが、2013.5 現在では日本語字幕を表示することが可能になっています。YouTube の字幕メニューで日本語を選びましょう)
訳語は日本語版画面や新機能ガイドに合わせていますが、画面とガイドで違う単語だったりする場合は画面の方に合わせています。 (というか新機能ガイドの訳は今一歩という感じです)
基本
最初はインストゥルメントトラックとコードトラックを一つずつ作成して説明します。
- 配置されたコードイベントのコードが次のコードイベントの開始位置まで続く。(コードイベント同士で重なりがある場合も同様で開始位置のみが重要)
- 鉛筆ツールでコードトラックにコードイベントを書き込み、それをダブルクリックしてコードを入力。
- エディタータブを使ってコードを指定する。右端はベース音指定。右下のボタンを押すことでここから新規コード追加できる。
- ターゲットを指定してどのトラックで鳴らすかを決める。(「モニターしているトラックを使用」という指定もある)
- コードイベントをクリックすれば音が鳴る。(当たり前だけど) プレイバックしても鳴る。
コードアシスタント
- コードアシスタントタブを使ってコードの候補を表示することができる。
- 複雑性定義スライダーを右に動かすとより複雑なコードが加わる。
- 検索結果のリストにあるコードをクリックすることで和音を鳴らして確認できる。
- 前後にコードがあるときはギャップモード設定して、分析対象を前のコードだけか、それとも前後両方のコードにするかを指定できる。
- 終止形モードではタイプで進行パターンを指定し、ギアアイコン (複雑性定義フィルター) でスケールや代理コードなど音楽的な条件を指定できる。複雑性定義スライダーの操作によって、このギアアイコンで表示される条件の選択が自動的に変わる。
- 共通音モードでは共通な音の数から指定可。
コードトラックインスペクター
- コード視聴ボタンはきちんとアクティブにしておく
- ボイシングメニューで、ライブラリー (ピアノ/ベーシック/ギター)、ライブラリーサブセット (ピアノならロック/ポップ/…)、パラメーター (ギアアイコンで表示) を指定し、どのようなボイシングをするか指定できる。
(ちなみに、ビデオでは「第一転回形、第二転回形」などと言っていますが、これ明示的に指定するには自動ボイシングをオフにしてコードイベントクリック後情報ラインに表示されているボイシングを変更して設定しなければなりません。下図)
- ビデオではいきなりギターアルペジオが鳴っているけれど、これは HALion Sonic SE のサウンドの方でこのように作っているため。 (こんな音があるとは知らなかった…)
スケール
- スケールイベントをクリックすればスケールを聞いて確認できる。
- 鉛筆ツールで新たにスケールイベントを作り、スケールを指定できる。(これを行うには自動スケールをオフにする)
MIDI (インストゥルメント) トラックとの連携
- 各トラックのインスペクターにコードトラックセクションが表示されるようになる。
- コードトラックと全く違う和音を録音しても、「コードトラックに追従」するよう指定することでコードトラックのコード通りに再生することができる。
- コードイベントを MIDI (インストゥルメント) トラックにドラッグすれば和音のノートイベントに変換される。
プラグインとの連携
- Chorder は 1つの鍵盤で和音を鳴らすためのプラグイン。 Chorder にコードイベントをドラッグしてコードを登録することが可能。 まとめてドラッグすればクロマティックに登録される。
- Halion Sonic SE のパッドにコードイベントをドラッグしてコードをパッドに登録することができる。 パッドをクリックすれば登録されたコードが鳴る。 まとめて複数をドラッグするのも可。 (まあ、この辺はあまり使わないような気がしますが)
使うのはこれからですが、結構なパラメーターがあるので柔軟性はありそうです。 音楽的な知識はあった方が良いでしょうが、感覚でもできるのかな。
そうそう、YouTube は英語字幕を表示できるのですね。 ただ、自動で付いた字幕なので、ここぞというときに信用できないですねw
追記
Rock oN セミナーでコードトラック関連の機能がいろいろ説明されていました。 ustream のアーカイブになっています。 1:15:50 あたりからです。