そうは言っても Battery 3 はスゴイよね!

前の記事で「Komplete 7 を買っちゃったけど Groove Agent ONE を使おう」みたいな内容を書いたのですが、けして Battery 3 が悪いというわけではなくて、逆に多機能だし、プリセットも重装備なのでリズムトラックを熱心に作ったことのない私としては困っちゃったなあ、というような感じなのです。 機能面でいうと Groove Agent ONE など比較対象にならない位で、特にアコースティック系のシミュレーションでこだわっていくなら Battery 3 を使いこなしていくしかないと思っています。

というわけで今回は Native Instruments 社製のドラム音源ソフトウェアである Battery 3 を紹介してみます。 私自身はこれから使いこなす段階なので、どちらかと言うと興味があるけど買ってない/使っていない人向けです。

まずはここから

購入前の検討やリズムトラック作成の参考資料ということでは、まず Native Instruments のデモを聴いてみることです。

機能面では国内代理店 Dirigent の製品紹介記事はかなり参考になると思います。

やっぱりサンプルだよね

私がまず驚いたのは、何と言っても各キットの圧倒的なレイヤー数です。 下の図は「Heavy Rock Kit」というプリセットのスネア用セルのレイヤーセッティング表示です。 (「1セル」はいわゆる1音色です)

縦軸がベロシティ、横軸がレイヤーを表しているのですが、特にスネアはこのように 20 程度のレイヤーで構成されている音色がいくつもあります。 つまり1音色のために約 20 のサンプルが録音されていてベロシティで音が切り替わるということです。 レイヤー間の音の切り替えを自然にするためのクロスフェードの機能もあります。

更にマルチマイクのサンプルを使ったキットが多数あります。 これらのキットでは複数のセルで一つの音 (例えばスネア1音色) を構成し、それぞれのセルに異なるセッティングのマイクで録音したサンプルがアサインされているのです。 セルの音量を個別に調整することで、同じスネアでも「アンビエンス多め」とか「徹底的にドライ」という様な音作りをすることができるのです。 以下はマルチマイクキットの例で、1列で1音色分です。 「L」、「R」というのは左右の手 (足) によるヒットを別々に録音しているということです。

マルチマイク使用キットでは例えばスネア1音色用にマイク5本分となる5セルがあり、そのセル毎に 20超のレイヤーがあったりするので、それっていうのはスネア1音色のために 100超のサンプルが存在しているということになるのです。 それが両手分で×2だったりもするし。 圧倒的ですよね。

なお、レイヤーが増えて読み込みに時間がかかると気軽にプリセットを変えて選ぶ、というのが難しくなるのですが、そのような目的のためにプレビュー用のキットが用意されています。 名前の終わりが「Preview」となっているキットがそれで、プリセットメニュー ([Library Fast Find メニュー」というらしい) の「07 – Battery 3 Kits」、「08 – Battery 2 Kits」の下にあります。 このプレビュー用キットは1セル1サンプルとなっているので気軽にロードできます。

マイキットづくり

「マイキットをつくる」という点では Groove Agent ONE よりもずっと音作りに凝ることができます。 (というより比較してはいけないのかも知れません)

セルごとにボリュームエンベロープやピッチエンベロープ (Dirigent 記事「Vol. 1」参照) を持ち、これとは別のエンベロープや LFO 等を使って色々な効果を得ることができます (同「Vol. 3」参照)。 フィルターもあります。

アコースティックのシミュレーションという点では、フラムやロール等を表現するためのアーティキュレーション機能、ピッチやベロシティに揺れをつけるヒューマナイズ (Humanize) 機能もあります。

また、「セルライブラリ」という機能により1セル分のセーブ・ロードができるので、マイキットづくりはやりやすく気に入った音をあちこちで使うのに便利です。

なお、EQ、Compressor はセル毎にかけることができますが、Delay、Reverb は全体で一つのセンドエフェクトになっているので、空間系エフェクトに凝る場合はマルチアウト機能を活用することになります。 ステレオ× 16 の出力が可能です。 Cubase 上でパラアウト設定する場合は VST インストゥルメントのラックを使いましょう。

気になる点

まだ使いこんでいないのですが、1点だけ。 音づくりに凝れる分だけ undo や compare 機能がない点が気になります。 こまめにセーブした方が良さそうです。

まとめ

機能的にここまで必要な人がどの程度いるのかは正直わかりませんが、機能面を Groove Agent ONE と比べちゃいけないな、というのはわかっていただけたと思います。 あとはデモを聴いてサンプルが気に入るかどうかだと思います。 私の価値観だと単体購入は微妙ですが (今はつい勢いで買ってしまいそうな値段になってますが)、KOMPLETE 7 の中の一つとしてはしっかり使いこなして元を取る方の区分に入れています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*