Legacy Collection – Digital Edition 使用感 (2/2)

前回に引き続き KORG Legacy Collection – Digital Edition の使用感です。 今回は気になる点を書いてみます。

まず、当てが外れたのは、ハードシンセ→ソフトシンセの音色インポートは可能ですが、ソフトシンセ→ハードシンセのエクスポートができないことです。

パラメータが増えているのはわかりますが、既存パラメータのみでエクスポートできる機能があるととてもありがたいです。 今更オプションカード/ディスクの入手はできないし、これがあるだけでハードウェア M1 シリーズ/Wavestation 所有者にとっての購入動機となると思います。 ファイルコンバータを Web 上で探しましたが見つからないので、やるなら自分でということのようです…

続いてですが、プリセット音色についての情報がもう少し欲しいところです。

ソフトウェア Wavestation の RAM ~ ROM の音色は Wavestation SR の配列と同じですが、これらの音色を説明する SR 版「パフォーマンスノート」がインストール CD 内に PDF 化されて入っているので参照すると良いと思います。 見たところ CD に含まれる音色ガイドはこれだけのようですが、Wavestation 本体だけでなく、各オプションカードにも同様のパフォーマンスノートがついていて、音色選択やプレー時の参考としたものでした。 M1 でも同様だったはずです。 パフォーマンスノートに書かれているのは各音色1行程度の簡単な説明ですが参考になるので、全ての音色について電子化してアクセスできるようにして欲しいところです。

Legacy Collection はプリセット音色数が膨大で、まずはそれを選択して使うという使い方になってしまうと思います。 確かに ソフトウェア M1 については音色をカテゴリ指定でサーチする機能があってそれはそれで良いのですが、サウンドを作った人の意図というのも大事だと思うのです。

最後ですが、MDE-X でキーボードでもパラメータ入力ができるようにして欲しいです。 例えばディレイタイムなどは緻密に設定したくなるパラメータですが、マウス操作では辛いものがあります。

気になる点をいくつか挙げましたが、全体としては満足しています。 価格を考えると買いだと思いますが、私は「あの M1 と Wavestation が!」という世代なのでその辺は割り引いてください。 また、Analog Edition は買わないと思います。 アレはやっぱり実際にツマミがたくさんあるところが良いと思うので、マウス操作というのは違うような気がしてしまうのです。 USB コントローラのツマミを使うならば、いっそのことハードウェアシンセの方が良いと感じますし。


2008. 8. 29
SR 版パフォーマンスノートについては KORG サイトよりダウンロードしなくてもインストールメディアに含まれているので記述を訂正しました。


2011.5.22 追記
現在はパッケージ版の販売は終了し単品ごとのダウンロード販売のみになっています。 また、USB キーは不要となり、ライセンスコードを発行する形となっています。

Legacy Collection – Digital Edition 使用感 (1/2)

前回は Cubase VST 5 と一緒に使うための設定の話で終わってしまいましたが、今回は KORG Legacy Collection – Digital Edition の使用感です。 私は Wavestaion EX を所有していますが、M1 はスタジオに置いてあるものを触ったことがある程度です。 いずれも PERFORMANCE/COMBINATION を組むことはしましたが PATCH/PROGRAM のエディットは微調整程度です。 (一番音作りをしたシンセは FM 音源なのです)

また、これまでソフトシンセについては Cubase VST 付属のものを Cubase と共に使う程度でした。 今回は単体売りしているソフトシンセ、しかも所有機器がソフトウェア化されたものということで、ハードウェアバージョンと比較しての使い勝手が気になります。

ソフトシンセでまず気になるのはレイテンシーです。 私のオーディオインターフェイスは EDIROL UA-101 で ASIO 対応しています。 まずは我が家で最高スペックの VAIO type L (Core2 Duo T7250:2GHz, 2GB memory, Windows Vista) で使うことにします。 UA-101 のデフォルトのセッティングでは 17ms (Cubase での表示。以下同じ) で、このときはアタックの速いピアノ等では明らかに発音が遅れているのがわかります。 そこで、UA-101 の設定の「オーディオ入出力バッファ・サイズ」を最小にすると、レイテンシーは 4ms になります。 これならば発音の遅れは気になりません。 しかし、何かの拍子でノイズが発生してしまいます。

この VAIO は特に音楽専用という状態にはなっておらず、買ってきた状態からソフトを追加することはあっても削除することはしていません。 ですので、不要な Windows サービスを止めるなど PC をチューニングすれば、ノイズの発生は抑えられるかも知れません。 ただ、今回はライブパフォーマンス用ではなく、Cubase の中で使用する目的なのでバッファサイズを最小値から増やしても良いと思っています。UA-101 のデフォルト値、「17ms」は弾いている本人ならばわかりますが、聞いている方にはわからないレベルだと思うので、Cubase 用と割り切ればこの設定もありだと思います。

