沖縄密約―「情報犯罪」と日米同盟

「日本は米国の属国」というフレーズはよく聞きますが、 漠然と日本はアピールの仕方が下手なだけだと思い、深刻に考えてはいませんでした。 また、「安保」と聞くと条約よりも「安保闘争」のイメージが強く、 この闘争を知らない世代の私にとっては「安保」という単語はイデオロギー色が強く自分とは縁のない事柄との認識でしたし、 沖縄も「内地」に住む私にとっては観光地のイメージが強いです。 しかしこの本を読むと確かに日本はアメリカの属国でいいようにされていることがわかります。 そして、いま行われている米軍再編が日本の負担を減らすものでは全くないことも。

沖縄返還交渉の最初で「核抜き」にこだわったためにつまづいた流れが、そのまま今現在まで続いていて私たちにとっても他人事ではないです。 例えそれが小さなつまづきであったとしてもそのまま事態が進んでしまうと、後になればなるほどその失敗を取り返すことは困難になりますが、この本を読む限りでは日本は戦略的に交渉を遂行する能力が全く無く、アメリカのいいように流されているだけのように思えます。 この流れを止めるためにも多くの人が本書を手に取ることを願い、日本における権力が民衆の特性を熟知していることがことを指摘した次の文を引用しておきます。

統治する側にとって、これほど好都合なことはなく、彼らは、民衆の弱点、すなわち瞬間的には反応するが、一過性ですぐに終わってしまうという性向を知りつくしている。

また、この本を読む上で「西山太吉事件」のあらすじも知っておくべきでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*