以前ハードディスクの故障についてエントリを書いたのですが、この後全部のファイルを復元する前にディスクが認識されないようになってしまいました。 復元処理に時間がかかるので、一晩放置していたら次の日には処理が止まって周期的な異音がするようになっていました。 更に、再起動してみると起動時のハードディスクを認識するタイミングで止まるようになってしまったのです。
これは物理障害で手に負えないと思い、データ復旧サービスを利用したのですが、結論から言うと結局1つのファイルも読み出すことは出来ませんでした。 持ち込みすれば部分的にでも読み出せるかと思っていたのですが、甘かったようです。 悲しい結果でしたが、参考情報として私のケースをまとめてみます。
- ヘッドは問題なく、ディスクメディアの管理情報が入った部分がイカれているようで、全くデータを読み出すことができないとのこと。 ヘッドが管理情報を読み取れずリトライするのが周期的な音になっているようで、また BIOS 認識で停止するのもこの情報が読めないためであろうということでした。
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復旧ソフトを使う前ならばひょっとしたらデータを取り出すことができたかも知れないとのこと。
データ復旧サービスでは、ハードディスクの内容をそのままシーケンシャルに読み込みコピーを作って作業するそうですが、復旧ソフトはそういう動作ではないでしょうと。
確かに復旧ソフトの処理では大量のランダムアクセスが発生してそれがトドメを刺したようにも思えるので、一度だけ全体をシーケンシャルにコピーする方が何倍も成功する確率が高そうです。
でも、ちゃんとしたところに修理に持ち込むと十万円超の出費になるのでこの費用とソフト代金 (利用したのは一万円弱で買えるファイナルデータ) を比べてしまうと判断が難しいところです。 - 最近のハードディスクはプラッタが何枚にもなって複雑化しているので修理は昔よりも難しくなっているそうです。
- 他事例の話を聞くと、前兆無く壊れることもあるし、RAID を組んでいても壊れるときは壊れるのでやはりバックアップを取得すべきとのこと。 修理屋さんに集まる事例なので悲惨なものが多いのだとは思いますが、自分もバックアップの重要性を身をもって体験しました。 個人向けの対策をお聞きしたところ、外付けハードディスクにバックアップを取るのがよいのでは、とのことでした。
- 障害発生時にすぐに使用をやめないことで、復元可能なデータを上書きしてしまうのも怖いとのこと。 起動ディスクだと確かにそうでしょうね。
- 今回利用したサービスの料金システムは成功報酬で、交換用として手配した部品代 (10,000円) のみの出費となりました。
その後は何年か前に換装した古いハードディスクよりデータを読み込んでみたりしましたが、結構な量のファイルが失われたままです。 大事な写真なんかが失くなると痛いですね。
物理障害の場合、金銭的に余裕があれば復旧サービスにすぐに持ち込んだ方が復元の確率は高くなると思います。 復元できなかった場合も納得できるように信頼できそうな業者を選ぶのが良いと思います。
こんな事例を読めば「バックアップでもしておくか」と思う人が出てくれるのではないかと期待して&自戒をこめて。