また、CPU 負荷ですが、この VAIO で使っている限り全く問題ないレベル (Cubase のパフォーマンスメーターで 10%前後) です。 音楽専用機にしている ThinkPad R40e (Celeron 1.7GHz, 1GB memory, Windows XP) でも動かしてみましたが、こちらは 1パートを両手で弾いていると Cubase のパフォーマンスメーターで 30% ~ 50% という状況で、複数パートに使うのは難しいし、ヴォイシングも少ない音で構成する工夫が必要です。

音については文句はありません。 確かに Wavestation、M1 の音がしますし、Wavestation ならばジョイスティックでの音色変化も同じです。 膨大なサウンドライブラリーがついてくるので、(良いか悪いかはさておき) エディットなしでも十分に使うことができそうです。

パソコンとオーディオインターフェイスのみで作業が完結できるのはやはり気分的に楽です。 ただ、ライブに用いるには PC よりもハードウェアシンセの方が何倍も信頼性が高いと感じるし、取り扱いも楽だと感じるのでこれからもハードウェアシンセを手放すことは無いでしょう。 特に Wavestation はライブでのマスターキーボードとしての使用まで考えてパラメータが構成されているので複雑なセッティングになっても大丈夫という安心感があるし、シーケンサー等の余分な機能がないので扱い易いし、コントローラー類 (ピッチベンダー等) も私好みだし、という感じなのです。

次回は使用していて気になる点をまとめます。

Cubase パラレルポート用ドングルと KORG USB キーの関係

先日惹かれていると書いていた KORG Legacy Collection – Digital Editionですが、やっぱり物欲に勝てず買ってしまいました。 この内容で 15,000円程度ですからね。

ところで、私は Cubase VST 5 (かなり昔のバージョンの Cubase) を使っているわけですが、これはパラレルポートにつけるドングルがついてきます。 で、最初はわかっていなかったのですが、この Cubase のコピープロテクト用モジュールも Legacy Collection と同じ Syncrosoft 社製のようです。 あまり気にせずに Legacy Collection をインストールしたら Cubase のライセンスが認識されなくなりました。 こちらの Steinberg の情報だと Syncrosoft 製 License Control Center は Version 5.0.2.4 が USB とパラレルの両方をサポートする最後のバージョンとのことです。 Legacy Collection はこれより新しいものを使っており、パラレルポートに接続したドングルが認識されなくなるようです。 結局以下の手順でインストールするとうまくいきました。

  1. Legacy Collection をインストールします。 現在出荷されているメディアは Version 1.2 ですが、最新版は Version 1.3.1 なので、インストール用 CD は用いずに、KORG USER NET からダウンロードした SETUP.EXE を実行してインストールします。
  2. コントロールパネルの「プログラムの追加と削除」を使って「Syncrosoft License Control」をアンインストールし、PC をリブートします。
  3. 先のページから辿れる License Control Center version 5.0.2.4 をダウンロードし、インストールします。 インストール時はパラレルポート用ドングルをつけておき、ライセンス表示の後の画面で「Install the drivers for the LPT protection Device」を選択します。
  4. License Control Center のインストール完了後は PC をリブートします。

ここまででパラレルも USB もライセンスが認識されるようになります。 もし、パラレル用ドングルが認識されなかったら、先のページにある通り、コマンドラインから "/o" オプションをつけてインストーラを起動してみるとうまくいくかも知れません。

ここでやめても良いのですが、私はさらに Cubase VST 5 のライセンスを USB キーに移してしまいました。 やりかたは簡単で License Control Center の「Wizards」メニューより「License Transfer」を選択し、Cubase のライセンスを選択するだけです。 注意すべき点は以下の通りです。

  • VST 5 の青のドングルならばオッケー。それ以前の赤いドングルは NG。
  • USB キーに一度移したらパラレル用ドングルに戻すことはできない。
  • ライセンスを移すときはインターネット接続が必要。

これでパラレルポートが不要になり、また最新の License Control Center を用いることができます。 USB キーが故障したときにどうやってサポートが受けるのかという問題がありますが、消えつつあるパラレルポートに縛られる必要がなくなったので、まだまだ Cubase VST 5 を使い続けることができそうです。

KORG Wavestation の電池交換

音色保存時に警告が出てきちんと覚えてくれなくなってしまったので、Wavestation の内蔵バッテリーを交換しました。 交換用に用意するボタン電池は CR2032 です。

