「Kindle で技術系洋書を読もう!」シリーズ (?) の第 2弾です。 WordPress のプラグインを書くのに最適な本を見つけました。 「Professional WordPress Plugin Development」という本です。
Amazon.com で目次が見れますが、下に各章の概要を書いておきます (章のタイトルそのままもありますが)。 ある程度経験がある方が見ればわかると思いますが、プラグイン開発で必要なものは一通り含まれています。 Kindle 版は約 2千円で、この価格で一通りの情報が得られるので PHP からしてビギナーの私としては大変助かりました。
WordPress のカスタマイズのためにコードを書こうとしたときに最初に感じたのは情報を見つけにくいことでした。 検索をしても内容が古かったり、特に日本語の情報はテーマのカスタマイズ中心でプログラミングに関しては断片的な情報が多いように感じます。 一応プラグイン開発に関しては公式情報 (日本語、英語) がありますが、手を動かし始めると他にも様々な情報が欲しくなってきます。 英語圏まで広げても状況はあまり変わらないようで、序文を読むと著者も同じように感じ、それが執筆の動機となったようです。 確かにこれだけ包括的な情報を一箇所で手に入れるのは難しいと思います。
プラグイン開発をしなくても、WordPress の動く仕組みを知りたい、あるいはカスタマイズしてみたいというプログラマにはとても有用だと思います。 プログラミング関連書籍の英語は難しくないので興味があれば是非読んでみてください。
ただし、テーマのカスタマイズ (CSS やマークアップ関連) の情報はありません。 そこは和書がたくさん出ていたと思います。
- 1/2章
- プラグインについての基本知識。 推奨コーディングスタイルや開発チェックリストも含まれる。
- 3章
- フック (Action と Filter) について。 フック関数としてクラスのメソッド (メンバ関数) を登録する方法。
- 4章
- メニューの追加。ウィジェットの作成。メタボックス (投稿等の画面上のボックス区画) 作成と内容の保存。
- 5章
- I18N。コードの対応と翻訳ファイルの作り方。
- 6章
- セキュリティ。ユーザーのパーミッションやサニタイズ、Nonces (CSRF 対策) 等。
- 7章
- 設定を保存するための各種 API → *_option()、*_settings_*()、*_transient()、*_user_meta()。 カスタムテーブルへの保存。
- 8章
- ユーザの管理。
- 9章
- HTTP リクエストを使って Web サービス API を利用する方法。
- 10章
- ショートコード。
- 11章
- 投稿 (post) の拡張。 カスタム投稿タイプやカスタムタクソノミー。
- 12章
- JavaScript (jQuery) と Ajax。 フックを使ったサーバーサイド処理。
- 13章
- Cron を使ったプログラムのスケジュール実行。
- 14章
- URL の Rewrite。
- 15章
- マルチサイト。
- 16章
- デバッグと最適化。
- 17章
- ライセンスの選択。 公式リポジトリへの登録等。
- 18章
- 各種情報リソース。