Sun の SPARC サーバには RSC や ALOM というシリアルポートがついていたりします。 どういうものかは、こちらの記事を見ていただくとして、ここではこれらをシリアルコンソールとして使う場合のポイントをまとめます。 Sun サーバにつなげるディスプレイがなかったときのための備忘録のようなものです。
まず、コンソール用デバイスとして、RSC/ALOM ポートを指定しなければなりません。 デフォルトだと、入力デバイスはキーボード (keyboard) 、出力デバイスはディスプレイ (screen) となっているようです。 システムコンソールを RSC/ALOM ポートにするためにこれらのデバイスの指定を rsc-console/ttya にします。
OK プロンプトを使ったコンソールデバイスの指定 (RSC の場合) ok setenv input-device rsc-console ok setenv output-device rsc-console (ALOM の場合) ok setenv input-device ttya ok setenv output-device ttya
printenv で設定値を確認することもできます。
OK プロンプトを出すには、起動時に STOP+A を押さなければならないのですが、それが難しい (STOP キーがついていない!) 時は Solaris のコマンドを使って切り替えが可能です。
Solaris のコマンドによるコンソールデバイスの指定 (RSC の場合) # eeprom input-device=rsc-console # eeprom output-device=rsc-console (ALOM の場合) # eeprom input-device=ttya # eeprom output-device=ttya
設定後はシステムをリブートしなければなりません。 RSC の場合、更に RSC シェルのコマンドで切り替えも可能で、
rsc> bootmode -u normal
と入力すると直後のリブート時のみコンソール出力を RSC ポートにすることができます。 ちなみにこの時 eeprom で確認すると rsc-console が入出力デバイスとして選択されていますが、次回起動時は元の設定に戻ってしまいます。
RSC/ALOM ポートをシステムコンソールとして指定した後は、RSC/ALOM コマンドシェルと、コンソールを切り替えて使わなければなりません。 RSC/ALOM コマンドシェルからコンソールに切り替えるには以下の RSC/ALOM コマンドを入力します。
console
RSC/ALOM のコマンドプロンプトに戻るには、デフォルトで以下のエスケープシーケンスを打ちます。
~. (RSC の場合) #. (ALOM の場合)
「反応がない」と焦ったときにこのエスケープシーケンスを入力すると、RSC/ALOM のプロンプトに戻れたりすることがあります。 これは console コマンドを打ったけどシステムコンソールが切り替わっていなかったので出力が何もなかったというような時ですね。