最初に裏面のネジ (ゴム足を止めているものは除く) を全てはずします。 ひっくり返しての作業なので置き方を工夫しなければなりませんが、私はいつもハードケースを利用しています。 ネジを取った後に底面を前にずらしてはずすと基盤が見えてきます。 電池ホルダーは真ん中の奥にあります。

基盤

電池ホルダーなので交換は難しいことはありません。 手前に引いて斜めに取り外します。 逆の手順で新しい電池を+面が見えるようにセットしたら、底面を元に戻します。

電池交換

今回初めて気づいたのですが、鍵盤がヤマハ製ですね。 道理で DX7II と似ているわけだ。

ヤマハ製

アナログシンセ (≠アナログタイプ) は眼中に無かったのだが…

テルミンに続いてまた買ってしまいました。 別冊大人の科学マガジン「シンセサイザークロニクル」です。

私は DX 以降の人なので、アナログシンセの味よりデジタルシンセの利便性が勝ってしまいます。 ライブの際はスプリット機能やプログラムチェンジ機能が必須だし、MIDI 端子がついていないなんて話にならないと思ってしまうし、それに何よりあのチューニングの不安定さ (個体差や使い方もあるだろうけど) が嫌でした。

それでも 20年ぐらい前の Moog 博士来日の際にキーボードマガジン主催のセミナーに参加して、生 Moog 博士 (+他にもキーボードマガジンに連載を持っているような人が何人も居た) を見ちゃったりしていましたが、大枚をはたいてアナログシンセを買おうという気にはならなかったです。

それが 3,360円で本屋で買えるということならばやはり手を出してしまいますね。 テルミンにしろいいところを突かれたなあ、という感じです。

さて、付録のシンセです。 かなり生々しい音なので、コーラスやリバーブ等のエフェクトをかけたくなります。 電極棒での演奏はテルミンよりやりやすいと思いますが、少し速いフレーズを弾こうとすると練習が必要です。 もともとシンセに興味があって買った人は大丈夫でしょうが、組み立てて音出して終わりになってしまう人も多そうな気がします。

それほど強く回したつもりはないのですが、ネジの頭が取れたのは結構衝撃でした。 私だけではないようなので、みなさんも気をつけてくださいね。

LED の頭がきちんとケースの穴の位置に来るようにしなければなりません。 左右にずれている場合は LED の足を曲げると良いと思います。

あまり期待していなかったからというのもありますが、私は付録よりも本誌の方に感動しました。 「クロニカル」=年代記というタイトルにふさわしく、シンセ誕生~デジタルシンセ初期の時代の様々なモデルが紙面にたくさん並んでいます。 YMO 関係者や冨田勲氏、3大国内メーカー開発者他へのインタビュー記事等々、シンセ (特にアナログシンセ) 好きにはたまらない内容になっています。

テルミン同様重版がかかるでしょうから、店頭に無くてもいずれ入手できると思います。 まあ、シンセ好きな人は既に購入済みの人が多いでしょうけれど。 私はこの本を読んで知った KORG Legacy Collection (デジタルの方) に惹かれています。 私の古い感覚では音色数だけで元が取れるような気がしてしまいます。

弁理士試験関連書籍情報アップデート

前回の記事を書いた後に購入したもの (ただし青本を除く) を紹介しておきます。

「著作権法」
著作権法短答試験のための勉強をどこまでどのようにやるかというのは悩みどころではありますが、大御所中山先生の書いたこの本は押さえておくべきでしょう。 弁理士志望だけでなく、ネット上の著作権に関する様々な記事を読んで著作権法に興味を持ち、「概要だけの説明記事ではかえって何を言っているかわからない。ちゃんと知識を持ちたい」という人も読んでみると良いと思います。ちと高価ですが。

「商標・意匠・不正競争判例百選」
待望の判例集だと思います。私はまだ買っただけになってしまっていますが。

「工業所有権法(産業財産権法)逐条解説 第17版 第18版」
これも待望だと思いますが、青本のアップデート版です。値上げもしています。 Amazon にはまだ旧版も在庫が残っていたりするようですが、間違わないようにしましょう。 しかし、私はまだ購入していません…

「キヤノン特許部隊」
弁理士試験に直接役立つものではないですが、実務の一端が垣間見れる本です。 最先端の話にはなっていないかも知れませんが、モチベーション向上に役立つと思います。

その他、短答対策にWセミナーの体系別過去問集を買っています。前回の記事で紹介した過去問集は今ひとつでしたが、こちらは解説がきちんとしていてお勧めできます。(以下のリンクは今年の受験用です)


2010.10.14 追記 工業所有権法逐条解説は 18版になったので本文の版数だけ修正しています。 これはダウンロードも可能になっていますね。 前回記事のコメント欄を参照ください。