ASA5500 シリーズの冗長構成

Cisco ASA の HA 構成についてまとめておきます。 Version 7.2 についての話ですが、ドキュメントをパラパラと見る限りでは 8.x でも大きく変わることは無いと思います。

Cisco ASA の HA 構成は以下のような特徴を持っています。

  1. フェイルオーバー時に Active 機/Standby 機間で MAC アドレスと IP アドレスが入れ替わる
  2. 設定が HA 構成を組む2台の間で同期される
  3. Active/Standby 構成では preempt な設定は不可

それぞれ説明して行きますが、その前に Primary/Secondary という言葉と Active/Standby という言葉について説明しておきます。

Primary/Secondary
フェイルオーバーしても変化しない 1台めの ASA、2台めの ASA という絶対的な関係を表しています。

Active/Standby
稼働中/待機中という状態を表します。 フェイルオーバーすると Active/Standby が入れ替わります。

ここでは特に断りがなければシンプルな Active/Standby 構成 (シングルコンテキスト) を想定し、Primary = Active、Secondary = Standby となっているのが正常な状態とします。

1. フェイルオーバー時に Active 機/Standby 機間で MAC アドレスと IP アドレスが入れ替わる
この動きはかなり独特です。 例えば VRRP や HSRP では2台の機器それぞれのインターフェイスに実 IP アドレスを振って更に仮想 IP アドレスを1つ用意し、合計3アドレスを使う、というような構成にすることが多いと思います。 これに対し、ASA では Active 用のアドレスと Standby 用の2つのアドレスを用います。 そしてフェイルオーバーするとアドレスが入れ替わります。

例えば、Primary = Active の状態で Ethernet0/0 に下のように IP アドレスが割り当てられているとします。

unit status address
Primary Active 192.168.0.1
Secondary Standby 192.168.0.2

ここで、Primary 機に障害が生じてフェイルオーバーが起こるとアドレスの割り当ては以下のようになります。 この時、MAC アドレスも同時に入れ替わります。

unit status address
Primary Standby 192.168.0.2
Secondary Active 192.168.0.1

仮にこのアドレスを ICMP (ping) 監視していたとすると Primary 機がダウンしても Secondary 機がダウンしても 192.168.0.2 がダウンして見えるので、これだけではどちらがダウンしたのか判別できないので注意が必要です。

2. 設定が HA 構成を組む2台の間で同期される
最初に最低限の設定をそれぞれにしてしまえば、後は Primary/Secondary 間で設定が自動的に同期されます。 設定変更は Active なユニット (それは Secondary かも知れません) で行わなければならないので注意が必要です。 同期されない設定項目は以下のもので、それ以外は同期されます。

  • failover lan unit
  • firewall
  • mode

また、Active 側で copy running-config startup-config コマンドや write mem コマンドで設定をフラッシュメモリーに保存すれば Secondary 側でも保存されます。

ここでちょっと困るのがホスト名も同期されて同一のものになってしまうことです。 ホスト名で区別することはできませんが、prompt コマンドを使ってプロンプトに「priority」を設定しておくと Primary/Secondary を区別をプロンプトに表示することができ便利です。

3. Active/Standby 構成では preempt な設定は不可
つまり以下のような話です。

  • Primary 機が障害を起こして Secondary = Active とフェイルオーバーした。 その後 Primary 機を復旧させた時に自動的に Primary = Active と戻す設定はできない。
  • HA 構成を組んだ2台の ASA に電源投入して起動する際、Secondary 機が先に起動してしまうと、Primary 機の起動後も Secondary = Active のままとなる。

このような場合に Primary = Active に戻すためには Primary 機上で以下のコマンドを実行して手動で戻します。

failover active

これで Primary 機が Active となります。 telnet、ssh 等でリモートよりこれを実施する場合は Standby 用のアドレスへアクセスすることになりますので注意が必要です。


関連記事

40―翼ふたたび

最近小説は読まなくなってしまっていて、久しぶりに手に取ったのがこの本「40(フォーティ)―翼ふたたび」です。 まさに今の自分の年齢の本だし、石田衣良ならば大きくハズれることも無いだろうと買ってきたのでした。

この本はいくつのエピソードがつながって一つの大きな物語を作り上げる構成になっています。 最初のうちは文調や、テーマ、展開のシンプルさから題材は 40歳でももっと若い読者を想定しているのかとも思いました。

しかし、最後のエピソード「日比谷オールスターズ」を読んでやっぱりこれは作者から 40代への応援歌なのだと理解しました。 いや、これだって話はシンプルだし、「こんなにうまく行くのは小説の中だけだよ!」と突っ込みたくもなります。

それでも私は卓巳の言葉に感動させられてしまいました。ええ、単純なんです。

「じゃあ、いくぞ、四十歳から始めよう」

VLOOKUP と数値と文字列と #N/A

Excel の VLOOKUP 関数を使ったときに「#N/A」と表示されて困ったことはありませんか?

