自分の経験から言うと模型の制作道具類の中で導入したときのインパクトが一番大きかったのはエアブラシです。 何年も前に 1/24 のカーモデル制作のために購入したのですが、ムラなく塗れた時の感動は忘れられません。 恐らく鉄道模型で車両やレイアウトを作ろうとすると必須のアイテムでしょう。 既にエアブラシの使い方については書籍にも Web にも多くの情報が載っていますので、ここでは自分の経験を踏まえポイントのみ書いておきます。
塗料の濃さ
購入後一番最初につまづくのは塗料の濃さだと思います。
逆に濃さがちょうどよければ何とかなってしまうので、毎回試し吹きを怠らないのが良いでしょう。特に買った直後はどれだけ薄めればよいかをつかむ為に濃度を何度か変えて試し吹きをしてみましょう。
この試し吹きのための塗料をケチってはいけません。
更に達人になると吹き方によって濃度を調整するようになるのでしょうが、私はそこまで至っていません。
ハンドピースの手入れ
最低うがい+ニードルの洗浄が必要ですね。それ以上の分解は毎回はしていません。
手入れが悪いとニードルが動かなくなってしまい、塗料が吹き出しっぱなしとなってしまうので気をつけねばなりません。
使用する塗料
やはり水性の方が使用後の手入れが楽だと思います。もちろんラッカー系を使っていけないというわけではないですけれど。エナメル系はやめた方が良いようです。
私の場合タミヤカラーの水性アクリル塗料を使っています。
どれを買う
やはりエアブラシ導入にあたって最大の問題は何を買うかということでしょうね。
模型作りを続けるのであれば、多少無理しても最初からエア缶でなくコンプレッサーを導入した方が良いと思います。
一度購入したらちょくちょく買い換えるものではないと思うので最初から長く使えるものを購入したいところです。
コンプレッサーはタミヤの REVO か GSIクレオス (つい「グンゼ産業」と呼びそうです) の L5 あたりが良いでしょう。 これらのコンプレッサーのエア圧は趣味のモデラーには十分だと思います。 動作音は REVO でも許容できる範囲ですが、L5 は更に静かなようです。里見デザインのサイトで動作音を確認できます。 あと L5 は連続運転可、REVO は連続1時間迄ですね。実際は模型作りで連続1時間吹きっ放しになることはないと思います。
プチコンはエア圧が低いのが気になりますね。
また、タミヤのベーシックコンプレッサーはあまりお勧めしません。 以前の記事に関連しますが、タミヤのスプレーワーク HG エアーブラシをベーシックコンプレッサーと組み合わせた場合、エアジョイントを使用することになりエアが出っ放しでコントロールできず、塗料の量のみをボタンで調整することになります。 このときはボタンを押しても何も変化せず倒すと塗料が出るということになり、通常のシングルアクションエアブラシの使い勝手とは異なります。REVO であれば問題なくダブルアクションで使えます。(参考情報)
エアーブラシはダブルアクションでノズル口径 0.3mm 程度のものを買えば問題ないでしょう。 私は HG エアーブラシを使っています。
レギュレータや水抜きはお金に余裕がなければ後回しで良いと思います。私は使っていません。
とりあえず自分の持っている タミヤの REVO + HG エアブラシ (今なら「II」か) を一押しとしておきます。 エアブラシ&コンプレッサーを Web ショッピングしようとすると Amazon よりも楽天の方が安く売っていますが、店がたくさんあって選ぶのが難しそうです。
最後に参考図書も挙げておきます。
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ノモ研 野本憲一モデリング研究所 増補改訂版
「ノモ研 (NOMOKEN)」はプラモデル用ですが、エアブラシの使い方はもちろん、模型作りに使用する工具・素材の一覧や、改造、下地処理など鉄道模型にも役立つ情報が多く載っています。 -
プラモデル エアブラシ テクニックガイド
エアブラシの基本からがわかる本です。エアブラシを導入する時に読むとよいと思いますが、私は NOMOKEN その他を持っていることもあって本屋で立ち読みしただけで購入はしませんでした。
ちなみに NOMOKEN にはスケールモデルの作成テクニックに特化した第2弾も出ています。
2008. 2. 6 追記
つい先日ノモ研の増補改訂版が出版されたので、リンクを増補改訂版の方へと修正しました。