Cubase 7 MixConsole の使い方 (チュートリアル視聴メモ)

MixConsole は Cubase 7 で導入された新しいミキシング環境です。 かなり大きく変わっているので、これに慣れたら Cubase 6 には戻れないのだろうなあ、という感じです。 今回は New Features チュートリアルビデオのチャプター 1、2 の内容のメモ書きです。 (追記: 執筆時点では英語を聞き取るしかなかったのですが、2013.5 現在では日本語字幕を表示することが可能になっています。YouTube の字幕メニューで日本語を選びましょう)

備忘録としてメモを作っているので、ビデオを見ればわかるし、忘れることもなさそうなことは省いています。 ビデオの順序で書いているのでこれを参考にビデオを見て自分でデモプロジェクトをいじってみれば理解は早いと思います。 とにかく手を動かすのが大事ですよね。 なお、訳はできるだけ Steinberg の訳語に合わせています。

Chapter 1

3分過ぎの具体的な機能説明のところからです。

  • 「表示/非表示」タブでチャンネルの表示/非表示を切り替える。Shift キーを押しながらクリックすると選択したチャンネル以外は全てオフとなる。
  • 表示エージェントを使ってルールに従い表示チャンネルを設定。話者は「最初に選択したチャンネルと接続されたチャンネルを表示」を好んでいるとのこと。アンドゥ・リドゥも可。
  • 「チャンネルタイプ」で表示/非表示チャンネルを設定することもできる。 例えばミックス時は 「入力チャンネル」は隠すし、ボイスパートのオーバーダビング時は「インストゥルメントチャンネル」を隠すよね、と。
  • ゾーンタブでチャンネルを表示するサイドを指定する。 ゾーンでチャンネルを選択すると他のエリアでも対応するチャンネルが選択されるので便利。
  • 検索はインクリメンタルサーチ。 検索して表示エージェントメニューから「選択チャンネルのみを表示」を選べば簡単に単独表示にできる、とのこと。 (単独表示ってそんなに使うのか?)
  • A はオートメーション。R:Read、W:Write、A:All
  • B はバイバス。Alt + クリックで全チャンネルの特定の機能をバイパスできる。 I:Insert、E:EQ、C:Channel Strip、S:Send
  • 複数のチャンネルを選択して Q-Link ボタンで一時的にチャンネルをリンク。 リンクしたチャンネルのパラメータは相対位置を保ったまま変更できる。
  • リンクボタンでパーマネントなリンク作成。リンクするパラメータを指定可。 こちらも相対値によるリンク。
  • Sus ボタンで一時的にリンク解除。
  • Abs ボタンで絶対値でのリンクとなる。
  • 下向き三角は機能メニュー。いろいろある。
  • ツールバーの開いてるところを右クリックで表示内容をカスタマイズできる。

Chapter 2

  • EQ カーブセクションをクリックして表示されるウインドウで EQ 設定ができる。 ポイントをドラッグできるほか、Shift + ドラッグで Q 変更。 右クリックのコンテキストメニューで EQオフやプリセットの読み込みなど様々なメニュー。 特に A/B 比較が簡単にできる。
  • 画像セクションはダブルクリックで画像設定。
  • ノートパッドセクションはメモ入力。
  • フェーダーセクションの上のボタンの役割は次の通り。 M:Mute、S:Solo、L:Listen、E:チャンネル設定ウィンドウの表示。
  • ここからチャンネルラックセクションの説明。 「ラック」ボタンで表示するラックを選べる。
  • ルーティングラックは上にインプット、下にアウトプットがある。
  • プリラックではハイカットフィルター (HC)、ローカットフィルター (LC)、ゲインと位相反転スイッチがある。
  • インサートラックでは「INSERTS」表示の右のボタンからプリセットを選んだり、ラック内部をクリックしてエフェクトを選んだりする。
  • EQ 操作は、先の EQ カーブセクションだけでなく、EQ ラックでも行うことができる。 ラック名左の丸印をクリックして個別にバイパスできる (他のラックも)。
  • チャンネルストリップラックでは主にダイナミクス系の様々なモジュールがある。 SC と書かれた小さな丸はサイドチェインで設定するとルーティングラックのアウトプットオプションとして表示される。 ドラッグしてモジュールの位置を変えることができる。 「EQ ポジション」モジュールは EQ の位置を変えるためのもの。 また、ドラッグして簡単にチャンネル間で設定をコピーできる。 ラック名の上で右クリックしてラック設定をプリセットとして保存できる (他のラックも)。 更にチャネルストリップラックでは個別にモジュールをタイトル上の電源アイコンで ON/OFF できる。(説明してないけど)
  • センドラックで右クリックすると簡単に FX チャンネルを追加できる。
  • クイックコントロールラックとデバイスパネルラックは別チャプターで。
  • 「*」+「1|2|3|4」のボタンで 4つセーブできる。 そのまま「1|2|3|4」を押せば切り替え。 (セーブ対象は表示/非表示などの見た目の設定)
  • 「≡」でチャンネルラック非表示

まとめ

というわけでかなり強力に進化していると感じます。 よく見るとコンプレッサーは 3種類あったりして、ビデオで説明されていない部分も多いでしょう。 ビデオでは「Single Window Concept」ということが強調されていましたが、確かにチャンネル設定ウィンドウ (「E」を押して出てくるやつ) を表示して操作する機会は少なくなりそうです。 大量のチャンネルを使うプロジェクトでは各種の機能で目的のチャンネルを見つけて操作するのが簡単になっていると思います。 まあ、私はそんなにチャンネルを使うことはないんですが…。

ついでですが、デュアルディスプレイで左にプロジェクトウィンドウ、右に MixConsole という環境に慣れちゃうと、やはりこれもシングルディスプレイに戻れなくなっちゃいます。 それと、コードトラック (Chapter 10) のメモもつくるかも知れませんが、それ以外はやらないと思います。