例えば下の図のように機器のシリアル番号と機器種別の入った表を VLOOKUP 関数で参照してみましょう。

Excel

セルの G6 に「104100」を入力し、これに対応する機器種別を参照するために H6 に以下の数式を入力します。

=VLOOKUP(G6, $A$1:$B$4, 2, FALSE)

これで H6 には「サーバ」と表示されるはずなのに、「#N/A」のエラーが表示されてしまいます。

Excel

良く見ると「104100」が右詰めになっています。 どうやら数値として扱われているので、セルの書式設定で G6 の表示形式を「文字列」に設定してみます。

Excel

すると、G6 の表示は左詰めになったものの、やはり H6 には #N/A が表示されてしまいました。

Excel

私はここでハマってしまいました。 「再計算」しても状況は変わりません。 どうすれば良いのでしょう?

実はセルの書式設定を変えただけでは、セルに入力されている値は数値のままなのです。 どうすれば良いかというと、とりあえず一番手軽にできるのは再入力です。 G6 をダブルクリックしてセルを編集する状態にしてから、そのまま内容を変えず Enter キーを押します。 するとうまく表示されるようになります。

Excel

既に数値として入力してしまったセルが大量にあった場合、全てを再入力するのは面倒です。 その場合、入力した列をコピーして一旦テキストエディタなどに貼り付け、それをさらにコピーして Excel に戻せば文字列として認識されます。「形式を選択して貼り付け」等でできそうな気もしますが、結局 Excel で完結して実施する方法はよくわかりませんでした (後から見つけました。追記参照)。 なお、これらの動作は Excel 2002、2003 で確認しています。

ちなみにテキストから数値への変換は以下のサポート情報で紹介されています。

VLOOKUP 関数といえば、最後のパラメータのデフォルトが「TRUE」になっている点にも注意が必要ですね。(ハマったのは私だけ??)


2012.7.22 追記:
「教えて! goo」で見つけたのですが、Excel の中のみで 1列分の数値入力済みセルを文字列に変える方法がありました。「データ」-「区切り位置」メニュー (Excel 2007) を使うのです。この「区切り位置」は本来カンマ等で区切られている値を複数の列に分割するためのものですが、分割はせずに最後に指定する「列のデータ形式」を「文字列」にして実行すれば型変換に使えます。なるほどね。

伊右衛門「かさねいろ豆巾着」

ペットボトルの飲み物にいろいろなオマケがつくことがありますが、ツボに入ったのはコレ。

かさねいろ豆巾着

伊右衛門に付いてくる「かさねいろ豆巾着」です。 全8種を集めようとは思いませんが、会社近くのコンビニでキャンペーン価格の 125円で売っていたこともあって、3日間連続伊右衛門を飲み、「藤」、「鴨頭草(つきくさ)」、「氷重(こおりがさね)」の3色をゲットしました。 パッケージから取り出すと思ったよりも大きく実用的です。 色のネーミングも良いですよね。

写真では iPod nano (3rd generation) を入れてみました。


2009.3.23 追記
iPhone にピッタリサイズということでかなり気にしている人が多いようです。 というか、昨日&今日で集計すると、この記事が一番ページビューを稼いでいます...

なので、もう少し情報を追加しておきます。

大きさ:約 7.5cm × 13.5cm

素材は以下のようになっていて適度に厚みがあります。

表地:綿
中材:ポリウレタン
裏地:ポリプロピレン

サントリーのホームページでキャンペーン情報を見つけることはできませんでした。 意図してそうしているのかも知れません。

本日 (3/23) 会社の帰り道に在るコンビニ (東京23区内) をチェックしたところ、セブンイレブン以外の以下の店にはきちんと豆巾着付きが置いてありました。

  • am/pm
  • サンクス
  • ミニストップ
  • ローソン
  • ファミリーマート

セブンイレブンはオマケなしで売ってました。 いずれもサンプル数は1店なのですが、探せばどこかに置いてあるということだと思います。 というか伊右衛門ってどこにでも置いてあるのですね。

ここ1週間ほど株価は強いけど

久々に株の話です。

昨年は調子良いことを書いていましたが、ご多分に漏れず私もリーマン・ショック以降の株価下落でやられてしまいました。 それでも以前と比べたら現在は確かに株価は安くなっていて手を出したくなる状況なので、1年前の私のように株、投信等々参入時期を狙っている方もいるかも知れません。

