Legacy Collection – Digital Edition 使用感 (1/2)

前回は Cubase VST 5 と一緒に使うための設定の話で終わってしまいましたが、今回は KORG Legacy Collection – Digital Edition の使用感です。 私は Wavestaion EX を所有していますが、M1 はスタジオに置いてあるものを触ったことがある程度です。 いずれも PERFORMANCE/COMBINATION を組むことはしましたが PATCH/PROGRAM のエディットは微調整程度です。 (一番音作りをしたシンセは FM 音源なのです)

また、これまでソフトシンセについては Cubase VST 付属のものを Cubase と共に使う程度でした。 今回は単体売りしているソフトシンセ、しかも所有機器がソフトウェア化されたものということで、ハードウェアバージョンと比較しての使い勝手が気になります。

ソフトシンセでまず気になるのはレイテンシーです。 私のオーディオインターフェイスは EDIROL UA-101 で ASIO 対応しています。 まずは我が家で最高スペックの VAIO type L (Core2 Duo T7250:2GHz, 2GB memory, Windows Vista) で使うことにします。 UA-101 のデフォルトのセッティングでは 17ms (Cubase での表示。以下同じ) で、このときはアタックの速いピアノ等では明らかに発音が遅れているのがわかります。 そこで、UA-101 の設定の「オーディオ入出力バッファ・サイズ」を最小にすると、レイテンシーは 4ms になります。 これならば発音の遅れは気になりません。 しかし、何かの拍子でノイズが発生してしまいます。

この VAIO は特に音楽専用という状態にはなっておらず、買ってきた状態からソフトを追加することはあっても削除することはしていません。 ですので、不要な Windows サービスを止めるなど PC をチューニングすれば、ノイズの発生は抑えられるかも知れません。 ただ、今回はライブパフォーマンス用ではなく、Cubase の中で使用する目的なのでバッファサイズを最小値から増やしても良いと思っています。UA-101 のデフォルト値、「17ms」は弾いている本人ならばわかりますが、聞いている方にはわからないレベルだと思うので、Cubase 用と割り切ればこの設定もありだと思います。

また、CPU 負荷ですが、この VAIO で使っている限り全く問題ないレベル (Cubase のパフォーマンスメーターで 10%前後) です。 音楽専用機にしている ThinkPad R40e (Celeron 1.7GHz, 1GB memory, Windows XP) でも動かしてみましたが、こちらは 1パートを両手で弾いていると Cubase のパフォーマンスメーターで 30% ~ 50% という状況で、複数パートに使うのは難しいし、ヴォイシングも少ない音で構成する工夫が必要です。

音については文句はありません。 確かに Wavestation、M1 の音がしますし、Wavestation ならばジョイスティックでの音色変化も同じです。 膨大なサウンドライブラリーがついてくるので、(良いか悪いかはさておき) エディットなしでも十分に使うことができそうです。

パソコンとオーディオインターフェイスのみで作業が完結できるのはやはり気分的に楽です。 ただ、ライブに用いるには PC よりもハードウェアシンセの方が何倍も信頼性が高いと感じるし、取り扱いも楽だと感じるのでこれからもハードウェアシンセを手放すことは無いでしょう。 特に Wavestation はライブでのマスターキーボードとしての使用まで考えてパラメータが構成されているので複雑なセッティングになっても大丈夫という安心感があるし、シーケンサー等の余分な機能がないので扱い易いし、コントローラー類 (ピッチベンダー等) も私好みだし、という感じなのです。

次回は使用していて気になる点をまとめます。