そんな方にお勧めの本を2冊紹介しておきます。最初の一冊は何かの金融商品に手を出す前に読む本です。


「超簡単お金の運用術」山崎元

本の構成として、結論の具体的な運用術を最初に説明して、後から理由を説明しています。

運用が仕事でも趣味でもない「普通の人」にとっては、(中略)、「ほぼ効率的で」、「自分が損をしない」、「無難な」方法を一つ知っていれば、実用上は、それで十分ではないだろうか。
(「はじめに」 p.4)

という考えで、誰にでもできる簡単な運用方法を提示しています。

と書くと投資信託を思い浮かべる方もいらっしゃるかも知れませんが、「投資信託は手数料が高すぎる!」と切って捨てています。 この本は様々な金融商品がどのように (顧客でなく) 金融機関に対し利益をもたらそうとしているかをきちんと説明してくれているので、読んでおけばセールストークを鵜呑みにしなくて済むようになると思います。

また、株に手を出そうと考えている読者向けには日経平均の高安を判断するための基準値の算出方法も紹介されています。 株をやるならば何かしらの基準を自分で持たなければなりません。 勘で行き当たりばったりと売買を繰り返していてはきっとどこかで行き詰るので、このような高安の判定方法を持っておかねばならないのです。

...しかし、今は日経 225 の予想 PER が 70倍超になっているので、紹介されている計算式で計算すると日経株価の標準値は 1500円程度と算出され、それと比較すると現在の株価はやたら割高なことになってしまいます。 今現在この計算式はちょっと使えない状況ですが、PER はこういう異常な状況にあることは認識しておかねばなりません。

PRESIDENT 2.16号 にもこの著者による記事が出ていて、斜め読みした限りでは運用方法のエッセンスは記事にされていたようなので、手近にあればまずそちらを参照するとよいかも知れません。

続いては「超簡単お金の運用術」を読んでも「やっぱり株だ!」という人向けの本です。


「景気サイクル投資法」鈴木一之

本書は、景気敏感株に特化した株式投資 (シクリカル投資法) のノウハウを説明したものです。
(「はじめに」 p.2)

というわけで、どのように市況情報を集めてどのように判断し売買すれば良いかを解説してくれる本です。 何かしらの基準を、というのは先にも書きましたが、景気の循環と景気敏感株の値動きの関係、そして循環の現在位置を把握するために何を基準として用いれば良いかということが丁寧に説明されています。 やっぱりコツコツとデータ収集をしなければならないんだよなあ、と思いつつも私はまだ実践できていません。

それとこの本を読んだおかげで、ここしばらく悩んでいた疑問が一つ解けました。 それは何故「つなぎ売り」を行うのか、その理由です。

現物株を売却してしまったのでは次は二度と買えなくなる、という教訓からです。
(p.209)

同一銘柄で「現物買」+「信用売」をする「つなぎ売り」では信用取引の貸株料がかかるので、単純に現物を売ればよいのでは?、という疑問がずっとあったのですが、一度現物を手放すと上昇トレンドでは最初に買った価格まではなかなか下がらないので買いそびれてしまいがちなので、それを避けるためにつなぎ売りをしよう、ということだそうです。 確かに様々な心理的バイアスがかかって、なかなか合理的に売買できないんですよね。

さて、ここ一週間ぐらい株価は調子良いですが、今は年度末要因で上げているようなので手を出さない方が良いように思えます。 もし株を始めようという方がいるならば、もう一度下値を探ったあたりからが良いと思っているのですが、いつが底かは予測できるものではないので、あたるも八卦、あたらぬも八卦です。

ASIO 対応の安価なカードを探すも、結局 UA-1EX を購入

サウンドカードが壊れたので、買い換えなければならなかったのですが、結局 Roland UA-1EX を購入しました。 どうせならばと ASIO (「アジオ」と読むらしい) 対応のカードを探したのですが、一万円以下で例えば Creative 製のものを探しても明確に ASIO 対応と謳われたものが見当たりませんでした。

ならばやはり楽器メーカーかと思い、 UA-101 を使っていることもあり、Roland 製のエントリーレベルのものが良いかと考えました。 故障したカードの置き換えなので、外付けの UA-1EX は最初どうかと思ったのですが、電源が USB 供給なので許容範囲としました。 逆にノートパソコンにも使えてよいかも知れませんが、基本的にシーケンサーソフト (今では「DAW」ですね) を使う場合は UA-101 を使用するので、今のところメインのデスクトップパソコンの普段使い用として固定的に使っています。

音質については満足です。 外付けだからというのもあるかも知れませんがノイズが少ないし、同じディスプレイ (MDT191S) 内蔵のスピーカーを使っても以前より出てくる音がよくなっているのが聞き取れます。 このスピーカーでも違いがわかるのか、という感じ。 ちなみに故障したカードは Sound Blaster シリーズの PCI カードでした。

MIDI 出力や音源がついていないことについては割り切っているので気になりませんが、一応付属ソフトとして Virtual Sound Canvas がついています。 SC-55 とか一時期流行っていたのを思い出しますね。 買いませんでしたが。

新製品として UA-1G というのが今月発売されるようですが、これから買うならこちらということになるのかも知れません。

Amazon は画像や価格が見やすいし、レビューも集まっているので貼っていますが、3/17 現在で妙に値段が高いので、楽天のリンクも下に用意しておきます。 ちなみに私は UA-1EX を昨年 12月に Amazon で購入しましたが、そのときは一万円もしませんでした。

メモリースティック (Duo サイズ) を取り出しやすくするために

PCM-D50 でメモリースティックが取り出しにくい件ですが、写真のように「しっぽ」をつけてみました。

これで取り出しが快適になりました。

PCM-D50 の USB 転送速度が遅い件、etc

PCM-D50 を購入してからしばらく経ちました。 用途としては今のところバンドのスタジオ練習の録音のみです。 使っていて気づいた点を書いてみます。

1. USB 転送が遅い
USB 接続したときの転送速度が遅いです。 メモリースティック Pro HG デュオ HX を使って、PCM-D50 に装着して PCM-D50 を USB 接続した場合と、HG デュオ HX 付属のアダプター (MSAC-UAH1) を用いて USB 接続した場合で転送速度を比べてみました。

転送するファイル:約 970Mバイト (44.1kHz/16ビットで約 1時間30分)

PCM-D50 を接続した場合: 約 3分15秒
MSAC-UAH1 を接続した場合: 約 40秒

見ての通り、PCM-D50 を USB 接続した場合の方が圧倒的に遅いです。 内蔵メモリーを使ったところで転送は速くなりません。 PC 側は同じ USB ポートを用いているので、PCM-D50 の USB 転送速度が遅いということだと判断しています。

2. メモリースティックをはずしづらい
というわけでできるだけメモリースティックに録音し、 MSAC-UAH1 経由で PC に転送するようにしようと思うわけですが、スロットが奥まっているため、入れるのはともかくメモリースティックを取り出しづらくなっています。

3. もっとエフェクト欲しい
VAIO 付属の SonicStage Mastering Studio に豪勢に盛りだくさんのエフェクトを付けるのであれば、PCM-D50 付属のものにもグレードが多少落ちても良いのでマスタリング用のエフェクトを充実させて欲しいところです。 VAIO 購入者よりも PCM-D50 購入者の方にエフェクトの需要があるでしょうが、だからこそ無償では付けられないということなのでしょうか...。

4. 本体だけで曲順を変えられない
個人練習やコピーのために再生もよく使うのですが、曲順を変更するためにはわざわざ PC に接続して付属の「Playlist Editor for PCM-D Series」を使わなければなりません。 本体だけでは曲順が変えられないのです。 しかも「Playlist Editor for PCM-D Series」は標準の FOLDER01 ~ FOLDER10 しか対応していないようで、その外に作成したフォルダは表示されないため、曲順を変更できません。

気に入らない点をいくつか挙げましたが、基本的に満足しているのは以前書いた通りです。 簡単に言うと録音がお手軽にできるようになって嬉しい、ということになるのですが、いくつか具体的に挙げてみます。

5. 波形を見ながら編集できる
6. 長時間録音が可能
ってこれらは以前も書いていますね。 メディア交換不要というのに加えて、電池の持ちが良いという点も挙げておきます。

7. リミッター付きでレベル調整もお気楽
大きい音が来ても (有効にしていれば) リミッターがちゃんと効いて何とかなります。 バンド練習の確認用に録音する際は、少し録音レベルを高めにしてリミッターを効かせておいた方が後でレベル調整等に手間をかけずに済みます。

最後にオプションについて。いつもはスタジオでは椅子の上に置いてキャリングケースで角度をつけています (キャリングケースにはマグネットが入っていて、角度固定で斜め上を向く「簡易スタンド」になるのです) が、ちゃんとセッティングしようとするとスタンドは必要でしょうね。 それとリモコンはワイヤレスにすれば使いでがあったような気がします。